近年のがん治療では、"放射線治療" にせよ、"抗がん剤" 治療にせよ、その副作用を極限化させることが留意された手法へと向かっている。
◆ 参照 当誌過去の "悪性脳腫瘍" 関連記事
(1) "がん幹細胞"を減らす"核酸"で、悪性脳腫瘍/"膠芽腫"の治療薬を開発!(名古屋市立大)/当誌 2016.12.26
(2) "がん狙い撃ち"放射線治療="ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)"、実用化に向け最終治験!/当誌 2016.01.09
(3) がん細胞狙い撃ち!正常細胞傷つけぬ"ウイルス薬"(ウイルス療法)治験開始へ(鹿児島大)/当誌 2015.06.10
今回注目する下記引用サイト記事 : 脳腫瘍の新型薬治験 国立がんセンターなど/日本経済新聞/2017.03.02 - 11:53 は、 <国立がん研究センターなどは2日までに、有効な治療法がなくなった悪性脳腫瘍に対する新しい抗がん剤の臨床試験(治験)を始めたと発表した。腫瘍細胞にだけ現れる酵素の働きを抑えて治療する薬で、従来の抗がん剤より効果が高く、副作用が少ないと期待される。まず20人以上の患者で安全性を確かめ、大規模な治験に移る。3年後の実用化を目指す> と報じている。
<......治験は第一三共と実施する。国立がんセンター中央病院など5施設が参加する。 神経膠腫(グリオーマ)と呼ぶ脳腫瘍の一種で、IDH1という遺伝子に変異がある患者が対象になる。この遺伝子の変異は悪性神経膠腫の患者の7割以上に見つかるという。治験では、IDH1遺伝子の変異によってできる酵素の働きを抑えて腫瘍細胞だけを殺す分子標的薬と呼ぶ薬の安全性と効果を確かめる。 神経膠腫は脳にしみ込むように広がるため正常な組織との見分けがつきにくい。手術で全部を摘出することは困難とされる> とある。
脳腫瘍の新型薬治験 国立がんセンターなど/日本経済新聞/2017.03.02 - 11:53
国立がん研究センターなどは2日までに、有効な治療法がなくなった悪性脳腫瘍に対する新しい抗がん剤の臨床試験(治験)を始めたと発表した。腫瘍細胞にだけ現れる酵素の働きを抑えて治療する薬で、従来の抗がん剤より効果が高く、副作用が少ないと期待される。まず20人以上の患者で安全性を確かめ、大規模な治験に移る。3年後の実用化を目指す。
治験は第一三共と実施する。国立がんセンター中央病院など5施設が参加する。
神経膠腫(グリオーマ)と呼ぶ脳腫瘍の一種で、IDH1という遺伝子に変異がある患者が対象になる。この遺伝子の変異は悪性神経膠腫の患者の7割以上に見つかるという。治験では、IDH1遺伝子の変異によってできる酵素の働きを抑えて腫瘍細胞だけを殺す分子標的薬と呼ぶ薬の安全性と効果を確かめる。
神経膠腫は脳にしみ込むように広がるため正常な組織との見分けがつきにくい。手術で全部を摘出することは困難とされる。
<腫瘍細胞だけを殺す分子標的薬> と称される点に注目すべきだ。 そして、その安全性と想定される効能に期待したい...... (2017.03.04)
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