制御性T細胞(せいぎょせいTさいぼう)は、免疫応答の抑制的制御を司るT細胞の一種であり、免疫応答機構の過剰な免疫応答を抑制するためのブレーキ(負の制御機構)の役割を果たし、免疫の恒常性維持でも重要だと考えられている。
◆ 参照 当誌過去の "制御性T細胞" 関連記事
(1) <"がんと免疫細胞" との関係においては、がんに立ち向かう免疫細胞による攻撃の機能があるとともに、逆に、がんが免疫機能を抑制するといった "制御性T細胞" の働きのあることも報告されている......> ( "制御性T細胞"とは似て非なる「攻撃型T細胞」!細菌が誘引、大腸がんで発見!(大阪大)/当誌 2016.04.27 )
(2) マラリア感染によって体内に生じる"制御性T細胞=免役低下"を発見!(長崎大グループ)/当誌 2016.03.10
(3) 従来の抗がん剤効かない患者、がんを攻撃する"免疫細胞を活性化する薬"の投与が効果!/当誌 2015.11.07
今回注目する下記引用サイト記事 : 制御性T細胞発生の鍵物質 アレルギー治療期待、阪大/共同通信/2016.12.20 - 01:00 は、 <過剰な免疫反応を防ぐ「制御性T細胞」 が作られるのに必須のタンパク質を突き止めたと、大阪大の坂口志文教授のチームが19日付の海外の科学誌ネイチャーイムノロジー電子版に発表した> と報じている。
<......制御性T細胞の欠損や異常は自己免疫疾患やアレルギーを引き起こすとされる。今回この細胞の初期の発生メカニズムを明らかにしており、病因解明や治療法開発につながる可能性があるという。 坂口教授は制御性T細胞を発見し、ノーベル賞の登竜門ともいわれるカナダのガードナー国際賞に2015年選ばれた> とある。
制御性T細胞発生の鍵物質 アレルギー治療期待、阪大/共同通信/2016.12.20 - 01:00
過剰な免疫反応を防ぐ「制御性T細胞」 が作られるのに必須のタンパク質を突き止めたと、大阪大の坂口志文教授のチームが19日付の海外の科学誌ネイチャーイムノロジー電子版に発表した。
制御性T細胞の欠損や異常は自己免疫疾患やアレルギーを引き起こすとされる。今回この細胞の初期の発生メカニズムを明らかにしており、病因解明や治療法開発につながる可能性があるという。
坂口教授は制御性T細胞を発見し、ノーベル賞の登竜門ともいわれるカナダのガードナー国際賞に2015年選ばれた。
制御性T細胞は、いわば、"免疫応答のさじ加減" を調整する役割を担っており、"アレルギーや自己免疫疾患" と深く関わっている。 また昨今では、"がん免疫療法" での新たなアプローチ(免役チェックポイント阻害剤)とも密接な関連を持っており関心度が高まっている。 上記の研究成果の今後が期待される...... (2016.12.21)
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