根本的な治療法は難しいとされている "パーキンソン病" にあっては、≪ iPS細胞を作製 ⇒ ドーパミンを作る神経細胞に変えて培養 ⇒ 移植 ≫ という研究が進められてきた。
◆ 参照 当誌過去の "パーキンソン病 iPS" 関連記事
(1) <......パーキンソン病は、脳内の神経細胞「ドーパミン産生細胞」が機能しなくなり、脳が体に運動するよう出す指令がうまく伝わらなくなる。根本的な治療法として、iPS細胞からこの神経細胞をつくって患者の脳に移植する研究を、山中教授が所長を務める京大iPS細胞研究所の高橋淳教授らが進めている......> ( パーキンソン病 来年度にも臨床! iPS細胞からこの神経細胞を作り患者の脳に移植!/当誌 2016.09.20 )
(2) <......京大iPS研の高橋淳教授(脳神経外科)らの計画では、患者自身の細胞からiPS細胞を作り、ドーパミンを作る神経細胞に変えてから、針を使って患者の脳の中央部に高い精度で注入する。今回の研究は、移植で有害なことが起きないか確かめるのが主な目的だが、移植した細胞がうまく働けば、病気の進行を抑えられる可能性がある......> ( 脳に"iPS神経細胞"移植へ!"パーキンソン病"治療めざす臨床研究!(京大iPS細胞研究所)/当誌 2015.05.20 )
今回注目する下記引用サイト記事 : iPS移植サルの症状改善 パーキンソン病、京大が確認/共同通信/2017.08.31 - 02:06 は、 <人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経の元になる細胞を作ってパーキンソン病のサルの脳に移植し、最長2年間観察した結果、症状が改善し、腫瘍ができる異常も起きなかったと、京都大の高橋淳教授のチームが30日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した> と報じている。
<......チームは2018年度、患者に移植する治験を計画。霊長類で長期の解析結果が出たのは初めてで「有効性と安全性が確認できた」としている。 パーキンソン病は脳の神経伝達物質ドーパミンを出す神経細胞が減り、手足の震えや体のこわばりなどが起こる難病。根本的な治療法はない> とある。
iPS移植サルの症状改善 パーキンソン病、京大が確認/共同通信/2017.08.31 - 02:06
人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経の元になる細胞を作ってパーキンソン病のサルの脳に移植し、最長2年間観察した結果、症状が改善し、腫瘍ができる異常も起きなかったと、京都大の高橋淳教授のチームが30日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
チームは2018年度、患者に移植する治験を計画。霊長類で長期の解析結果が出たのは初めてで「有効性と安全性が確認できた」としている。
パーキンソン病は脳の神経伝達物質ドーパミンを出す神経細胞が減り、手足の震えや体のこわばりなどが起こる難病。根本的な治療法はない。
上記記事での霊長類サルに対する二年間の治療・実験では、<有効性と安全性が確認できた> とのことである。18年度に計画されているという治験の動向に期待が寄せられている...... (2017.09.01)
コメントする