事故やけがによる "脊髄損傷" では、"運動機能" が失われ、"感覚知覚機能" も失われる(麻痺)。しかも、現状では "修復と再生は不能!(決定的な治療法なし)" と見なされている。それだけに "新たな治療法" の登場が切望されている。
◆ 参照 当誌過去の "iPS,脊髄損傷" 関連記事
○ "iPS細胞"を"脊髄損傷"の治療に利用する臨床研究の実施計画(慶応大)、17年に申請!/当誌 2016.02.18
今回注目する下記引用サイト記事 : iPSで脊髄損傷を治療 慶大、18年前半にも臨床研究/日本経済新聞/2017.02.10 - 10:56 は、 <慶応義塾大学の岡野栄之教授と中村雅也教授らは、iPS細胞を使い脊髄損傷の患者を治療する世界初の臨床研究を2018年前半にも始める。学内の倫理委員会に10日、研究計画の審査を申請した。同細胞を神経のもとになる神経幹細胞に育てて移植する。神経の再生は現代医学では難しく、脊髄を通る中枢神経が傷付く脊髄損傷の治療法はなかった。計画が認められ、順調に進めばiPS医療の普及につながる> と報じている。
<......臨床研究は交通事故やスポーツ事故で脊髄が傷付いて2~4週間たち、運動機能がまひした患者7人を対象に実施する予定。京都大学iPS細胞研究所が備蓄しているiPS細胞を、神経幹細胞に育てて利用する。200万~400万個の細胞を損傷した脊髄に移植し、神経の修復につなげる。 京大は別の人に移植しても拒絶反応が起こりにくい特殊なタイプのiPS細胞を備蓄している。研究チームは赤ちゃんのへその緒の「臍帯血(さいたいけつ)」から作られたiPS細胞を利用する。今後、厚生労働省の専門部会の安全性確認などを経て、研究実施を目指す。 中村教授は「できるところから臨床研究のプロセスを進め、慢性期の患者の治療につなげたい」と話している。研究チームはサルなどを使った動物実験で、脊髄損傷の治療効果や安全性を検証してきた。サルでは歩けるまでに回復した。 iPS細胞の臨床応用では理化学研究所などが14年に目の難病患者向けに、患者本人から作ったヒトiPS細胞を使う世界初の手術を臨床研究として実施した。また今年前半にも、他人のiPS細胞から育てた網膜の細胞を同じ目の病気の患者に移植する手術をする予定だ。手足などが震えるパーキンソン病でも京大が臨床応用に向けた準備を進めている> とある。
iPSで脊髄損傷を治療 慶大、18年前半にも臨床研究/日本経済新聞/2017.02.10 - 10:56
慶応義塾大学の岡野栄之教授と中村雅也教授らは、iPS細胞を使い脊髄損傷の患者を治療する世界初の臨床研究を2018年前半にも始める。学内の倫理委員会に10日、研究計画の審査を申請した。同細胞を神経のもとになる神経幹細胞に育てて移植する。神経の再生は現代医学では難しく、脊髄を通る中枢神経が傷付く脊髄損傷の治療法はなかった。計画が認められ、順調に進めばiPS医療の普及につながる。
臨床研究は交通事故やスポーツ事故で脊髄が傷付いて2~4週間たち、運動機能がまひした患者7人を対象に実施する予定。京都大学iPS細胞研究所が備蓄しているiPS細胞を、神経幹細胞に育てて利用する。200万~400万個の細胞を損傷した脊髄に移植し、神経の修復につなげる。
京大は別の人に移植しても拒絶反応が起こりにくい特殊なタイプのiPS細胞を備蓄している。研究チームは赤ちゃんのへその緒の「臍帯血(さいたいけつ)」から作られたiPS細胞を利用する。今後、厚生労働省の専門部会の安全性確認などを経て、研究実施を目指す。
中村教授は「できるところから臨床研究のプロセスを進め、慢性期の患者の治療につなげたい」と話している。研究チームはサルなどを使った動物実験で、脊髄損傷の治療効果や安全性を検証してきた。サルでは歩けるまでに回復した。
iPS細胞の臨床応用では理化学研究所などが14年に目の難病患者向けに、患者本人から作ったヒトiPS細胞を使う世界初の手術を臨床研究として実施した。また今年前半にも、他人のiPS細胞から育てた網膜の細胞を同じ目の病気の患者に移植する手術をする予定だ。手足などが震えるパーキンソン病でも京大が臨床応用に向けた準備を進めている。
上記記事での臨床研究で使用される "iPS細胞" は、<京都大学iPS細胞研究所が備蓄しているiPS細胞> であり、<京大は別の人に移植しても拒絶反応が起こりにくい特殊なタイプのiPS細胞を備蓄> しているとある。 従来、困難とされてきた "神経の再生、脊髄損傷の治療" への突破口となることが期待されている...... (2017.02.12)
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