"医療の新制度" の発足が、 "医療事故の発生件数" を、漸次、抑制しているという事実は、医療においては、医学という科学と技術によって支えられた側面のほかに、医療制度という "人間的側面" が決して見過ごされてはならない点を照らし出しているように思われる。
今回注目する下記引用サイト記事 : 新制度で脳性まひ年1割減 指針順守で質向上/日本経済新聞/2017.05.11 - 09:28 は、 <出産時の事故で赤ちゃんが脳性まひになった際に原因を詳細に調べる制度を発足させたところ、脳性まひの発生が2009年から3年間で毎年1割程度ずつ減ったとする調査結果を日本産婦人科医会が11日までに、発表した。 医会の岡井崇・副会長は「原因調査をされるため、診療の指針が順守されるようになり、医療の質が向上した。他の領域の医療事故でも参考になる」と分析している> と報じている。
<......この制度は、事故の補償金を支払うための「産科医療補償制度」。専門家による第三者機関が1件ずつ原因を分析し報告書を作成している。 医会によると、補償の対象となった重い脳性まひの患者は、制度が始まった09年に419人だったのに対し10年は9%減の382人、11年はさらに7%減って355人になった。09年以降は、出産に当たり薬の不適切な使用が減っていたことも分かった。 制度は重い脳性まひの子供が生まれた際、一定の条件を満たせば、医療者の過失の有無にかかわらず総額3千万円の補償金を支払う。出産を扱う医療機関の99%以上が加入している。 〔共同〕> とある。
新制度で脳性まひ年1割減 指針順守で質向上/日本経済新聞/2017.05.11 - 09:28
出産時の事故で赤ちゃんが脳性まひになった際に原因を詳細に調べる制度を発足させたところ、脳性まひの発生が2009年から3年間で毎年1割程度ずつ減ったとする調査結果を日本産婦人科医会が11日までに、発表した。
医会の岡井崇・副会長は「原因調査をされるため、診療の指針が順守されるようになり、医療の質が向上した。他の領域の医療事故でも参考になる」と分析している。
この制度は、事故の補償金を支払うための「産科医療補償制度」。専門家による第三者機関が1件ずつ原因を分析し報告書を作成している。
医会によると、補償の対象となった重い脳性まひの患者は、制度が始まった09年に419人だったのに対し10年は9%減の382人、11年はさらに7%減って355人になった。09年以降は、出産に当たり薬の不適切な使用が減っていたことも分かった。
制度は重い脳性まひの子供が生まれた際、一定の条件を満たせば、医療者の過失の有無にかかわらず総額3千万円の補償金を支払う。出産を扱う医療機関の99%以上が加入している。
〔共同〕
医療という人間的営為には、"人間としての想像力" が不可欠だとつくづく思う。 もし、ひとりの育児が、重い脳性まひという条件を背負ってしまった場合、その子の一生がいかに理不尽なハンディで埋め尽くされてしまうか、という事情に対する "眼差し" なのである...... (2017.05.12)
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