「スーパー耐性菌」(全ての抗生物質に"耐性"を持つ!) 米国内で初の感染例を確認!

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 世界は "ペニシリン以前の時代" に戻ろうとしている?> とさえ危惧されるのが、"細菌感染症" の深刻な現状......。 "薬剤耐性菌/多剤耐性菌" の猛威が鎮静化しないのだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "耐性菌" 関連記事

 (1) "抗生物質"の使用減で"薬剤耐性菌"拡大防ぐ!5年で3分の2に減らす!厚労省の行動計画/当誌 2016.04.03

 (2) <海外に半年以上滞在した日本人の約半数が、複数の抗生物質が効かない多剤耐性菌の「ESBL産生大腸菌」に感染していたこと。渡航先別では、サハラ以南のアフリカが最多の7人、東南アジア6人、南アジア5人、中東・北アフリカ4人......> ( 海外に半年以上滞在した人、半数が"多剤耐性菌"(ESBL産生大腸菌)に感染!(東京医大)/当誌 2015.05.11

 (3) 世界は"ペニシリン以前の時代"に戻ろうとしている?WHO 世界中の"耐性菌感染"に警告!/当誌 2014.05.02


 今回注目する下記引用サイト記事スーパー耐性菌、米国内で初の感染例を確認/医療NEWS/2016.06.09 - 10:00 は、  <既存の全ての抗生物質耐性をもつ細菌感染が、米国内で初めて確認された。この数年、どの抗生物質も効かない「スーパー耐性菌(superbug)」がいずれ出現すると警告されてきたが、今回のペンシルベニア州の49歳女性の例は、その日が近いことを示唆するものである。  「緊急に対処しなければ、抗生物質の限界が来る」と、米国疾病管理予防センター(CDC)のTom Frieden氏は、米ワシントンD.C.で開催されたナショナルプレスクラブのイベントで述べている。今回の患者は命を取りとめたが、耐性が他の細菌にも拡大する恐れがあるという> と報じている。

 <......女性は、尿路感染症でクリニックを受診した。原因はよくみられる大腸菌への感染だったが、検査では第一選択の抗生物質に対する耐性遺伝子が認められた。他の抗生物質が奏効したものの、その後の検査で、特定の大腸菌がコリスチンという薬剤への耐性をもつことが判明した。  AP通信によると、コリスチンは副作用がひどいために1970年代に人気を失った古い抗生物質だが、現在はカルバペネム系抗生物質耐性をもつ難治性の細菌に対して使用されている。カルバペネムは最後の砦とされる薬剤の1つで、カルバペネムカネバペネム耐性菌コリスチンに対しても耐性を獲得すると、感染症の治療選択肢はもう存在しないという。  CDCの新興感染症プログラムを監督するBeth Bell氏は、「これは忌まわしいパズルの新たな1ピースである」と述べる。世界ではスーパー耐性菌の症例が既に認められていたが、米国内で発生したのは今回が初めて。米ウォルター・リード軍人医療センター(メリーランド州ベセスダ)の研究グループが今回の感染例を確認し、米国微生物学会の会誌に5月26日報告された。  この女性は最近米国外に出ておらず、CDCおよびペンシルベニア州保健当局はコリスチン耐性大腸菌の感染経路の解明に努めている。コリスチン耐性遺伝子はカナダ、中国、ヨーロッパのヒトや動物に認められている。AP通信によれば、米国保健当局は先ごろ米国内のブタでコリスチン耐性大腸菌が見つかったと報告しているが、今回の症例との関連は考えにくいとのこと。(HealthDay News 2016年5月27日)> とある。

 スーパー耐性菌米国内で初の感染例を確認/医療NEWS/2016.06.09 - 10:00

 米国で全ての抗生物質に耐性をもつ「スーパー耐性菌」を確認

既存の全ての抗生物質耐性をもつ細菌感染が、米国内で初めて確認された。この数年、どの抗生物質も効かない「スーパー耐性菌(superbug)」がいずれ出現すると警告されてきたが、今回のペンシルベニア州の49歳女性の例は、その日が近いことを示唆するものである。

「緊急に対処しなければ、抗生物質の限界が来る」と、米国疾病管理予防センター(CDC)のTom Frieden氏は、米ワシントンD.C.で開催されたナショナルプレスクラブのイベントで述べている。今回の患者は命を取りとめたが、耐性が他の細菌にも拡大する恐れがあるという。

女性は、尿路感染症でクリニックを受診した。原因はよくみられる大腸菌への感染だったが、検査では第一選択の抗生物質に対する耐性遺伝子が認められた。他の抗生物質が奏効したものの、その後の検査で、特定の大腸菌がコリスチンという薬剤への耐性をもつことが判明した。

AP通信によると、コリスチンは副作用がひどいために1970年代に人気を失った古い抗生物質だが、現在はカルバペネム系抗生物質耐性をもつ難治性の細菌に対して使用されている。カルバペネムは最後の砦とされる薬剤の1つで、カルバペネムカネバペネム耐性菌コリスチンに対しても耐性を獲得すると、感染症の治療選択肢はもう存在しないという

CDCの新興感染症プログラムを監督するBeth Bell氏は、「これは忌まわしいパズルの新たな1ピースである」と述べる。世界ではスーパー耐性菌の症例が既に認められていたが、米国内で発生したのは今回が初めて。米ウォルター・リード軍人医療センター(メリーランド州ベセスダ)の研究グループが今回の感染例を確認し、米国微生物学会の会誌に5月26日報告された。

この女性は最近米国外に出ておらず、CDCおよびペンシルベニア州保健当局はコリスチン耐性大腸菌の感染経路の解明に努めている。コリスチン耐性遺伝子はカナダ、中国、ヨーロッパのヒトや動物に認められている。AP通信によれば、米国保健当局は先ごろ米国内のブタでコリスチン耐性大腸菌が見つかったと報告しているが、今回の症例との関連は考えにくいとのこと。(HealthDay News 2016年5月27日)

▼外部リンク
U.S. Officials Confirm Superbug Resistant to All Antibiotics

( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)

 従来のやや楽観的な見解、<報道などで表現されている "ほとんどの抗生物質に耐性を示す" ような多剤耐性菌であっても、まだ一部の抗菌薬は使用可能なので、全く治療の手段が無いわけではありません> というような楽観視(?)が、ここに来て脅かされつつあると言える...... (2016.06.12)













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