"がんと免疫細胞" との関係においては、がんに立ち向かう免疫細胞による攻撃の機能があるとともに、逆に、がんが免疫機能を抑制するといった "制御性T細胞" の働きのあることも報告されている。
◆ 参照 当誌過去の "制御性T細胞" 関連記事
(1) <"がんと免疫細胞" との関係においては、がんに向かう免疫細胞による攻撃の機能だけではなく、がんが免疫機能を抑制するといった "制御性T細胞" の働きのあることが報告されてきた......> ( マラリア感染によって体内に生じる"制御性T細胞=免役低下"を発見!(長崎大グループ)/当誌 2016.03.10 )
(2) <一部のがんでは、「制御性T細胞」(Tレグ)と呼ばれる細胞が過剰に働き、がんを攻撃する免疫細胞の機能を低下させることが知られている。そこで、チームは、Tレグを減らして免疫細胞を活性化し、がんをたたく作戦を試した......> ( 従来の抗がん剤効かない患者、がんを攻撃する"免疫細胞を活性化する薬"の投与が効果!/当誌 2015.11.07 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 攻撃型T細胞、細菌が誘引 大腸がんで発見、大阪大/共同通信/2016.04.26 - 00:41 は、 <がんを攻撃する免疫の作用を抑えてしまう「制御性T細胞」と遺伝子の特徴が似ているものの、逆にがんを攻撃し死滅させようとするT細胞があることを、大阪大の坂口志文教授(免疫学)と国立がん研究センター研究所・先端医療開発センターの西川博嘉分野長らのチームが大腸がんで突き止め、26日付の米医学誌ネイチャーメディシン電子版に発表した> と報じている。
<......がんに入り込んだ腸内の細菌が出した、炎症を引き起こすタンパク質(サイトカイン)によって、この攻撃型T細胞が誘導され、病巣に集まっていた> とある。
攻撃型T細胞、細菌が誘引 大腸がんで発見、大阪大/共同通信/2016.04.26 - 00:41
がんを攻撃する免疫の作用を抑えてしまう「制御性T細胞」と遺伝子の特徴が似ているものの、逆にがんを攻撃し死滅させようとするT細胞があることを、大阪大の坂口志文教授(免疫学)と国立がん研究センター研究所・先端医療開発センターの西川博嘉分野長らのチームが大腸がんで突き止め、26日付の米医学誌ネイチャーメディシン電子版に発表した。
がんに入り込んだ腸内の細菌が出した、炎症を引き起こすタンパク質(サイトカイン)によって、この攻撃型T細胞が誘導され、病巣に集まっていた。
「制御性T細胞」が、"免疫細胞" とはいうものの、がん治療にあってはいわば "敵"。 それに対して、上記記事での「攻撃型T細胞」とは、<逆にがんを攻撃し死滅させようとするT細胞> ということで、"免疫細胞" 本来の働きを果たす、ということになるわけか...... (2016.04.27)
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