免疫治療薬「オプジーボ」は、その "効き目" とともに、その "高額さ" によって衆目を集めてきた。 その結果、"効き目が予測可能になれば、高額なオプジーボを投与する患者の絞り込みにつながり、医療費節約に役立つ" という期待をも浮上させるに至っている。
◆ 参照 当誌過去の "免疫治療薬" 関連記事
(1) "オプジーボ"で効果ある患者は、"特定の免疫細胞"が増加!治療"効果予測"に応用期待!/当誌 2016.11.19
(2) <......京都大学の椛島健治教授らはがんの免疫治療薬「オプジーボ」が効くかどうかを、採血で判別できる手法を見つけた。効いた患者では血液中の特定の免疫細胞が増えていた。これをもとに効き目が予測可能になれば、高額なオプジーボを投与する患者の絞り込みにつながり、医療費節約に役立つと期待している......> ( がん免疫薬オプジーボの効き目を採血で判別!「9型ヘルパーT細胞」の量測定!(京大)/当誌 2016.10.25 )
今回注目する下記引用サイト記事 : オプジーボ 免疫治療薬の効果予測 投与前に指標/毎日新聞/2017.01.01 は、 <「オプジーボ」(一般名・ニボルマブ)など体の免疫を高めてがんを治療する薬について、投与前に効果の有無を予測できる指標(マーカー)を探す研究が2017年1月から始まる。薬価の高さで注目されるオプジーボだが、投与前に効果がある人を選ぶ方法は見つかっていない。このため、肺がんの遺伝子診断の全国ネットワークが、2年間で最大1000人の肺がん患者を対象に、がん細胞の遺伝子の変化などと薬の効き方の関係を分析する。【下桐実雅子】> と報じている。
<......オプジーボでは、がんが小さくなるなど効果のある患者は2割程度とされる。しかし、現在はオプジーボが効くかどうかを投与前に見極める方法はない。 研究を始めるのは、全国の約240の医療機関が参加する「LC-SCRUM-Japan」(エルシースクラムジャパン)。患者のがん組織などを集めて遺伝子を解析し、新薬の開発につなげる研究に取り組む。 17年1月以降、新たに研究に参加する患者のうち同意の得られた人を対象に、がん細胞の免疫反応にかかわり、オプジーボなどの薬が標的とする「PD-L1」という物質の量や遺伝子全体の変化を調べる。これらの結果と薬の治療効果との関係を分析する。遺伝子の変化の数によって効きやすさが異なるかも検証する。 研究代表者の国立がん研究センター東病院の後藤功一・呼吸器内科長は「これらの薬には副作用もあり、高い効果が期待できる適切な患者を選ぶ指標を、日本から発信したい」と話す> とある。
オプジーボ 免疫治療薬の効果予測 投与前に指標/毎日新聞/2017.01.01<
「オプジーボ」(一般名・ニボルマブ)など体の免疫を高めてがんを治療する薬について、投与前に効果の有無を予測できる指標(マーカー)を探す研究が2017年1月から始まる。薬価の高さで注目されるオプジーボだが、投与前に効果がある人を選ぶ方法は見つかっていない。このため、肺がんの遺伝子診断の全国ネットワークが、2年間で最大1000人の肺がん患者を対象に、がん細胞の遺伝子の変化などと薬の効き方の関係を分析する。【下桐実雅子】
オプジーボでは、がんが小さくなるなど効果のある患者は2割程度とされる。しかし、現在はオプジーボが効くかどうかを投与前に見極める方法はない。
研究を始めるのは、全国の約240の医療機関が参加する「LC-SCRUM-Japan」(エルシースクラムジャパン)。患者のがん組織などを集めて遺伝子を解析し、新薬の開発につなげる研究に取り組む。
17年1月以降、新たに研究に参加する患者のうち同意の得られた人を対象に、がん細胞の免疫反応にかかわり、オプジーボなどの薬が標的とする「PD-L1」という物質の量や遺伝子全体の変化を調べる。これらの結果と薬の治療効果との関係を分析する。遺伝子の変化の数によって効きやすさが異なるかも検証する。
研究代表者の国立がん研究センター東病院の後藤功一・呼吸器内科長は「これらの薬には副作用もあり、高い効果が期待できる適切な患者を選ぶ指標を、日本から発信したい」と話す。
"効き目が予測可能になれば、高額なオプジーボを投与する患者の絞り込みにつながり、医療費節約に役立つ" という期待 とあるが、何よりも、患者さんたちが "無責任なメディア報道(?)" に振り回されなくて済むという事情 に目を向けておきたいものだ...... (2017.01.03)
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