"難病" 対応の新・治療薬づくりは、"iPS細胞の医療応用" によって、新たな段階を迎えている。 だがしかし、立ちはだかる課題は、何といっても、"患者数が少ない" ことから、"治験の困難さや、高額な薬価" が避けられない、という点である。
◆ 参照 当誌過去の "難病 治療薬" 関連記事
○ <iPS細胞の医療応用は、失われた臓器や組織の機能を取り戻す「再生医療」と、患者の細胞で病気を再現して薬の候補を探す「創薬」研究が大きな柱だ......> ( "6つの難病"研究、iPS細胞技術で光! 既存薬から候補物質発見! 治験へ(京大と慶大)/当誌 2016.09.27 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 難病薬治験で製薬会社の負担減へ ... 参加患者を半減、既存の診療データ活用/yomiDr.ヨミドクター/2017.09.25 は、 <患者数が少ない難病などの新薬の臨床試験(治験)を行う際、既存の診療データを新薬の比較対象として活用する仕組み作りに、厚生労働省が2018年度から乗り出す。 治験に参加する患者にはすべて新薬を割り振ることで人数が少なくて済み、製薬会社は効率的な開発が可能になる> と報じている。
<......新薬の承認申請を行うための治験では、参加する患者を、新薬を使うグループと、有効成分が入っていない偽薬などを使うグループに分け、結果を比べて薬の効果や安全性を確かめる。しかし、難病や希少疾患では患者数が限られるため、治験に参加する患者の確保が課題となっている。 新しい仕組みでは、比較対象として、すでに使用されている類似薬の治療成績などのデータを活用できるようにする。データは、国立がん研究センターや国立精神・神経医療研究センターなどの患者データベースから取り出すことを想定。 これにより、製薬会社は治験で新薬を使う患者を集めるだけで済む。人数は従来の半分程度になる可能性もあるという。開発にかかる時間や費用を減らせる。 厚労省は18年度中に製薬会社向けに、患者データベースの利用などに関する包括的なガイドライン(指針)を策定する。18年度予算の概算要求に、関連費用として約1億円を盛り込んだ。 指針は希少がんや先天性疾患など病気の分野ごとにも作る。関係する学会とも連携し、年間1~3件のペースで策定する方針だ> とある。
難病薬治験で製薬会社の負担減へ ... 参加患者を半減、既存の診療データ活用/yomiDr.ヨミドクター/2017.09.25
患者数が少ない難病などの新薬の臨床試験(治験)を行う際、既存の診療データを新薬の比較対象として活用する仕組み作りに、厚生労働省が2018年度から乗り出す。
治験に参加する患者にはすべて新薬を割り振ることで人数が少なくて済み、製薬会社は効率的な開発が可能になる。
新薬の承認申請を行うための治験では、参加する患者を、新薬を使うグループと、有効成分が入っていない偽薬などを使うグループに分け、結果を比べて薬の効果や安全性を確かめる。しかし、難病や希少疾患では患者数が限られるため、治験に参加する患者の確保が課題となっている。
新しい仕組みでは、比較対象として、すでに使用されている類似薬の治療成績などのデータを活用できるようにする。データは、国立がん研究センターや国立精神・神経医療研究センターなどの患者データベースから取り出すことを想定。
これにより、製薬会社は治験で新薬を使う患者を集めるだけで済む。人数は従来の半分程度になる可能性もあるという。開発にかかる時間や費用を減らせる。
厚労省は18年度中に製薬会社向けに、患者データベースの利用などに関する包括的なガイドライン(指針)を策定する。18年度予算の概算要求に、関連費用として約1億円を盛り込んだ。
指針は希少がんや先天性疾患など病気の分野ごとにも作る。関係する学会とも連携し、年間1~3件のペースで策定する方針だ。
"難病治療薬の開発" への製薬会社の姿勢が消極化しないためには、上記記事のような新たな "治験の仕組み" づくりは効果的であるかに思われる。 ただ、やや疑問が残るのは、従来の "偽薬など" による "比較グループ" の設定のすべてが、<比較対象として、すでに使用されている類似薬の治療成績などのデータを活用> という新たな仕組みで代替し切れるのかどうかという点である...... (2017.09.27)
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