従来より、"がん免疫療法" に関しては、まともな医学的見地からの疑念・批判が、知る人ぞ知るかたちで立ち上がっていた。
「効く、効かない」の評価以前に、極めて "危険!" であるとの指摘。さらにこれに加えて、法外な治療費請求に及ぶなど "詐欺まがい!" (米国など海外ではそう判断されていると聞く) のクリニックさえもあるとして、一線を画す見方をする医師も少なくなかったようだ。
◆ 参照 当誌過去の "がん免疫療法" 関連記事
(1) がん免疫細胞療法の一翼:"樹状細胞ワクチン療法"(WT1抗原利用)を提供!(メディネット)/当誌 2014.04.04
(2) "がん免疫療法(第4の治療法)"の一種:"がんペプチドワクチン療法"!臨床試験進展中!/当誌 2014.04.03
今回注目する下記引用サイト記事 : がん免疫療法で法令違反 厚労省が一時停止命令/日本経済新聞/2016.10.31 - 21:35 は、 <厚生労働省は31日、医療法人社団慈涌会アクティクリニック(東京・港)が実施するがんの免疫療法が、再生医療等安全性確保法に違反しているとして、治療の一時停止と治療に使う細胞の加工製造の停止を命じた。同法に基づく停止命令は初めてという> と報じている。
<......この治療法は患者の血液を採取し、リンパ球などを活性化して患者の体内に戻す。同法に基づき実施計画を国に提出する必要があり、同クリニックは所定の手続きを取り自由診療で行っていた。 しかし、今年3月に細胞を加工する施設を院内で移動させた際、計画の変更届を出さなかった。また、移した細胞加工施設が安全性基準を満たしておらず、細菌混入の恐れがあると厚労省は判断した。3月以降、毎月のべ100人の患者を治療していたが、副作用などの報告はないという> とある。
がん免疫療法で法令違反 厚労省が一時停止命令/日本経済新聞/2016.10.31 - 21:35
厚生労働省は31日、医療法人社団慈涌会アクティクリニック(東京・港)が実施するがんの免疫療法が、再生医療等安全性確保法に違反しているとして、治療の一時停止と治療に使う細胞の加工製造の停止を命じた。同法に基づく停止命令は初めてという。
この治療法は患者の血液を採取し、リンパ球などを活性化して患者の体内に戻す。同法に基づき実施計画を国に提出する必要があり、同クリニックは所定の手続きを取り自由診療で行っていた。
しかし、今年3月に細胞を加工する施設を院内で移動させた際、計画の変更届を出さなかった。また、移した細胞加工施設が安全性基準を満たしておらず、細菌混入の恐れがあると厚労省は判断した。3月以降、毎月のべ100人の患者を治療していたが、副作用などの報告はないという。
上記記事における "厚生労働省による判断と対応" は、決して、"がん免疫療法" のすべてを視野に収めたものではない。 <計画の変更届を出さなかった。また、移した細胞加工施設が安全性基準を満たしておらず、細菌混入の恐れがあると厚労省は判断> という "法令違反の一部分" を対象とした "行政指導" だと言える。 ただ、一般患者にとってはその理解力が及びにくい "がん免疫療法" に対して、"用心深い視線" を向けるキッカケにはなり得たのかもしれない...... (2016.11.03)
コメントする