"早期前立腺がん"は「放っておく」が一番?「手術」と「経過観察」に死亡率の差なし!

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 かねてより、"初期/早期の前立腺がん" に関する対応については、"拙速な治療(?)" に疑問が投げかけられてもいた。

 ◆ 参照 当誌過去の "前立腺がん" 関連記事

  <初期の前立腺がんと診断され、その後、手術などを受けた人たちの10年後の生存率は、積極的な治療を控えた人たちとほぼ差がなかったことが、イギリスの研究グループの長期にわたる追跡調査でわかり、グループは、治療に伴う副作用や転移のリスクなどを考慮したうえで、治療するかしないか考えるべきだとしています> ( "初期の前立腺がん"、手術/放射線治療/積極的治療無しの各場合で生存率にほぼ差なし!/当誌 2016.09.18


 今回注目する下記引用サイト記事早期前立腺がんは「放っておく」が一番? 「手術」と「経過観察」に死亡率の差なし/J CAST ヘルスケア/2017.07.27 - 08:00 は、  <早期の前立腺がんには、手術や放射線療法などを何も行なわず、「放っておく」という療法がある。「経過観察」といわれる方法だ。  患者にとっては「大丈夫?」と不安が残るが、手術した患者と経過観察をした患者を比較した結果、死亡率に差がないことがわかった。米ミネソタ州立大学などのチームが研究をまとめ、医学誌「New England Journal of Medicine(NEJM)」(電子版)の2017年7月13日号に発表した> と報じている。

 <......■ 前立腺がんは3年後に日本男性のがん1位  前立腺がんは最近急増し、2020年頃には日本人男性がかかるがんの第1位になると予想されている(2016年厚生労働省調べ)。しかし、進行がゆるやかで予後もいい。国立がん研究センターが2017年2月に発表した主要な16のがんの「10年生存率」では、前立腺がんは94.5%(5年生存率は93.3%)で最も良かった。  このため、早期に発見され、がんが転移せずに前立腺の中にとどまっている場合あえて特別な治療を行なわずに様子を見る「経過観察」(注:PSA監視療法)が治療法の1つになっている。医師の監修のもとで前立腺がんの情報を提供している「前立腺がん総合情報サイト」では、「PSA監視療法」をこう説明している(要約抜粋)。  ―― 「PSA監視療法とは『何もしない』治療法です。がんと診断されたのに、前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAの定期的検査をするだけで治療しなくていいと言われ、不安になる方も多いと思います。PSA値を定期的に測定し、1~2年ごとに生検を行いながら、がんが進行・悪化したと判断されるまで治療を行ないません」  ―― 「前立腺がんでは、手術や放射線治療、ホルモン療法がありますが、副作用や後遺症はゼロではありません。たとえば性機能が十分ある場合は、治療後の勃起不全(ED)により、人生の質が下がってしまいます。特に高齢の人では、治療による合併症がなく、生活の質が維持される利点があります」  もちろん、PSA検査で進行・悪化が認められと治療を受けることになる。  ■ 手術すると尿失禁や勃起不全が増える  さて、「NEJM」誌の論文要約によると、研究チームは、早期前立腺がんと診断された患者の中から75歳以下で余命が10年以上と判断された731人(平均年齢67歳)を対象に選んだ。そして、研究開始時点で、前立腺全摘手術を行なう364人経過観察の367人に分け、最長約20年間(平均約13年間)追跡調査をした。実際には、手術を行なう予定だったグループのうち53人が経過観察になり、経過観察の予定だった367人のうち36人が途中で手術を行なった。  研究チームは、こうした途中の「変化」を考慮に入れず、当初の「治療方針」どおりに分析を行なった。ほかの病気の治療でも、途中で治療方針を変えることがよくあるからだ。調査期間中に、手術組では364人中223人が死亡(61.3%)、経過観察組では367人中245人が死亡した(66.8%)。死亡リスクの差は5.3%で手術組の方が低かった。また、死亡者のうち、前立腺がんによって死亡したと判明した人の割合を比較すると、手術組が27人(7.4%)、経過観察組が42人(11.4%)で、死亡リスクの差は4.0%でこちらも手術組の方が低かった。  しかし、これらは統計上、有意な差ではないという。偶然の範囲内の差というわけだ。逆に尿失禁や勃起不全の症状を起こした人は、手術組の方が明らかに多かった。  前立腺がんは、高齢男性が多くかかるがんだ。死亡率にあまり差がないのなら、自分の「余命」を考えて、「治療」するか「経過観察」かするかを選択することが大切かもしれない> とある。

 早期前立腺がんは「放っておくが一番? 「手術」と「経過観察」に死亡率の差なし/J CAST ヘルスケア/2017.07.27 - 08:00

 早期の前立腺がんには、手術や放射線療法などを何も行なわず、「放っておく」という療法がある。「経過観察」といわれる方法だ

 患者にとっては「大丈夫?」と不安が残るが、手術した患者と経過観察をした患者を比較した結果、死亡率に差がないことがわかった。米ミネソタ州立大学などのチームが研究をまとめ、医学誌「New England Journal of Medicine(NEJM)」(電子版)の2017年7月13日号に発表した。

■ 前立腺がんは3年後に日本男性のがん1位

 前立腺がんは最近急増し、2020年頃には日本人男性がかかるがんの第1位になると予想されている(2016年厚生労働省調べ)。しかし、進行がゆるやかで予後もいい。国立がん研究センターが2017年2月に発表した主要な16のがんの「10年生存率」では、前立腺がんは94.5%(5年生存率は93.3%)で最も良かった

 このため、早期に発見され、がんが転移せずに前立腺の中にとどまっている場合あえて特別な治療を行なわずに様子を見る「経過観察」(注:PSA監視療法)が治療法の1つになっている。医師の監修のもとで前立腺がんの情報を提供している「前立腺がん総合情報サイト」では、「PSA監視療法」をこう説明している(要約抜粋)。

―― 「PSA監視療法とは『何もしない』治療法です。がんと診断されたのに、前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAの定期的検査をするだけで治療しなくていいと言われ、不安になる方も多いと思います。PSA値を定期的に測定し、1~2年ごとに生検を行いながら、がんが進行・悪化したと判断されるまで治療を行ないません

―― 「前立腺がんでは、手術や放射線治療、ホルモン療法がありますが、副作用や後遺症はゼロではありません。たとえば性機能が十分ある場合は、治療後の勃起不全(ED)により、人生の質が下がってしまいます。特に高齢の人では、治療による合併症がなく、生活の質が維持される利点があります」

 もちろん、PSA検査で進行・悪化が認められと治療を受けることになる。

■ 手術すると尿失禁や勃起不全が増える

 さて、「NEJM」誌の論文要約によると、研究チームは、早期前立腺がんと診断された患者の中から75歳以下で余命が10年以上と判断された731人(平均年齢67歳)を対象に選んだ。そして、研究開始時点で、前立腺全摘手術を行なう364人経過観察の367人に分け、最長約20年間(平均約13年間)追跡調査をした。実際には、手術を行なう予定だったグループのうち53人が経過観察になり、経過観察の予定だった367人のうち36人が途中で手術を行なった。

 研究チームは、こうした途中の「変化」を考慮に入れず、当初の「治療方針」どおりに分析を行なった。ほかの病気の治療でも、途中で治療方針を変えることがよくあるからだ。調査期間中に、手術組では364人中223人が死亡(61.3%)、経過観察組では367人中245人が死亡した(66.8%)。死亡リスクの差は5.3%で手術組の方が低かった。また、死亡者のうち、前立腺がんによって死亡したと判明した人の割合を比較すると、手術組が27人(7.4%)、経過観察組が42人(11.4%)で、死亡リスクの差は4.0%でこちらも手術組の方が低かった。

 しかし、これらは統計上、有意な差ではないという。偶然の範囲内の差というわけだ。逆に尿失禁や勃起不全の症状を起こした人は、手術組の方が明らかに多かった。

 前立腺がんは、高齢男性が多くかかるがんだ。死亡率にあまり差がないのなら、自分の「余命」を考えて、「治療」するか「経過観察」かするかを選択することが大切かもしれない


 先生にお任せします」゛という "命、お預けスタイル(?)" が従来の日本人の病気への一般的な姿勢なのに対して、西欧では、「チュージング・ワイズリー(賢い選択)」( 無駄な治療や検査をピックアップして、医療側が国民に公表するという画期的な取り組み )に目が向けられている。 今回の上記記事は、言うまでもなく "後者" の立場に属するものであろう。 そろそろ、われわれは自身で選択すべき時機に向き合っているのかもしれない...... (2017.07.31)













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このページは、yasuo hiroseが2017年7月31日 00:01に書いたブログ記事です。

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