"がん「支持療法」"に関心高まる!治療の副作用を軽減、専門部署開設や学会発足も!

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 "がん治療薬" を含めて、"がんの治療技術" の進展は目覚ましい。 と同時に、言わば "副次的" な位置づけであったかもしれない "緩和ケア" などが、"末期がん患者向け" と言った "限定枠" を超えて、広く普及し始めている現状も注目される点であろう。 その背後には、"がん治療" をめぐる環境の大きな変化が控えている。

 ◆ 参照 当誌過去の "緩和ケア" 関連記事

 (1) 厚労省指定の"がん診療連携拠点病院"、7割近くで"緩和ケア"の体制整備が不十分!/当誌 2016.09.29

 (2) "末期がん患者のケア"が不十分!専門病院以外の"総合病院の一般病棟"での看取り 51%!/当誌 2016.07.13

 (3) 末期のがん患者が在宅医療を選んでも寿命が縮む可能性は低いことを示す結果 (筑波大)/当誌 2014.00.00

 (4) 「クオリティー・オブ・デス(QOD、死の質)」指標/緩和ケア、1位は英国、日本は14位!/当誌 2015.10.20

 (5) "家に帰れるのは死ぬ数日前!"という切な過ぎる現状!緩和医療・在宅医療はいつ実現?!/当誌 2015.08.27


 今回注目する下記引用サイト記事がん「支持療法」に関心高まる 治療の副作用を軽減 専門部署開設や学会も/47NEWS - 医療新世紀/2016.11.01 は、  <医療の進歩で、がんとともに生きる年数が長くなってきたのを受け、治療に伴う副作用合併症などのつらさを軽減して患者の生活を支える「支持療法」に関心が高まってきた支持療法に特化した部署を置く医療機関が登場したほか、専門の学会も発足。国も普及に力を入れる方針で、今後、取り組みの広がりが期待される> と報じている。

 <......▽ 見えにくい悩み  静岡県立静岡がんセンター は今年8月、計16床の個室を備えた「支持療法センター」を開設した。  専任の看護師らが1日70人前後の患者に対応。治療に伴う貧血や吐き気、食欲不振といった副作用やがんの合併症に対し、点滴などをしたり、自宅での対処法や生活の工夫を伝えたりしている。  なぜ支持療法の専門部署が必要になったのか。鶴田清子副院長は「ここ数年目立ってきた、がん医療を巡る変化が背景にあります」と説明する。  まず、がん患者の入院期間は国の方針もあってどんどん短縮しており、抗がん剤治療も大半が外来で行われる。患者と接する時間が長い入院診療と違い、少人数の医師と看護師で多くの患者を診る外来では、特に検査数値に表れないような副作用や悩みは、患者が訴えない限りつかみにくい。  一方、支持療法センターで専任看護師が患者と継続して関わるようになった結果、主治医に訴えなかった症状を「実は...」と相談する人が増え、副作用が重くなる前に先手を打つ形の対応もできるようになったという。  ▽ 生活優先で効果  進行がん抗がん剤治療を受けていた50代の女性は、腹部に水がたまりやすくなっていた。従来は、まず治療を行い、腹水がたまったらその都度対応していたため、症状で治療を延期せざるを得ない場合もあった。しかし支持療法センターでは、腹水を抜き、女性が快適に生活できる時間を増やすことを優先した。すると体調が安定し治療もスムーズに続けることができた。  がん医療を巡る変化の中には、薬自体の進歩がもたらしたとみられるものもある。  静岡がんセンターの研究班が実施した患者調査によると、患者が抱える「身体の苦痛」の原因に薬物療法が占める割合は、2003年には19%だったが13年は44%に増えた。この間「分子標的薬」と呼ばれる新タイプの抗がん剤が普及し、効果は高い半面、従来なかったような厳しい副作用が現れる場合があることが明らかになっている。こうしたことを受けて国は、15年12月に公表した「がん対策加速化プラン」の中に「支持療法の開発と普及」を進めることを盛り込んだ▽ 予想上回る参加  副作用のつらさに学術面から対処しようと昨年、抗がん剤治療に詳しい専門医らが中心となって日本がんサポーティブケア学会を発足させた。今年9月には副作用を制するものはがん治療を制する」をテーマに初の学術集会を東京で開催、約500人が参加した。  会長を務めた相羽恵介・東京慈恵会医大教授(腫瘍・血液内科)は「治療の効果に注目が集まりがちだが、現実に副作用で困っている患者さんは多く、現場の医療者の意識や関心の高まりが予想以上の参加につながった。支持療法の研究は欧米より大幅に遅れているが、まずは情報共有を進めていきたい」と話す。  全国がん患者団体連合会の天野慎介理事長は「医療者は一般に、命に関わるような副作用には注意するが、体のだるさや手足のしびれといった、命の危険はなくとも患者の生活の質を大きく低下させる副作用には関心が薄い傾向がある。患者のつらさに積極的に対処しようとの機運の高まりは歓迎すべきで、広がりを期待する」と話している。 (共同通信 吉本明美)> とある。

 

 がん支持療法」に関心高まる 治療の副作用を軽減 専門部署開設や学会も/47NEWS - 医療新世紀/2016.11.01

 医療の進歩で、がんとともに生きる年数が長くなってきたのを受け、治療に伴う副作用合併症などのつらさを軽減して患者の生活を支える「支持療法」に関心が高まってきた支持療法に特化した部署を置く医療機関が登場したほか、専門の学会も発足。国も普及に力を入れる方針で、今後、取り組みの広がりが期待される

▽ 見えにくい悩み

 静岡県立静岡がんセンター は今年8月、計16床の個室を備えた「支持療法センター」を開設した。

 専任の看護師らが1日70人前後の患者に対応。治療に伴う貧血や吐き気、食欲不振といった副作用やがんの合併症に対し、点滴などをしたり、自宅での対処法や生活の工夫を伝えたりしている。

 なぜ支持療法の専門部署が必要になったのか。鶴田清子副院長は「ここ数年目立ってきた、がん医療を巡る変化が背景にあります」と説明する。

 まず、がん患者の入院期間は国の方針もあってどんどん短縮しており、抗がん剤治療も大半が外来で行われる。患者と接する時間が長い入院診療と違い、少人数の医師と看護師で多くの患者を診る外来では、特に検査数値に表れないような副作用や悩みは、患者が訴えない限りつかみにくい

 一方、支持療法センターで専任看護師が患者と継続して関わるようになった結果、主治医に訴えなかった症状を「実は...」と相談する人が増え、副作用が重くなる前に先手を打つ形の対応もできるようになったという。

▽ 生活優先で効果

 進行がん抗がん剤治療を受けていた50代の女性は、腹部に水がたまりやすくなっていた。従来は、まず治療を行い、腹水がたまったらその都度対応していたため、症状で治療を延期せざるを得ない場合もあった。しかし支持療法センターでは、腹水を抜き、女性が快適に生活できる時間を増やすことを優先した。すると体調が安定し治療もスムーズに続けることができた

 がん医療を巡る変化の中には、薬自体の進歩がもたらしたとみられるものもある

 静岡がんセンターの研究班が実施した患者調査によると、患者が抱える「身体の苦痛」の原因に薬物療法が占める割合は、2003年には19%だったが13年は44%に増えた。この間「分子標的薬」と呼ばれる新タイプの抗がん剤が普及し、効果は高い半面、従来なかったような厳しい副作用が現れる場合があることが明らかになっている。こうしたことを受けて国は、15年12月に公表した「がん対策加速化プラン」の中に「支持療法の開発と普及」を進めることを盛り込んだ

▽ 予想上回る参加

 副作用のつらさに学術面から対処しようと昨年、抗がん剤治療に詳しい専門医らが中心となって日本がんサポーティブケア学会を発足させた。今年9月には副作用を制するものはがん治療を制する」をテーマに初の学術集会を東京で開催、約500人が参加した。

 会長を務めた相羽恵介・東京慈恵会医大教授(腫瘍・血液内科)は「治療の効果に注目が集まりがちだが、現実に副作用で困っている患者さんは多く、現場の医療者の意識や関心の高まりが予想以上の参加につながった。支持療法の研究は欧米より大幅に遅れているが、まずは情報共有を進めていきたい」と話す。

 全国がん患者団体連合会の天野慎介理事長は「医療者は一般に、命に関わるような副作用には注意するが、体のだるさや手足のしびれといった、命の危険はなくとも患者の生活の質を大きく低下させる副作用には関心が薄い傾向がある。患者のつらさに積極的に対処しようとの機運の高まりは歓迎すべきで、広がりを期待する」と話している。 (共同通信 吉本明美)


 がん患者は、"がんの完治!" を望むのはもちろんのことだ。しかし、日々の耐え難い "痛みや不快感" を除去して "QOL(生活の質)" を保ちたいという切望は捨てられるものではなかろう。 ここから、<医療者は一般に、命に関わるような副作用には注意するが、体のだるさや手足のしびれといった、命の危険はなくとも患者の生活の質を大きく低下させる副作用には関心が薄い傾向がある。患者のつらさに積極的に対処しようとの機運の高まりは歓迎すべきで、広がりを期待する> という "がん「支持療法」" が注目されたとしても何の不思議もないはずである...... (2016.11.09)













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