万能細胞(iPS細胞,ES細胞) 由来の細胞組織や部分臓器が、"移植" に用いられるだけでなく、"難病" や "創薬" の研究アプローチにとっても重要な役割を果たしていることは、よく知られている。
◆ 参照 当誌過去の "iPS 創薬" 関連記事
(1) <iPS細胞の医療応用は大きく二つの流れがある。 一つは再生医療。iPS細胞からつくった細胞や組織を患者に移植し、病気やけがで失った機能の回復を目指す。iPS細胞を使った臨床研究は目の難病ですでに始まり、理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーらは12日に世界初の手術を実施し、注目を集めた。/ もう一つが今回のような難病の治療薬の研究だ。筋萎縮性側索硬化症(ALS)、筋ジストロフィー、アルツハイマー病など様々な病気でも同様の取り組みが進む。「再生医療は順調にいろんな先生が進めているが、やはり『創薬』をもっと強力に推進したい」。京都大iPS細胞研究所の山中伸弥所長は昨年末の朝日新聞のインタビューでこう話し、iPS細胞技術の普及に力を入れる意向を示していた......> ( iPS細胞の医療応用"二つの流れ"!(1)"再生医療"分野、(2)難病向け治療薬研究"創薬"!/当誌 2014.09.21 )
(2) <"iPS細胞" 技術の可能性は、"再生医療" 分野での "移植臓器再生" にとどまらず、「創薬」研究(治療薬の開発、その開発過程・検査過程での貢献!)においても手堅く展開し始めているという。 患者から作ったiPS細胞を使い、治療薬の候補となる物質を特定する というかたちで、いわば、"患者から作ったiPS細胞" が "患者自身" の "病状" の "代理(?)" 的役割を果たす! かのようなのである。......> ( "iPS細胞"技術は"再生医療"分野での成果に加え、「創薬」研究においても手堅く展開!/当誌 2014.09.20 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 世界初、生体同様に動くミニ小腸 万能細胞から作製/共同通信/2017.01.13 - 05:29 は、 <さまざまな細胞になる人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)や胚性幹細胞(ES細胞)を使い、約1センチ大の立体的な小腸の組織をつくったと国立成育医療研究センターなどのチームが12日、米科学誌電子版に発表した> と報じている。
<......縮んだり緩んだりという腸に特有の動きを繰り返し、下痢止めや便秘薬にも反応する「ミニ小腸」。生体と同様の働きをする腸組織の作製は世界初という。 これを使って病気の症状を再現できれば、潰瘍性大腸炎やクローン病など腸の難病の研究や治療薬開発に役立つと期待される。同センターの阿久津英憲部長は「将来はミニ小腸を人に移植する再生医療にもつなげたい」と話している> とある。
世界初、生体同様に動くミニ小腸 万能細胞から作製/共同通信/2017.01.13 - 05:29
さまざまな細胞になる人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)や胚性幹細胞(ES細胞)を使い、約1センチ大の立体的な小腸の組織をつくったと国立成育医療研究センターなどのチームが12日、米科学誌電子版に発表した。
縮んだり緩んだりという腸に特有の動きを繰り返し、下痢止めや便秘薬にも反応する「ミニ小腸」。生体と同様の働きをする腸組織の作製は世界初という。
これを使って病気の症状を再現できれば、潰瘍性大腸炎やクローン病など腸の難病の研究や治療薬開発に役立つと期待される。同センターの阿久津英憲部長は「将来はミニ小腸を人に移植する再生医療にもつなげたい」と話している。
上記記事の研究成果が強く期待されるのは、<これを使って病気の症状を再現できれば、潰瘍性大腸炎やクローン病など腸の難病の研究や治療薬開発に役立つ> という点である。 この上ない "テスト環境(!?)" であるに違いなかろう...... (2017.01.16)
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