"関節リウマチ" は、"抗リウマチ薬" で激しい痛みを抑制することができても、引き続き残る "関節部自体の破壊" を食い止めることはできない。 そこで登場したのが、"バイオ(生物学的)製剤" だ。 しかし、"薬価は高額!" という点が見過ごせない難点とされてきた。
◆ 参照 当誌過去の "関節リウマチ" 関連記事
(1) <......東京都内に住む泉谷忠之さん(49)はある夜、肩の激しい痛みに襲われた。翌日、病院で痛み止めを処方されたが、おさまらず、手の指や首も痛くなった。専門医を受診、リウマチと診断され、抗リウマチ薬による治療が始まったが、改善しない。全身の関節が痛く、シャツのボタンをとめることも、字を書くこともままならなくなった。そこで、生物学的製剤を加えて使うようになると、次第にはれや痛みがおさまった。泉谷さんは「劇的に改善し、普通の生活ができるようになった」と話す。 リウマチの原因は不明だが、本来は外敵から自分の体を守るはずの免疫細胞が、関節で骨と軟骨を包む「滑膜」に集まって攻撃し、炎症を起こす。これが続くと滑膜が増殖、次第に骨や軟骨が破壊され、激しい痛みやはれが出る。進行すると関節が変形し、人工関節が必要な場合もある。 痛みなどの症状だけを抑える非ステロイド系抗炎症薬や副腎皮質ステロイドもあるが、関節を破壊から防ぐのが抗リウマチ薬と生物学的製剤だ。......> ( "関節リウマチ"の治療で"生物学的製剤"と呼ばれる"新薬"を使う人が増加!薬価は高額!/当誌 2016.10.11 )
(2) "自己免疫疾患:リウマチ"を引き起こす免疫細胞に必須の酵素PKD発見!新薬開発に期待!/当誌 2016.10.02
(3) "関節リウマチ"の発症に深く関わる"たんぱく質"特定(京大助教)!治療薬開発への期待!?/当誌 2014.10.19
今回注目する下記引用サイト記事 : 第一三共、バイオ後続品の開発中止 関節リウマチ治療薬/日本経済新聞/2017.07.05 - 19:23 は、 <>第一三共は5日、関節リウマチ治療薬「エタネルセプト」のバイオ後続品について、開発を中止すると発表した。第3相臨床試験には成功しており、2017年度に申請を予定していたが、商用生産に向けた製法の確立ができなかった。ピーク売上高で100億円規模と見られていた。開発や製造費がかさむバイオ後続品を実用化する難しさが浮き彫りとなった> と報じている。
<......12年に米コヒーラス・バイオサイエンシス社から日本の開発権を得ていた。16年1月には第3相治験に成功。コヒーラス社が主導して製法の確立を急いだが、効率的な手法を確立できなかった> とある。
第一三共、バイオ後続品の開発中止 関節リウマチ治療薬/日本経済新聞/2017.07.05 - 19:23
第一三共は5日、関節リウマチ治療薬「エタネルセプト」のバイオ後続品について、開発を中止すると発表した。第3相臨床試験には成功しており、2017年度に申請を予定していたが、商用生産に向けた製法の確立ができなかった。ピーク売上高で100億円規模と見られていた。開発や製造費がかさむバイオ後続品を実用化する難しさが浮き彫りとなった。
12年に米コヒーラス・バイオサイエンシス社から日本の開発権を得ていた。16年1月には第3相治験に成功。コヒーラス社が主導して製法の確立を急いだが、効率的な手法を確立できなかった。
<開発や製造費がかさむバイオ後続品を実用化する難しさが浮き彫りとなった> とあるが、"バイオ(生物学的)製剤" としての "関節リウマチ治療薬" の前途が懸念されることになるのか...... (2017.07.07)
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