"がんと免疫(細胞)" との関係に関する研究は、決定的な決め手を得るには至らずとも、次々と展開されている。 それらには、"免疫力向上" をねらうものや、"免疫力低下抑制" を目指すものとがあるようだ。
◆ 参照 当誌過去の "がん,免疫" 関連記事
(1) <大阪大学の岩堀幸太特任講師らは、外敵から身を守る免疫細胞にがん細胞を見分ける能力を高め、密着させて集中的に攻撃する技術を開発した> ( 免疫細胞(T細胞)を、がんに密着させて集中攻撃!遺伝子操作で免疫能力向上!(阪大)/当誌 2016.03.02 )
(2) <......これまでの免疫療法は、免疫の攻撃能力を高めて、がん細胞を殺そうとしていた。だが、攻撃が過剰になると自分を傷つけるので免疫自体がブレーキをかけてしまい、効果は不十分だった。新しい免疫療法は、免疫のブレーキがかからないようにし、攻撃のアクセルを踏み続ける......> ( "卵巣がん"に、"免疫細胞を支援する"抗がん剤「ニボルマブ」が効果!(京大)/当誌 2015.09.12 )
(3) <"iPS 細胞" は、専ら "内臓臓器" の "再生" という視点で注目されがちであるが、"ウイルスに感染した細胞やがん細胞などを攻撃する免疫細胞(=T細胞)" を "再生" させる( "若返りさせる" & "増殖" )というアプローチでも、"iPS 細胞" の技術が応用され成功している。> ( 攻撃能力の落ちた"免疫細胞をiPS細胞に変えて増殖"!免疫細胞が若返り攻撃能力回復!/当誌 2015.08.31 )
今回注目する下記引用サイト記事 : がん、免疫の攻撃回避仕組み解明 京都大など、英科学誌に発表/共同通信/2016.05.24 - 01:46 は、 <がん細胞が、体の免疫の攻撃を逃れる仕組みの一端を京都大と東京大などのチームが明らかにし、24日付の英科学誌ネイチャーに発表した> と報じている。
<......がん細胞の遺伝子の特定領域に異常があると、免疫の攻撃力が低下しており、チームの小川誠司・京大教授(腫瘍学)は「この領域に異常があるかを調べることで、攻撃にブレーキがかからないようにする治療薬が効くかどうかが、事前に分かるようになる可能性がある」と説明した> とある。
がん、免疫の攻撃回避仕組み解明 京都大など、英科学誌に発表/共同通信/2016.05.24 - 01:46
がん細胞が、体の免疫の攻撃を逃れる仕組みの一端を京都大と東京大などのチームが明らかにし、24日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
がん細胞の遺伝子の特定領域に異常があると、免疫の攻撃力が低下しており、チームの小川誠司・京大教授(腫瘍学)は「この領域に異常があるかを調べることで、攻撃にブレーキがかからないようにする治療薬が効くかどうかが、事前に分かるようになる可能性がある」と説明した。
"体に備わった免疫の攻撃" でがん細胞が駆逐されることを、多くの人々が望んでいるのは間違いない。 有力な成果の蓄積が期待される...... (2016.05.25)
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