以前に、<近赤外線でがん細胞を攻撃!光免疫療法> という、斬新な着眼点によって展開されたがん治療法研究についての記事に注目したことがある。
◆ 参照 当誌過去の "近赤外線 がん細胞" 関連記事
(1) <体の外から光線を当ててがん細胞を死滅させる新しいがん治療法「光免疫療法」を、米国立衛生研究所(NIH)の日本人研究者らが開発し、近く米国の3大学で安全性を確認するための臨床試験を始める。......> ( 【補足】近赤外線でがん細胞を攻撃!光免疫療法:がん細胞に結合のたんぱく質"抗体"!/当誌 2015.05.09 )
(2) <近赤外線を使った舌がんや咽頭がんなどの新たな治療法。 がん細胞の表面に結合しやすい抗体に、特定の波長の光で活性化する化学物質をつなげた薬剤を開発。患部に薬剤を注射した後、近赤外線を当ててがん細胞だけを壊すことを目指す。正常な組織を傷つけないため副作用が少ないと期待......> ( 近赤外線でがん細胞を攻撃!舌がんや咽頭がんなどに新たな治療法!臨床試験を開始!/当誌 2015.05.08 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 光で免疫活性化、がん細胞退治 転移にも効果、マウス実験/共同通信/2016.08.18 - 03:00 は、 <【ワシントン共同】 光の一種の近赤外線を当てる方法で、がん細胞を攻撃する免疫細胞のリンパ球を活性化させ、がん細胞を退治する治療法を開発したと、米国立衛生研究所の小林久隆主任研究員らが、17日付の米医学誌に発表した。マウスの実験で転移がんにも効くと確認したという> と報じている。
<......リンパ球の中には、誤って自分自身を攻撃するのを防ぐブレーキ役の細胞がある。がんの免疫療法は、リンパ球の働きを全身で活性化させるため、健康な細胞も攻撃してしまう「自己免疫反応」が起きる恐れがあるが、活性化の度合いを弱めると効果も弱まるのが課題だった。開発したのは、がん細胞だけでブレーキ役を壊す方法> とある。
光で免疫活性化、がん細胞退治 転移にも効果、マウス実験/共同通信/2016.08.18 - 03:00
【ワシントン共同】 光の一種の近赤外線を当てる方法で、がん細胞を攻撃する免疫細胞のリンパ球を活性化させ、がん細胞を退治する治療法を開発したと、米国立衛生研究所の小林久隆主任研究員らが、17日付の米医学誌に発表した。マウスの実験で転移がんにも効くと確認したという。
リンパ球の中には、誤って自分自身を攻撃するのを防ぐブレーキ役の細胞がある。がんの免疫療法は、リンパ球の働きを全身で活性化させるため、健康な細胞も攻撃してしまう「自己免疫反応」が起きる恐れがあるが、活性化の度合いを弱めると効果も弱まるのが課題だった。開発したのは、がん細胞だけでブレーキ役を壊す方法。
現在、"免疫の働き" を活用しようとしているがん治療薬には、「免疫チェックポイント阻害剤」と呼ばれるアプローチがあり、注目を集めている。
上記記事も、基本的にはこの原理を踏まえて、<免疫細胞のリンパ球を活性化> させるために、<がん細胞だけでブレーキ役を壊す方法> が援用されているものだと言える...... (2016.08.20)
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