がん免疫薬「オプジーボ」は、"効き目の高さ"、"患者による効き目の表れ方のバラツキ"、そして何よりも "高額さ" などの絡みで、大きな物議を醸すと同時に、"特殊な対応策" ( 効果予測の導入、他の薬の併用推奨 ) を副産物として随伴させても来た。
◆ 参照 当誌過去の "オプジーボ 効き目" 関連記事
(1) 免疫治療薬「オプジーボ」 "投与前に効果の有無が予測できる指標"を探す研究の開始!/当誌 2017.01.03
(2) "オプジーボ"!難治性の"皮膚血管肉腫(CAS)"への効果の可能性を確認!(京大チーム)/当誌 2016.11.12
(3) がん免疫薬オプジーボの効き目を採血で判別!「9型ヘルパーT細胞」の量測定!(京大)/当誌 2016.10.25
今回注目する下記引用サイト記事 : オプジーボと特定の薬を併用、がん攻撃する力強化か/朝日新聞/2017.01.17 - 05:02 は、 <がん免疫薬「オプジーボ」と、細胞内のミトコンドリアを活性化する薬を併用すると、がんを攻撃する力が強まる可能性があることを、京都大の本庶佑名誉教授らの研究チームがマウス実験で明らかにした。17日、米科学アカデミー紀要に発表する。来年度にも肺がんの患者向けに、オプジーボと併用する治験を始める> と報じている。
<......オプジーボは、免疫のブレーキ役の分子「PD―1」の働きを抑え、免疫ががん細胞を攻撃できるようにする薬。進行したがんでも効果を示す報告がある一方、効かない患者もいる。 本庶さんらは、がんを攻撃する際、免疫細胞が多くのエネルギーを使って増えることに注目。大腸がんのマウスに、オプジーボと同じようにPD―1の働きを抑える薬に加え、細胞内でエネルギーを作るミトコンドリアを活性化する様々な薬を注射したところ、がんはほとんど増えなかった。 すでに市販され、ミトコンドリアを活性化させる働きもある高脂血症治療薬「ベザフィブラート」を併用しても効果があった。一方、PD―1の働きを抑える薬だけを与えたマウスでは、がんの増殖は遅くなったものの、少しずつ大きくなった。 今回はマウスでの実験だが、現在はオプジーボの効果がない患者の治療につながる可能性がある。京大と九州大、先端医療振興財団(神戸市)は来年度にもおもに安全性を調べる治験を始めるという。 研究グループの茶本健司・京大特定講師は「ミトコンドリアがどの程度活性化しているかを見れば、(オプジーボなどの薬が)有効かを事前に判定できる可能性がある」と話している。 (合田禄)> とある。
オプジーボと特定の薬を併用、がん攻撃する力強化か/朝日新聞/2017.01.17 - 05:02
がん免疫薬「オプジーボ」と、細胞内のミトコンドリアを活性化する薬を併用すると、がんを攻撃する力が強まる可能性があることを、京都大の本庶佑名誉教授らの研究チームがマウス実験で明らかにした。17日、米科学アカデミー紀要に発表する。来年度にも肺がんの患者向けに、オプジーボと併用する治験を始める。
オプジーボは、免疫のブレーキ役の分子「PD―1」の働きを抑え、免疫ががん細胞を攻撃できるようにする薬。進行したがんでも効果を示す報告がある一方、効かない患者もいる。
本庶さんらは、がんを攻撃する際、免疫細胞が多くのエネルギーを使って増えることに注目。大腸がんのマウスに、オプジーボと同じようにPD―1の働きを抑える薬に加え、細胞内でエネルギーを作るミトコンドリアを活性化する様々な薬を注射したところ、がんはほとんど増えなかった。
すでに市販され、ミトコンドリアを活性化させる働きもある高脂血症治療薬「ベザフィブラート」を併用しても効果があった。一方、PD―1の働きを抑える薬だけを与えたマウスでは、がんの増殖は遅くなったものの、少しずつ大きくなった。
今回はマウスでの実験だが、現在はオプジーボの効果がない患者の治療につながる可能性がある。京大と九州大、先端医療振興財団(神戸市)は来年度にもおもに安全性を調べる治験を始めるという。
研究グループの茶本健司・京大特定講師は「ミトコンドリアがどの程度活性化しているかを見れば、(オプジーボなどの薬が)有効かを事前に判定できる可能性がある」と話している。
(合田禄)
今回の研究成果である "ミトコンドリア活性化のクスリ併用" が、オプジーボの効き目の "偏っている" いる点に対する補填となるのかどうか、今後の研究動向に期待が寄せられている...... (2017.01.21)
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