"薬剤耐性菌" の拡大を防ぐためにも、"抗生物質(抗菌薬)" の使用を削減しようとする計画が、つい先ごろ、厚労省から発表されたばかりだ。
◆ 参照 当誌過去の "抗生物質" 関連記事
○ <病原菌の抗生物質に対する抵抗力がどんどん強くなっているせいで、わたしたちはペニシリン以前の時代に戻ろうとしている......> ( "抗生物質"の使用減で"薬剤耐性菌"拡大防ぐ!5年で3分の2に減らす!厚労省の行動計画/当誌 2016.04.03 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 抗菌薬の重複処方7% 京大が124万人レセプト調査/京都新聞/2016.04.10 - 09:19 は、 <抗生物質(抗菌薬)を複数の医療機関から重複処方されている患者の割合は、抗菌薬を処方された患者全体の7・4%であることが、京都大医学研究科の中山健夫教授と高橋由光講師らの調査で分かった。高橋講師は「医療機関同士の情報共有が不足しているのではないか。重複処方がすべて不適切とは言い切れないが、減らせる処方はあるはず」としている> と報じている。
<......不必要な薬剤使用の防止が課題となる中、薬剤全般の重複処方に関する大規模で包括的な研究は初めて。医療政策学の国際専門誌に発表した。 研究グループは、各企業でつくる健康保険組合の加入者ら124万人のレセプト(診療報酬明細書)から、2012年12月の1カ月に加入者が外来で処方された全薬剤を分析した。結果、全身用抗菌薬やせき止め薬が、処方された薬の上位の二つを占め、重複処方されている割合もそれぞれ7・4%、8・5%と、上位二つであることを突き止めた。65歳以上では薬剤全体で重複処方の割合が低いことも分かった。 転売目的の重複処方が問題となった向精神薬についても調査し、10医療機関以上から向精神薬を処方されている患者が2人いることが判明した。ただ、多数の医療機関から処方を受けた理由は分からないという。 高橋講師は「抗菌薬やせき止め薬は医師が簡単に処方する傾向が推測できる」と指摘する。 近年、安易な抗菌薬投与が耐性菌を生じさせるとして問題となっており、厚生労働省も今月、20年までに抗菌薬の使用を3分の2に減らす方針を打ち出している> とある。
抗菌薬の重複処方7% 京大が124万人レセプト調査/京都新聞/2016.04.10 - 09:19
抗生物質(抗菌薬)を複数の医療機関から重複処方されている患者の割合は、抗菌薬を処方された患者全体の7・4%であることが、京都大医学研究科の中山健夫教授と高橋由光講師らの調査で分かった。高橋講師は「医療機関同士の情報共有が不足しているのではないか。重複処方がすべて不適切とは言い切れないが、減らせる処方はあるはず」としている。
不必要な薬剤使用の防止が課題となる中、薬剤全般の重複処方に関する大規模で包括的な研究は初めて。医療政策学の国際専門誌に発表した。
研究グループは、各企業でつくる健康保険組合の加入者ら124万人のレセプト(診療報酬明細書)から、2012年12月の1カ月に加入者が外来で処方された全薬剤を分析した。結果、全身用抗菌薬やせき止め薬が、処方された薬の上位の二つを占め、重複処方されている割合もそれぞれ7・4%、8・5%と、上位二つであることを突き止めた。65歳以上では薬剤全体で重複処方の割合が低いことも分かった。
転売目的の重複処方が問題となった向精神薬についても調査し、10医療機関以上から向精神薬を処方されている患者が2人いることが判明した。ただ、多数の医療機関から処方を受けた理由は分からないという。
高橋講師は「抗菌薬やせき止め薬は医師が簡単に処方する傾向が推測できる」と指摘する。
近年、安易な抗菌薬投与が耐性菌を生じさせるとして問題となっており、厚生労働省も今月、20年までに抗菌薬の使用を3分の2に減らす方針を打ち出している。
近年、<安易な抗菌薬投与が耐性菌を生じさせる>として問題となっている折、"7~8%" ではあれ、無意味な上に有害でさえある "重複処方" は是正・消滅されるべきであろう...... (2016.04.12)
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