難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の仕組みと原因解明は、緩やかにではありつつも、着実に進められている。
◆ 参照 当誌過去の "ALS" 関連記事
(1) "ALS(筋萎縮性側索硬化症)"向け新薬候補の治験開始!"HGF"を半年投与!(東北大/阪大)/当誌 2016.05.15
(2) "筋萎縮性側索硬化症(ALS)"の原因タンパク質の分解に関わるタンパク質を発見!(京大)/当誌 2016.01.14
(3) 複数の既存薬が、"ALS"患者特有の神経細胞の変化を抑制!"iPS細胞"技術応用!(慶応大)/当誌 2015.03.22
(4) "iPS細胞"の応用で、神経の難病:"筋萎縮性側索硬化症(ALS)"の進行を遅らせる(京大)!/当誌 2014.06.28
今回注目する下記引用サイト記事 : 「ALS」仕組み一部解明/紀伊民報/2016.09.06 は、 <和歌山県立医科大学(和歌山市紀三井寺)神経内科の伊東秀文教授らの研究グループは、紀伊半島南部が世界三大多発地の一つとされる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の仕組みの一部を明らかにした。 東京大学と大阪市立大学との共同研究で、伊東教授が5日、県立医大で記者会見を開いた。論文は8月下旬に英国の科学雑誌「ネイチャー コミュニケーションズ」の電子版に掲載された> と報じている。
<......ALSは、意識ははっきりしたまま、全身の筋肉が徐々に衰えて寝たきりになり、4年ほどで呼吸筋まひにより亡くなるとされる難病。2年ほど前には、ALS患者を支援する運動「アイス・バケツ・チャレンジ」が世界でブームとなった。 明確な原因や治療法はまだ分かっていないが、全体の1割程度は遺伝性とされる。その原因遺伝子は2000年以降に次々と見つかっている。一つが伊東教授らが10年に発見した遺伝子「オプチニューリン」で、その後ALSの重要な原因であることが分かった。 今回の研究では、オプチニューリンが変異している場合、炎症や免疫に関係するタンパク質が異常活性化し、神経細胞死が起こることが分かった。これがALSの一因で、細胞レベルだけでなく、亡くなった患者3人を解剖して実際に確認できたという> とある。
「ALS」仕組み一部解明/紀伊民報/2016.09.06
和歌山県立医科大学(和歌山市紀三井寺)神経内科の伊東秀文教授らの研究グループは、紀伊半島南部が世界三大多発地の一つとされる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の仕組みの一部を明らかにした。
東京大学と大阪市立大学との共同研究で、伊東教授が5日、県立医大で記者会見を開いた。論文は8月下旬に英国の科学雑誌「ネイチャー コミュニケーションズ」の電子版に掲載された。
ALSは、意識ははっきりしたまま、全身の筋肉が徐々に衰えて寝たきりになり、4年ほどで呼吸筋まひにより亡くなるとされる難病。2年ほど前には、ALS患者を支援する運動「アイス・バケツ・チャレンジ」が世界でブームとなった。
明確な原因や治療法はまだ分かっていないが、全体の1割程度は遺伝性とされる。その原因遺伝子は2000年以降に次々と見つかっている。一つが伊東教授らが10年に発見した遺伝子「オプチニューリン」で、その後ALSの重要な原因であることが分かった。
今回の研究では、オプチニューリンが変異している場合、炎症や免疫に関係するタンパク質が異常活性化し、神経細胞死が起こることが分かった。これがALSの一因で、細胞レベルだけでなく、亡くなった患者3人を解剖して実際に確認できたという。
【 写真: 難病「筋萎縮性側索硬化症」の一部発症の仕組みが明らかになったと発表する和歌山県立医科大学の伊東秀文教授(5日、和歌山市で)】
今回の研究で解明された <オプチニューリンが変異している場合、炎症や免疫に関係するタンパク質が異常活性化し、神経細胞死が起こることが分かった。これがALSの一因> という事実に基づき、何らかの新たな治療法が開発されることを期待したい...... (2016.09.09)
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