がん細胞の死滅 を目指す薬剤(抗がん剤)などによる攻撃が奏功するのは、"細胞分裂" 時だと考えられている。 そこで、この時点で、"細胞分裂" 自体を "失敗させる!?" ことが可能であれば、"がん細胞死" が導き出される......。
昨日の注目記事とも関連を持つが、"細胞死/アポトーシス" に関する研究を梃子にしつつ、新たながん治療薬開発を進めるというアプローチが注目されている。
◆ 参照 当誌過去の "" 関連記事
(1) <老化やけがなどによるものとは違う、細胞の新たな死に方を見つけたと、大阪府立成人病センター研究所の辻本賀英所長のチームが英科学誌電子版に4日発表した。 この新たな細胞死を制御する遺伝子も特定しており、死に導く仕組みを利用することで、がん細胞を死滅させる薬剤の開発が期待されるという......> ( "がん細胞死滅"の薬剤開発につながるとの期待!「細胞の新たな死に方」を見つける!/当誌 2016.11.07 )
(2) ヒトの血液の中から"がん細胞の増殖を抑制する抗体(抗RPL29抗体)"を発見! 岡山大学/当誌 2014.09.28
(3) "正常な老化過程における細胞死"について、ハエの嗅覚神経細胞老化で究明(東京大学)!/当誌 2014.07.00
(4) 新たな"がん"治療法開発につながるか!? "細胞老化"のメカニズム解明/援用(名市立大)!/当誌 2014.00.00
今回注目する下記引用サイト記事 : 遺伝子伝達の鍵、解明 がん細胞死滅に道 大阪大研究チーム/産経 WEST/2016.11.05 - 22:51 は、 <細胞分裂の際、遺伝情報を伝える役割を担う染色体の中央のくびれ部分「セントロメア」が、形作られる仕組みを解明したと、大阪大の深川竜郎教授(分子生物学)らのチームが英科学誌電子版に発表した。 セントロメアが形成されないと細胞は死ぬため、がん細胞を死滅させる新たな薬剤を作るのに役立つという> と報じている。
<......チームによると、セントロメアは細胞が分裂する際、紡錘糸が結合し、染色体を均等に分けることで、新しい細胞に遺伝子を伝える。米国などではセントロメアに着目した抗がん剤開発が進んでいるが、セントロメアがどのようにできるのかは不明だった。 チームは、染色体上や細胞核の中にあるタンパク質RbAp48に注目。人やニワトリの細胞を使った実験で、RbAp48が、セントロメアにある別のタンパク質の複合体に対し、特定の機能を持たせるための働き掛けをしないようにすると、セントロメアが作られず、細胞が死ぬことを突き止めた。 チームはRbAp48の働きを調節できれば、がん細胞だけを効率的に死滅させられる可能性があるとみている> とある。
遺伝子伝達の鍵、解明 がん細胞死滅に道 大阪大研究チーム/産経 WEST/2016.11.05 - 22:51
細胞分裂の際、遺伝情報を伝える役割を担う染色体の中央のくびれ部分「セントロメア」が、形作られる仕組みを解明したと、大阪大の深川竜郎教授(分子生物学)らのチームが英科学誌電子版に発表した。
セントロメアが形成されないと細胞は死ぬため、がん細胞を死滅させる新たな薬剤を作るのに役立つという。
チームによると、セントロメアは細胞が分裂する際、紡錘糸が結合し、染色体を均等に分けることで、新しい細胞に遺伝子を伝える。米国などではセントロメアに着目した抗がん剤開発が進んでいるが、セントロメアがどのようにできるのかは不明だった。
チームは、染色体上や細胞核の中にあるタンパク質RbAp48に注目。人やニワトリの細胞を使った実験で、RbAp48が、セントロメアにある別のタンパク質の複合体に対し、特定の機能を持たせるための働き掛けをしないようにすると、セントロメアが作られず、細胞が死ぬことを突き止めた。
チームはRbAp48の働きを調節できれば、がん細胞だけを効率的に死滅させられる可能性があるとみている。
"がん細胞死滅" が、正常細胞に悪影響を及ぼすことなく、ムリ無く導き出れば、それが、がん治療にとって最も望ましい方策だと思われる。 上記記事における "セントロメア" 周囲に対する制御が首尾よく行われるならば、ムリの無い "がん細胞死滅" が達成されるのであろうか...... (2016.11.08)
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