"iPS細胞 技術" の応用は、大きく分けて "二つの流れ" がある、とされる。 (1) "再生医療"分野、(2) 難病向け治療薬研究="創薬"分野 というそれぞれのアプローチである。
◆ 参照 当誌過去の "iPS 新薬" 関連記事
(1) "6つの難病"研究、iPS細胞技術で光! 既存薬から候補物質発見! 治験へ(京大と慶大)/当誌 2016.09.27
(2) "iPS細胞"技術のアプローチで、"難病(FOP)"発症物質を特定!治療薬開発に期待!(京大)/当誌 2015.12.03
(3) iPS細胞の医療応用"二つの流れ"!(1)"再生医療"分野、(2)難病向け治療薬研究"創薬"!/当誌 2014.09.21
(4) <患者から作ったiPS細胞を使い、治療薬の候補となる物質を特定する というかたちで、いわば、"患者から作ったiPS細胞" が "患者自身" の "病状" の "代理(?)" 的役割を果たす!......> ( "iPS細胞"技術は"再生医療"分野での成果に加え、「創薬」研究においても手堅く展開!/当誌 2014.09.20 )
今回注目する下記引用サイト記事 : iPSで認知症の原因一端解明 京大、新薬開発に期待/共同通信/2016.10.10 - 18:00 は、冒頭の (2) というアプローチの例になるかと思われる。 <認知症の原因となる難病「前頭側頭葉変性症」の病状を、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って体外で作り出し、発病メカニズムの一端を解明したと、京都大iPS細胞研究所の井上治久教授(幹細胞医学)のチームが10日、英科学誌電子版に発表した。新薬の開発につながる可能性があるという> と報じている。
<......チームによると、前頭側頭葉変性症は遺伝子の変異により起きる神経変性疾患で、脳の神経細胞がダメージを受ける。 研究では、同変性症の患者2人の皮膚細胞などから作ったiPS細胞を脳の神経細胞に変化させた> とある。
iPSで認知症の原因一端解明 京大、新薬開発に期待/共同通信/2016.10.10 - 18:00
認知症の原因となる難病「前頭側頭葉変性症」の病状を、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って体外で作り出し、発病メカニズムの一端を解明したと、京都大iPS細胞研究所の井上治久教授(幹細胞医学)のチームが10日、英科学誌電子版に発表した。新薬の開発につながる可能性があるという。
チームによると、前頭側頭葉変性症は遺伝子の変異により起きる神経変性疾患で、脳の神経細胞がダメージを受ける。
研究では、同変性症の患者2人の皮膚細胞などから作ったiPS細胞を脳の神経細胞に変化させた。
認知症のような "脳内の神経細胞の変異" にかかわる神経変性疾患となると、患者の患部組織を "リアルタイムで観察したり、治療を加えたりすること" が困難となる。 ここから、<研究では、同変性症の患者2人の皮膚細胞などから作ったiPS細胞を脳の神経細胞に変化させた> という "実験用環境設定" が求められることになる...... (2016.10.13)
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