"医療事故" とその疑義については、一般患者からはどうしても "分かりにくい治療(専門性・複雑性)" が広がる現状で、人々の関心は高まらざるを得ない。 それは、単なる好奇心からではなく、「明日は我が身」か、という他人事ではない不安に包まれているからであろう。
◆ 参照 当誌過去の "医療事故" 関連記事
(1) "抗がん剤"事故 228件!血管外漏れや過剰投与! 2010年以降/日本医療機能評価機構調査/当誌 2016.07.02
(2) 腰部脊柱管狭窄症"手術ミス"で50代女性死亡!千葉の整形外科病院、昨年導入の新手法!/当誌 2016.05.19
(3) "輸血で慢性肝炎"さらに3人(昨秋2人発症)! E型肝炎ウイルス感染、20~30代の患者!/当誌 2016.01.25
今回注目する下記引用サイト記事 : 「治療ミスで後遺症」...1億2000万円賠償、病院側に支払い命令/yomiDr. ヨミドク/2016.07.19 は、 <藤田保健衛生大病院(愛知県豊明市)で食道がんの手術を受けた際、医師が適切にビタミンB1を投与せず、運動障害などの後遺症が残ったとして、同県知多市の男性(60)が病院を運営する藤田学園らに約1億6600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が15日、名古屋地裁であり、朝日貴浩裁判長は約1億2000万円の支払いを命じる判決を言い渡した> と報じている。
<......判決によると、男性は2009年7月に食道がんの手術を受けた後、めまいや意識障害などの症状を訴え、8月にビタミンB1の欠乏で生じる「ウェルニッケ脳症」と診断された。医師が縫合不全を疑い、男性は手術後絶食を指示され、輸液で栄養を摂取していたが、同病院は1か月余りビタミンB1を投与しなかった。男性は退院後も症状が進行。歩行が困難となり、日常生活のほとんどに介助が必要となった。 同学園は、脳症の診断後にビタミンB1を大量投与し、退院までに症状は改善したと主張したが、判決では、「男性がめまいなどの症状を訴えた後すみやかに投与せず、後遺症が残った」とし、原告の請求を認めた。 同学園は「判決内容を検討した上で、今後の対応を考えたい」とした> とある。
「治療ミスで後遺症」...1億2000万円賠償、病院側に支払い命令/yomiDr. ヨミドク/2016.07.19
藤田保健衛生大病院(愛知県豊明市)で食道がんの手術を受けた際、医師が適切にビタミンB1を投与せず、運動障害などの後遺症が残ったとして、同県知多市の男性(60)が病院を運営する藤田学園らに約1億6600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が15日、名古屋地裁であり、朝日貴浩裁判長は約1億2000万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
判決によると、男性は2009年7月に食道がんの手術を受けた後、めまいや意識障害などの症状を訴え、8月にビタミンB1の欠乏で生じる「ウェルニッケ脳症」と診断された。医師が縫合不全を疑い、男性は手術後絶食を指示され、輸液で栄養を摂取していたが、同病院は1か月余りビタミンB1を投与しなかった。男性は退院後も症状が進行。歩行が困難となり、日常生活のほとんどに介助が必要となった。
同学園は、脳症の診断後にビタミンB1を大量投与し、退院までに症状は改善したと主張したが、判決では、「男性がめまいなどの症状を訴えた後すみやかに投与せず、後遺症が残った」とし、原告の請求を認めた。
同学園は「判決内容を検討した上で、今後の対応を考えたい」とした。
残念ながら現状を踏まえると、今後、"医療事故" とその疑義をめぐる訴訟が減るとは考えられそうにない。 だからこそ、「先生に待任せします......」といった "旧態依然" の患者側姿勢を改める必要も生まれてくるわけだ...... (2016.07.22)
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