これだけ、がんの話題が身辺に迫ると、"発がん物質" に加えて、リスクが危ぶまれるその周辺の物質が警戒され、また逆に "発がん予防効果あり" とされるものへの関心も高まる。
◆ 参照 当誌過去の "コーヒー がん" 関連記事
○ がん予防!"喫煙"と"感染"をなくせば、日本人のがんは3割程度減る計算(国立がん研)!/当誌 2014.06.23
今回注目する下記引用サイト記事 : コーヒーの予防効果 中川恵一/日本経済新聞/2016.06.09 夕刊 は、 <膀胱(ぼうこう)がんの最大の原因は喫煙です。ただ、たばこの煙に含まれる発がん物質以外にも、カフェイン、ヒ素、芳香族アミンなど、様々な化学物質も膀胱がんのリスクを高めます。 腎臓で濾過(ろか)された血液中の発がん物質は膀胱に集まり、粘膜の細胞のがん化を促進します。 濃縮された尿が長時間膀胱内にとどまっているとリスクが高まりますから、十分に水分をとって発がん物質の濃度を下げ、排尿の頻度を増やせばリスクを下げることができます。 米国人約4800人を追跡調査した疫学研究でも、最も水分をとっていたグループ(1日あたり2531ミリリットル超)では、最も少ないグループ(1290ミリリットル未満)と比べて、膀胱がんの発症リスクは51%にまで下がっていました。禁煙と十分な水分摂取が膀胱がん予防のカギといえるでしょう。 カフェインの作用で膀胱がんを増やすコーヒーですが、肝臓がん、子宮体がん、大腸がんなど、多くのがんの予防に有効であるとみられることがこれまでの研究から分かってきました。 とくに、肝臓がんでは、コーヒーをほぼ毎日飲む人では、男女とも肝臓がんのリスクが約半分に減少しています。飲む量が増えるほどリスクは低下し、1日5杯以上飲む人では、肝臓がんの発症率は4分の1にまで低下していました。 コーヒー大国とされるブラジルのサンパウロ在住の日系1世の肝臓がんによる死亡率は日本国内の半分以下など、肝臓がんに対するコーヒーの予防効果はほぼ確実とされています。 宮城県の約3万9千人を対象にした調査でも、コーヒーを飲む人では、口腔(こうくう)、咽頭、食道がんの発症リスクは5割程度低くなっていました。 こうしたがんのリスクを高める喫煙や飲酒の習慣を持っている人でも、コーヒーを飲むと予防の効果が認められましたから、私のような酒飲みには朗報です。 コーヒーは心臓病や脳卒中の予防にも有効で、全死亡率を下げるとの研究もあります。私は大のコーヒー好きで、水分を十分とることを心がけながら、1日5杯は飲んでいます。(東京大学病院准教授)> と伝えている。
コーヒーの予防効果 中川恵一/日本経済新聞/2016.06.09 夕刊
膀胱(ぼうこう)がんの最大の原因は喫煙です。ただ、たばこの煙に含まれる発がん物質以外にも、カフェイン、ヒ素、芳香族アミンなど、様々な化学物質も膀胱がんのリスクを高めます。
腎臓で濾過(ろか)された血液中の発がん物質は膀胱に集まり、粘膜の細胞のがん化を促進します。
濃縮された尿が長時間膀胱内にとどまっているとリスクが高まりますから、十分に水分をとって発がん物質の濃度を下げ、排尿の頻度を増やせばリスクを下げることができます。
米国人約4800人を追跡調査した疫学研究でも、最も水分をとっていたグループ(1日あたり2531ミリリットル超)では、最も少ないグループ(1290ミリリットル未満)と比べて、膀胱がんの発症リスクは51%にまで下がっていました。禁煙と十分な水分摂取が膀胱がん予防のカギといえるでしょう。
カフェインの作用で膀胱がんを増やすコーヒーですが、肝臓がん、子宮体がん、大腸がんなど、多くのがんの予防に有効であるとみられることがこれまでの研究から分かってきました。
とくに、肝臓がんでは、コーヒーをほぼ毎日飲む人では、男女とも肝臓がんのリスクが約半分に減少しています。飲む量が増えるほどリスクは低下し、1日5杯以上飲む人では、肝臓がんの発症率は4分の1にまで低下していました。
コーヒー大国とされるブラジルのサンパウロ在住の日系1世の肝臓がんによる死亡率は日本国内の半分以下など、肝臓がんに対するコーヒーの予防効果はほぼ確実とされています。
宮城県の約3万9千人を対象にした調査でも、コーヒーを飲む人では、口腔(こうくう)、咽頭、食道がんの発症リスクは5割程度低くなっていました。
こうしたがんのリスクを高める喫煙や飲酒の習慣を持っている人でも、コーヒーを飲むと予防の効果が認められましたから、私のような酒飲みには朗報です。
コーヒーは心臓病や脳卒中の予防にも有効で、全死亡率を下げるとの研究もあります。私は大のコーヒー好きで、水分を十分とることを心がけながら、1日5杯は飲んでいます。(東京大学病院准教授)
コーヒーの薫り高き "にがさ" は、"良薬は口ににがし" の "にがさ" だと考えても良さそうだが、美味くて、その上 "がん予防" につながるなら言うことはなかろう...... (2016.06.11)
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