かねてより、iPS細胞の活用においては "がん化の危険性" が問題視されてきた。 再生医療としての応用に当っては、この "がん化リスク" への何らかの対処が避けられなかった。
◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 がん化" 関連記事
○ <特殊な培養液を使うことで人工多能性幹細胞(iPS細胞)から心筋細胞を高純度で作ることに成功したと、慶応大の福田恵一教授らの研究チームが1日、米科学誌セル・メタボリズムに発表した。iPS細胞から心筋に分化させる際、がん化の危険性が問題となる分化しない細胞など他の細胞をほぼ全て死滅させることに成功したという。チームは2017年には、重い心臓病患者への医師主導臨床試験を学内に申請する予定だ......> ( iPS細胞からの心筋細胞、"がん化抑制"に道!原因の未分化細胞を、特殊培養液で死滅!/当誌 2016.04.05 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 北大、iPSのがん化防止に道 長寿ネズミで研究/共同通信/2016.05.10 - 18:20 は、 <がんになりにくいことで知られる小動物ハダカデバネズミを使い、さまざまな細胞を作れる人工多能性幹細胞(iPS細胞)の弱点である「がん化」を防ぐ遺伝子の働きを明らかにしたと、北海道大と慶応大のチームが10日付の英科学誌オンライン版に発表した> と報じている。
<......ハダカデバネズミはアフリカに生息し、寿命は通常のマウスの10倍で約30年。がんになることはめったにない。チームは、ハダカデバネズミの皮膚からiPS細胞を作製。人やマウスのiPS細胞では目的の細胞に変化しきる前の状態で移植するとがんになる問題があるが、ハダカデバネズミのiPS細胞はがん化しないことを確認した> とある。
北大、iPSのがん化防止に道 長寿ネズミで研究/共同通信/2016.05.10 - 18:20
がんになりにくいことで知られる小動物ハダカデバネズミを使い、さまざまな細胞を作れる人工多能性幹細胞(iPS細胞)の弱点である「がん化」を防ぐ遺伝子の働きを明らかにしたと、北海道大と慶応大のチームが10日付の英科学誌オンライン版に発表した。
ハダカデバネズミはアフリカに生息し、寿命は通常のマウスの10倍で約30年。がんになることはめったにない。チームは、ハダカデバネズミの皮膚からiPS細胞を作製。人やマウスのiPS細胞では目的の細胞に変化しきる前の状態で移植するとがんになる問題があるが、ハダカデバネズミのiPS細胞はがん化しないことを確認した。
こうして、いろいろな角度から、iPS細胞の "がん化リスク" が解明、解消されていくことで、iPS細胞の臨床での活用可能性が拡げられてゆく...... (2016.05.13)
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