<神経の再生を促す働きのある「HGF」と呼ばれる、たんぱく質> の存在は、かねてより注目されていた。
◆ 参照 当誌過去の "HGF" 関連記事
○ <交通事故などで脊髄が傷ついた患者に、神経を修復する働きのある物質を投与し、その回復を図る初めての臨床試験を慶応大学などのグループが始めると発表/ 対象となるのは、交通事故などで首の脊髄が傷ついて78時間以内の患者で、神経の再生を促す働きのある「HGF」と呼ばれる、たんぱく質を5回投与し、半年後に手足の働きの改善の程度を調べます/ 国内では毎年およそ5000人が事故などで新たに脊髄損傷になっているとされますが、有効な治療法は確立されていません/ これまでの猿を使った実験では、HGFを投与して8週間後に手で物をつかめるようになるなど運動機能の回復が見られたということで、研究グループでは今後2年ほどの間に48人の患者に行いたいとしています......> ( "脊髄損傷"の新治療法(たんぱく質HGF投与)臨床試験開始(慶応大)!寝たきり患者回復!?/当誌 2014.06.18 )
今回注目する下記引用サイト記事 : ALS新薬候補の治験開始 東北大と阪大、HGFを半年投与/日本経済新聞/2016.05.13 - 22:44 は、 <東北大学と大阪大学は13日、全身が次第に動かなくなる難病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の新薬候補の効果を調べる臨床試験(治験)を始めると発表した。2019年までに結果をまとめ、実用化の足がかりとしたい考えだ。 治験では発症して2年半以内の患者48人を2グループに分け、一方に運動神経を保護する肝細胞増殖因子(HGF)というたんぱく質を月2回、半年間にわたって注射。もう一方のグループにはHGFを含まない偽薬を投与して、運動機能の低下をどの程度抑えられるかを調べる> と報じている。
<......ALSは運動神経が次第に死滅して筋肉が動かなくなり、自力で呼吸ができなくなる病気。日本には約1万人の患者がいるとみられる。 東北大学などはALSを発症するラットにHGFを投与すると生存期間が延びることを突き止め、11年に安全性を確かめる臨床試験を始めた。問題がないことを確認できたため、効果を確かめる第2段階に移行する> とある。
ALS新薬候補の治験開始 東北大と阪大、HGFを半年投与/日本経済新聞/2016.05.13 - 22:44
東北大学と大阪大学は13日、全身が次第に動かなくなる難病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の新薬候補の効果を調べる臨床試験(治験)を始めると発表した。2019年までに結果をまとめ、実用化の足がかりとしたい考えだ。
治験では発症して2年半以内の患者48人を2グループに分け、一方に運動神経を保護する肝細胞増殖因子(HGF)というたんぱく質を月2回、半年間にわたって注射。もう一方のグループにはHGFを含まない偽薬を投与して、運動機能の低下をどの程度抑えられるかを調べる。
ALSは運動神経が次第に死滅して筋肉が動かなくなり、自力で呼吸ができなくなる病気。日本には約1万人の患者がいるとみられる。
東北大学などはALSを発症するラットにHGFを投与すると生存期間が延びることを突き止め、11年に安全性を確かめる臨床試験を始めた。問題がないことを確認できたため、効果を確かめる第2段階に移行する。
"「HGF」というたんぱく質" の働きについては、冒頭の関連記事でも一定程度明らかにされており、今回の治験での成果が期待される...... (2016.05.15)
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