がん患者に対する "緩和医療" が、いろいろな角度から注目されている昨今である。"根治治療" のアプローチと併せて、あるいは別に、"生活の質改善" のための "放射線治療" が実施されているという。
今回注目する下記引用サイト記事 : 症状和らげる放射線の「緩和照射」 生活の質改善に期待 瀬川茂子/新聞社/2016.01.23 - 09:00 は、 <手術、薬と並ぶがん治療の三つの柱に位置づけられる放射線治療。実は痛みや呼吸困難などの症状を和らげるために使われることもある。「緩和照射」と呼ばれ、生活の質の改善が期待できる。全身状態が良くなれば、その後に積極的な治療が受けられるようになる人もいる> と解説している。
<......■ 低い線量、少ない体の負担 茨城県に住む女性(70)は4年前、腰痛で歩くのもつらくなり、紹介で受診した筑波大付属病院で進行した乳がんだと診断された。腰椎(ようつい)への骨転移があり、腰の痛みはそのためだった。 腰椎の神経が圧迫されるとしびれや歩行困難になる恐れがあった。抗がん剤による治療の前に、まずは入院して腰椎の部分に放射線を照射することになった。 15回の照射が終わり、腰の痛みは次第に薄らいだ。腰をかばい、重いものを持たないようにしていたが、気にすることもなくなった。 現在、抗がん剤を服用しながら通院を続けるが、筋肉をつけるために、近くの山にハイキングにも行く。「おかげさまで、普通の生活をしています」 放射線治療には、がんの根治や再発・転移のリスクを下げるために照射する以外に、痛みや神経への圧迫を取り除いて症状を和らげる「緩和照射」がある。根治はむずかしい進行がんで生活の質を上げるためなどに使われる。 筑波大の桜井英幸教授(放射線腫瘍(しゅよう)学)によると、根治目的の照射より通常、線量を下げて行われる。体の負担が少なく、高齢者や体力がない人でも受けられる。「症状をよくするためなので、線量を低くして副作用が出ないようにする」と桜井さんは話す。 ......以下略......> とある。
症状和らげる放射線の「緩和照射」 生活の質改善に期待 瀬川茂子/新聞社/2016.01.23 - 09:00
手術、薬と並ぶがん治療の三つの柱に位置づけられる放射線治療。実は痛みや呼吸困難などの症状を和らげるために使われることもある。「緩和照射」と呼ばれ、生活の質の改善が期待できる。全身状態が良くなれば、その後に積極的な治療が受けられるようになる人もいる。
■ 低い線量、少ない体の負担
茨城県に住む女性(70)は4年前、腰痛で歩くのもつらくなり、紹介で受診した筑波大付属病院で進行した乳がんだと診断された。腰椎(ようつい)への骨転移があり、腰の痛みはそのためだった。
腰椎の神経が圧迫されるとしびれや歩行困難になる恐れがあった。抗がん剤による治療の前に、まずは入院して腰椎の部分に放射線を照射することになった。
15回の照射が終わり、腰の痛みは次第に薄らいだ。腰をかばい、重いものを持たないようにしていたが、気にすることもなくなった。
現在、抗がん剤を服用しながら通院を続けるが、筋肉をつけるために、近くの山にハイキングにも行く。「おかげさまで、普通の生活をしています」
放射線治療には、がんの根治や再発・転移のリスクを下げるために照射する以外に、痛みや神経への圧迫を取り除いて症状を和らげる「緩和照射」がある。根治はむずかしい進行がんで生活の質を上げるためなどに使われる。
筑波大の桜井英幸教授(放射線腫瘍(しゅよう)学)によると、根治目的の照射より通常、線量を下げて行われる。体の負担が少なく、高齢者や体力がない人でも受けられる。「症状をよくするためなので、線量を低くして副作用が出ないようにする」と桜井さんは話す。 ......以下略......
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
<放射線治療。実は痛みや呼吸困難などの症状を和らげるために使われることもある> という点を改めて知る人も少なくないようだ。 "痛み・症状の緩和" が、意外と大きな意義を持つ点に目を向けたい...... (2016.07.27)
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