"がんとその組織" への攻撃においては、正常細胞とは明確に異なる "がん細胞特有の性格や要素" に着眼することが不可欠だと考えられている。
今回注目する下記引用サイト記事 : がん細胞エネルギー制御 岐阜大院教授、遺伝子特定/岐阜新聞/2016.03.29 - 08:48 は、 <岐阜大大学院連合創薬医療情報研究科の赤尾幸博教授(63)=がん分子生物学=が、がん細胞のエネルギー獲得を司り、がん細胞の生存を左右する遺伝子を発見した。エネルギー生成を絶つため、この遺伝子を分解する次世代医薬も開発中。投薬実験では、がん細胞が飢餓死したり、小動物のがん腫瘍が縮小したりする効果が確認された。赤尾教授は「ヒト対象の新薬として7~8年後の実用化を目指したい」と話している> と報じている。
<......赤尾教授によると、がん細胞のエネルギー生成にターゲットを絞った創薬は初めて。白血病や大腸がんといったがんの種別にかかわらず効果を発揮する可能性がある。成果をまとめた論文がオンラインの国際科学誌オンコターゲットに公開された。 がん細胞は、グルコース(糖)を分解して高エネルギー化合物のATP(アデノシン3リン酸)を生み出す「解糖系」と呼ばれる仕組みで生存や増殖のエネルギーを得ている。 赤尾教授はさまざまな患者のがん細胞を解析し、解糖系を機能させるための酵素をつくるよう仕向ける遺伝子「PTBP1」を特定した。がん種別を問わず、正常な細胞よりこの遺伝子の量が多くなっていたことに注目した。 次世代医薬はPTBP1を分解する核酸医薬で、化学合成が可能。赤尾教授がヒトの大腸がんの細胞に投与したところ、2、3日で分解され、がん細胞も著しく減少した。さらにマウスの腫瘍に注射したところ2回目以降、腫瘍が小さくなり消失した。新年度以降に犬の自然発症がんでも試し、ヒトへの応用を目指す。 正常な細胞は、別の酵素の作用により、ミトコンドリアで効率よくATPをつくる仕組みを主に働かせてエネルギーを得ている。赤尾教授は「がん細胞に特有のPTBP1に標的を絞って攻撃する薬が使用できれば正常な細胞が傷つかず、人体への負担が減らせる利点がある」と話している> とある。
がん細胞エネルギー制御 岐阜大院教授、遺伝子特定/岐阜新聞/2016.03.29 - 08:48
岐阜大大学院連合創薬医療情報研究科の赤尾幸博教授(63)=がん分子生物学=が、がん細胞のエネルギー獲得を司り、がん細胞の生存を左右する遺伝子を発見した。エネルギー生成を絶つため、この遺伝子を分解する次世代医薬も開発中。投薬実験では、がん細胞が飢餓死したり、小動物のがん腫瘍が縮小したりする効果が確認された。赤尾教授は「ヒト対象の新薬として7~8年後の実用化を目指したい」と話している。
赤尾教授によると、がん細胞のエネルギー生成にターゲットを絞った創薬は初めて。白血病や大腸がんといったがんの種別にかかわらず効果を発揮する可能性がある。成果をまとめた論文がオンラインの国際科学誌オンコターゲットに公開された。
がん細胞は、グルコース(糖)を分解して高エネルギー化合物のATP(アデノシン3リン酸)を生み出す「解糖系」と呼ばれる仕組みで生存や増殖のエネルギーを得ている。
赤尾教授はさまざまな患者のがん細胞を解析し、解糖系を機能させるための酵素をつくるよう仕向ける遺伝子「PTBP1」を特定した。がん種別を問わず、正常な細胞よりこの遺伝子の量が多くなっていたことに注目した。
次世代医薬はPTBP1を分解する核酸医薬で、化学合成が可能。赤尾教授がヒトの大腸がんの細胞に投与したところ、2、3日で分解され、がん細胞も著しく減少した。さらにマウスの腫瘍に注射したところ2回目以降、腫瘍が小さくなり消失した。新年度以降に犬の自然発症がんでも試し、ヒトへの応用を目指す。
正常な細胞は、別の酵素の作用により、ミトコンドリアで効率よくATPをつくる仕組みを主に働かせてエネルギーを得ている。赤尾教授は「がん細胞に特有のPTBP1に標的を絞って攻撃する薬が使用できれば正常な細胞が傷つかず、人体への負担が減らせる利点がある」と話している。
<赤尾教授は「がん細胞に特有のPTBP1に標的を絞って攻撃する薬が使用できれば正常な細胞が傷つかず、人体への負担が減らせる利点がある」と話している> とあり、その<次世代医薬> の完成が待ち望まれる...... (2016.03.31)
コメントする