現在、がん、脳神経系疾病に向けた治療法開発では、それらの疾病に関連する "細胞・遺伝子・タンパク質" といった基礎レベルでの研究がクローズアップされている。 それと言うのも、がん発症のメカニズム、パーキンソン病などの脳神経変異のメカニズムなどの解明と新治療は、臨床現場で待ったなしの切実さで待望されているからだ。
◆ 参照 当誌過去の "オートファジー" 関連記事
(1) <......"オートファジー"( 細胞の中で異常なたんぱく質を分解する機能 )という用語がある......> ( "膵臓がん"の強さ、ほかのがんとの違いは?! その悪性度と"オートファジー"を焦点に!/当誌 2015.08.26 )
(2) <......グループは、細胞の中で異常なたんぱく質を分解する「オートファジー」と呼ばれる機能に注目し、アルツハイマー病のマウスの脳の内部を特殊な顕微鏡で観察しました。 その結果、脳の細胞が栄養不足になるとアルツハイマー病によって蓄積する異常なたんぱく質が細胞の中に過剰に取り込まれて分解しきれないまま残り、細胞が死んでしまう現象が確認できたということです......> ( "脳細胞の栄養不足"でもアルツハイマー病は悪化する!過度のカロリー摂取だけでなく!/当誌 2015.08.21 )
今回注目する下記引用サイト記事 : ノーベル医学・生理学賞 東工大 大隅良典栄誉教授/新聞社/2016.10.03 - 18:35 は、 <ことしのノーベル医学・生理学賞の受賞者に、細胞が不要になったたんぱく質などを分解する、「オートファジー」と呼ばれる仕組みを解明した東京工業大学栄誉教授の大隅良典さん(71歳)が選ばれました。日本人のノーベル賞受賞は3年連続、アメリカ国籍を取得した人を含めて25人目で、医学・生理学賞の受賞は去年の大村智さんに続き4人目です> と報じている。
<......大隅さんは、福岡市の出身で71歳。昭和42年に東京大学教養学部を卒業したあとアメリカのロックフェラー大学に留学し、愛知県岡崎市にある基礎生物学研究所の教授などを経て、現在は、東京工業大学の栄誉教授を務めています。大隅さんが取り組んだ研究は、細胞が不要なたんぱく質などを分解する「オートファジー」と呼ばれる仕組みの解明です。 この仕組みは、細胞に核のあるすべての生物が持つもので、細胞の中で正しく機能しなくなったたんぱく質などを、異常を起こす前に取り除く役割や、栄養が足りないときにたんぱく質を分解して新しいたんぱく質やエネルギーを作り出す役割を果たしています。 大隅さんは、酵母の細胞を使って、「オートファジー」の仕組みの解明に取り組み、平成5年にこの仕組みを制御している遺伝子を世界で初めて発見しました。 その後も同様の遺伝子を次々と発見してそれぞれが果たしている機能を分析するなど、「オートファジー」の仕組みの全体像を解き明かしてきました。 パーキンソン病などの神経の病気の一部ではオートファジーの遺伝子が、正常に機能していないことが分かっていて、予防法や治療法の開発につながるのではないかと期待されています。 大隅さんは、こうした業績が認められて平成18年には日本学士院賞をまた平成24年には京都賞を受賞したほか去年、カナダの世界的な医学賞、「ガードナー国際賞」を受賞しました。 日本人のノーベル賞受賞は3年連続、アメリカ国籍を取得した人を含めて25人目で、医学・生理学賞の受賞は去年の大村智さんに続き4人目です> とある。
ノーベル医学・生理学賞 東工大 大隅良典栄誉教授/NHK NEWS WEB/2016.10.03 - 18:35
【 NEWS 動画より抜粋 】
ことしのノーベル医学・生理学賞の受賞者に、細胞が不要になったたんぱく質などを分解する、「オートファジー」と呼ばれる仕組みを解明した東京工業大学栄誉教授の大隅良典さん(71歳)が選ばれました。日本人のノーベル賞受賞は3年連続、アメリカ国籍を取得した人を含めて25人目で、医学・生理学賞の受賞は去年の大村智さんに続き4人目です。大隅さんは、福岡市の出身で71歳。昭和42年に東京大学教養学部を卒業したあとアメリカのロックフェラー大学に留学し、愛知県岡崎市にある基礎生物学研究所の教授などを経て、現在は、東京工業大学の栄誉教授を務めています。大隅さんが取り組んだ研究は、細胞が不要なたんぱく質などを分解する「オートファジー」と呼ばれる仕組みの解明です。
この仕組みは、細胞に核のあるすべての生物が持つもので、細胞の中で正しく機能しなくなったたんぱく質などを、異常を起こす前に取り除く役割や、栄養が足りないときにたんぱく質を分解して新しいたんぱく質やエネルギーを作り出す役割を果たしています。
大隅さんは、酵母の細胞を使って、「オートファジー」の仕組みの解明に取り組み、平成5年にこの仕組みを制御している遺伝子を世界で初めて発見しました。
その後も同様の遺伝子を次々と発見してそれぞれが果たしている機能を分析するなど、「オートファジー」の仕組みの全体像を解き明かしてきました。パーキンソン病などの神経の病気の一部ではオートファジーの遺伝子が、正常に機能していないことが分かっていて、予防法や治療法の開発につながるのではないかと期待されています。
大隅さんは、こうした業績が認められて平成18年には日本学士院賞をまた平成24年には京都賞を受賞したほか去年、カナダの世界的な医学賞、「ガードナー国際賞」を受賞しました。
―― 以下略 ――
日本人のノーベル賞受賞は3年連続、アメリカ国籍を取得した人を含めて25人目で、医学・生理学賞の受賞は去年の大村智さんに続き4人目です。
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
大隅さんによって解明された <細胞が不要なたんぱく質などを分解する「オートファジー」と呼ばれる仕組み> が、一刻も早くがん発症、パーキンソン病などの脳神経変異などに対する有効な治療法として結実してゆくことが期待される...... (2016.10.05)
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