"iPS細胞" 技術が、"再生医療" に加えて、"創薬" のための実験や研究に貢献している例は数多くある。 今回のケースもまたその一例となる。
今回注目する下記引用サイト記事 : iPSで致死性不整脈」再現、治療薬開発に期待...京大など発表/yomiDr.ヨミドクター/2017.10.24 は、 <人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した心臓のシートで、「致死性不整脈」の再現に成功したと、京都大iPS細胞研究所などのチームが発表した。 様々な病気の治療薬を開発する際、不整脈の副作用が起きないか調べる手法に活用が期待される。国際科学誌に論文が掲載された> と報じている。
<......不整脈は心臓の電気が乱れ、拍動に異常が起こる症状。心臓が原因の突然死は年間約2万例あるが、多くは重症の致死性不整脈が原因とみられている。 チームの山下潤・同研究所教授らは、iPS細胞を使い、心臓の筋肉(心筋)の細胞と、不整脈を起こしやすい人の心臓に多い「 線維芽 細胞」の2種類を作製。これらを混ぜて培養し、細胞5~6個分の厚みを持つシートを作った。 このシートに不整脈を引き起こす薬剤を加えたところ、致死性不整脈に特有の電気の乱れが生じることを確認できたという。山下教授は「致死性不整脈が起きる仕組みの解明や、治療薬の開発にもつながる可能性がある」と話した。 柴祐司・信州大教授(循環器内科)の話「心臓の状態をどこまで反映するのか検証が必要だが、不整脈が起きるために開発中止になる薬も多く、安全性を調べる方法として有望だ」> とある。
iPSで「致死性不整脈」再現、治療薬開発に期待...京大など発表/yomiDr.ヨミドクター/2017.10.24
人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した心臓のシートで、「致死性不整脈」の再現に成功したと、京都大iPS細胞研究所などのチームが発表した。
様々な病気の治療薬を開発する際、不整脈の副作用が起きないか調べる手法に活用が期待される。国際科学誌に論文が掲載された。
不整脈は心臓の電気が乱れ、拍動に異常が起こる症状。心臓が原因の突然死は年間約2万例あるが、多くは重症の致死性不整脈が原因とみられている。
チームの山下潤・同研究所教授らは、iPS細胞を使い、心臓の筋肉(心筋)の細胞と、不整脈を起こしやすい人の心臓に多い「 線維芽 細胞」の2種類を作製。これらを混ぜて培養し、細胞5~6個分の厚みを持つシートを作った。
このシートに不整脈を引き起こす薬剤を加えたところ、致死性不整脈に特有の電気の乱れが生じることを確認できたという。山下教授は「致死性不整脈が起きる仕組みの解明や、治療薬の開発にもつながる可能性がある」と話した。
柴祐司・信州大教授(循環器内科)の話「心臓の状態をどこまで反映するのか検証が必要だが、不整脈が起きるために開発中止になる薬も多く、安全性を調べる方法として有望だ
」
上記記事での研究成果である <致死性不整脈」の再現> の重要さは、次の二点。 <心臓が原因の突然死は年間約2万例あるが、多くは重症の致死性不整脈が原因> だという直接的な問題点。 そして、<不整脈 (という副作用) が起きるために開発中止になる薬も多く> という "創薬" 研究推進の障害にもなっているという点。 <致死性不整脈」の再現> によって、今後の実験、研究に拍車がかかることを期待したい...... (2017.10.25)
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