"iPS細胞" の移植手術による、眼の難病を克服したケースとしては、"加齢黄斑変性" の患者に対するものが、既に成功していることを多くの人が知っている。
◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 網膜" 関連記事
(1) "加齢黄斑変性"患者への"iPS細胞移植"手術経過、1年後も患者「良好」!(理化学研究所)/当誌 2015.10.04
(2) "iPS細胞"使った移植手術(難病「加齢黄斑変性」の患者)実施! 理研、世界で初めて!/当誌 2014.00.00
今回注目する下記引用サイト記事 : iPS網膜細胞、光を感知 失明マウスで回復確認/神戸新聞/2017.01.11 - 05:10 は、 <「網膜色素変性」という病気で目が見えなくなったマウスに、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った網膜の細胞を移植することで、光を感じる視覚が回復することを、理化学研究所多細胞システム形成研究センター(神戸市中央区)のグループが初めて確認した。ヒトの失明原因にもなる病気で、2年以内に臨床研究の申請を目指すという。 同センターの万代道子・副プロジェクトリーダーらによる成果で、10日付の米科学誌ステムセル・リポーツ電子版に発表した> と報じている。
<......網膜色素変性は遺伝性の病気で、網膜の視細胞が死んでいく。グループはマウスのiPS細胞から視細胞などのもととなる細胞を作製。網膜色素変性で失明したマウスに移植し、効果を検証した。 部屋が光ると5秒後に電気ショックを与える実験を繰り返した結果、移植したマウス21匹のうち9匹は、光るとショックを避けられる隣室に逃げるようになり、光に反応していることが示された。一方、失明したマウスは逃げられずに刺激を受け続けた。 また、移植した視細胞とマウスのもともとの網膜細胞との間で、実際に光の情報が伝達されていることも確認した。 現段階では移植部分は網膜全体の5%未満で、視覚の回復は光が分かる程度という。万代副リーダーは「回復の度合いが高まるよう研究を続けたい」とする。(武藤邦生) 【 網膜色素変性 】 遺伝子の変異が原因で、目の奥で光を受け取る網膜の視細胞がだんだんとなくなっていき、視野が狭くなったり、暗がりで物が見えにくくなったりする難病。失明することもある。原因遺伝子は70以上あり、患者は3千人に1人と推定される。国内患者は少なくとも約2万9千人。遺伝子治療や人工網膜の開発が試みられているが、治療法は確立していない> とある。
iPS網膜細胞、光を感知 失明マウスで回復確認/神戸新聞/2017.01.11 - 05:10
「網膜色素変性」という病気で目が見えなくなったマウスに、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った網膜の細胞を移植することで、光を感じる視覚が回復することを、理化学研究所多細胞システム形成研究センター(神戸市中央区)のグループが初めて確認した。ヒトの失明原因にもなる病気で、2年以内に臨床研究の申請を目指すという。
同センターの万代道子・副プロジェクトリーダーらによる成果で、10日付の米科学誌ステムセル・リポーツ電子版に発表した。
網膜色素変性は遺伝性の病気で、網膜の視細胞が死んでいく。グループはマウスのiPS細胞から視細胞などのもととなる細胞を作製。網膜色素変性で失明したマウスに移植し、効果を検証した。
部屋が光ると5秒後に電気ショックを与える実験を繰り返した結果、移植したマウス21匹のうち9匹は、光るとショックを避けられる隣室に逃げるようになり、光に反応していることが示された。一方、失明したマウスは逃げられずに刺激を受け続けた。
また、移植した視細胞とマウスのもともとの網膜細胞との間で、実際に光の情報が伝達されていることも確認した。
現段階では移植部分は網膜全体の5%未満で、視覚の回復は光が分かる程度という。万代副リーダーは「回復の度合いが高まるよう研究を続けたい」とする。
(武藤邦生)【 網膜色素変性 】 遺伝子の変異が原因で、目の奥で光を受け取る網膜の視細胞がだんだんとなくなっていき、視野が狭くなったり、暗がりで物が見えにくくなったりする難病。失明することもある。原因遺伝子は70以上あり、患者は3千人に1人と推定される。国内患者は少なくとも約2万9千人。遺伝子治療や人工網膜の開発が試みられているが、治療法は確立していない。
◆ 関連参照記事参照記事 iPS視細胞で目に光 失明マウス、理研が初確認/共同通信/2017.01.11 - 02:00
<遺伝子の変異が原因で、目の奥で光を受け取る網膜の視細胞がだんだんとなくなっていき、視野が狭くなったり、暗がりで物が見えにくくなったりする難病> である "網膜色素変性" が "回復する可能性が生まれつつあること" は、極めて画期的な成果だと思われる。順調な進展が期待される...... (2017.01.13)
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