放射線による被ばくと発がんリスクの問題は、コンピューター断層撮影法(CT)などの検査時から放射線照射によるがん治療までそれぞれに関係しており、警戒されている。
◆ 参照 当誌過去の "放射線被ばく" 関連記事
(1) "低線量放射線被ばく"も長期にわたると"白血病リスク!"欧米作業員30万人の疫学調査!/当誌 2015.07.05
(2) "CT検査時の過剰被曝"を防げ!医療施設と直結の新たな線量自動収集システム!(放医研)/当誌 2015.05.12
(3) "CT検査による被曝線量"は医療施設でマチマチ!その実態は"十数倍から数十倍の差"!/当誌 2015.04.22
(4) CT検査など"医療被ばく(不要な被ばく)"抑制への基準設定!目安となる放射線量の基準!/当誌 2015.04.21
今回注目する下記引用サイト記事 : 放射線とがん 長時間低い線量はリスク少ない/毎日新聞/2016.12.15 - 10:21 は、 <放射線医学総合研究所チームが発表 放射線による被ばくの総量が同じでも、低い線量を長時間受ける方が、高い線量を一度に受けるよりも被ばくに起因するがんの発生リスクは少ないとするマウスの実験結果を、放射線医学総合研究所(千葉市)のチームが発表した> と報じている。
<......脳腫瘍の一種の発生要因を識別できるよう遺伝子操作した特殊なマウスで調べた。チームの柿沼志津子・放射線影響研究部長は「低い線量による発がんリスクを解明するきっかけとなる」としているが、人体への影響についてはそのまま適用できず、さらに動物実験が必要としている。 チームは、このマウスにできたがんの遺伝子を解析すると、自然によるものか被ばくによるのかを判別できるとして、放射線の照射時間や被ばく量でグループを分け、がんの発生率を調べた。 被ばく総量が500ミリシーベルトになるよう数分間照射したグループと、低い線量を4日間にわたって照射したグループでは、短時間のマウスの約34%が被ばくを原因とするがんを発生した一方、長時間のマウスは約16%と半分にとどまった。4日間で100ミリシーベルトを当てたグループは約1%だった。 (共同)> とある。
放射線とがん 長時間低い線量はリスク少ない/毎日新聞/2016.12.15 - 10:21
放射線医学総合研究所チームが発表
放射線による被ばくの総量が同じでも、低い線量を長時間受ける方が、高い線量を一度に受けるよりも被ばくに起因するがんの発生リスクは少ないとするマウスの実験結果を、放射線医学総合研究所(千葉市)のチームが発表した。
脳腫瘍の一種の発生要因を識別できるよう遺伝子操作した特殊なマウスで調べた。チームの柿沼志津子・放射線影響研究部長は「低い線量による発がんリスクを解明するきっかけとなる」としているが、人体への影響についてはそのまま適用できず、さらに動物実験が必要としている。
チームは、このマウスにできたがんの遺伝子を解析すると、自然によるものか被ばくによるのかを判別できるとして、放射線の照射時間や被ばく量でグループを分け、がんの発生率を調べた。
被ばく総量が500ミリシーベルトになるよう数分間照射したグループと、低い線量を4日間にわたって照射したグループでは、短時間のマウスの約34%が被ばくを原因とするがんを発生した一方、長時間のマウスは約16%と半分にとどまった。4日間で100ミリシーベルトを当てたグループは約1%だった。
(共同)
"放射線被ばくと発がんリスク" の関係は、適用されるケースが "検査"(レントゲン検査、CT検査など)であろうが、"治療自体" であろうが無差別である。 とかく、"検査時" は "無害だと錯覚されがち" なので、それだけに "発がんリスク" については改めて注意を向けなければならない。
だからこそ、上記記事のとおり、"同量の線量" でも、その照射が "一度に集中して" であるのか "分散して" であるのかによる "発がんリスクの大小" が注目されることになる...... (2016.12.17)
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