"がん腫瘍" は、みずからが生存する栄養を得るために "新しく血管を形成" する。そして、これは "血管新生" と呼ばれている。 また、これを阻止して "兵糧攻め" とも言うべき攻撃を行う抗がん剤が、「血管新生阻害剤」として開発されてもいる。
◆ 参照 当誌過去の "血管新生" 関連記事
(1) <"血管新生" の阻止とは、"がん腫瘍" に栄養を供給するために新しく血管が形成されてしまうことを阻止するというものであり、いわば "がん腫瘍" に対する "兵糧攻め" とも言える治療なのである......> ( がんに栄養送らせず、兵糧攻めをねらう "血管新生阻害薬"! 肺がん治療最前線!/当誌 2017.08.16 )
(2) "がん幹細胞"による腫瘍内血管系の形成を世界初証明!効果的な制がん剤開発に(岡山大)/当誌 2016.10.05
(3) "新たな血管の形成"に関わる"特定の酵素"を働かなくして、"がんの転移"抑制!(近畿大)/当誌 2016.01.10
(4) 副作用抑止の"がん分子標的薬"開発につながるか?!"血管新生"関連遺伝子発見(三重大)!/当誌 2014.09.23
今回注目する下記引用サイト記事 : 腫瘍減退の仕組み発見 福島医大グループ、新抗がん剤開発に期待/福島民友/2018.05.11 - 09:05 は、 <福島医大新医療系学部設置準備室の北爪しのぶ教授(50)らの研究グループが、腫瘍内の糖鎖「α2、6―シアル酸」がなくなると腫瘍の血管部分の細胞が死にやすくなるメカニズムを発見し、10日までに英国の科学雑誌「オンコジーン」オンライン版に発表した。研究成果は、従来にはない効果を持つ抗がん剤の開発につながる可能性があるという> と報じている。
<......研究グループは実験で、「α2、6―シアル酸」が欠損しているマウスと通常のマウスそれぞれに腫瘍細胞を移植した。結果、欠損しているマウスは腫瘍の成長が通常のマウスより遅くなった。この糖鎖がないと、腫瘍内の血管部分の細胞に異常なシグナルが伝わり、細胞が死にやすくなることが分かった。 研究グループは現在、この糖鎖を作用しないようにするための化合物を探している。新たな化合物が見つかれば、抗がん剤として使われる「血管新生阻害剤」の開発につながるという。 血管新生阻害剤は既に使われているものがあるが、期待したほどの効果が得られないケースが多いという。 北爪教授は「既存の薬で用いられているものとは異なるメカニズムを発見した。血管新生阻害剤として新しい効果が期待できる」と話している。 研究グループには理化学研究所の研究者のほか、福島医大看護学部の本多たかし教授が加わった> とある。
腫瘍減退の仕組み発見 福島医大グループ、新抗がん剤開発に期待/福島民友/2018.05.11 - 09:05
福島医大新医療系学部設置準備室の北爪しのぶ教授(50)らの研究グループが、腫瘍内の糖鎖「α2、6―シアル酸」がなくなると腫瘍の血管部分の細胞が死にやすくなるメカニズムを発見し、10日までに英国の科学雑誌「オンコジーン」オンライン版に発表した。研究成果は、従来にはない効果を持つ抗がん剤の開発につながる可能性があるという。
研究グループは実験で、「α2、6―シアル酸」が欠損しているマウスと通常のマウスそれぞれに腫瘍細胞を移植した。結果、欠損しているマウスは腫瘍の成長が通常のマウスより遅くなった。この糖鎖がないと、腫瘍内の血管部分の細胞に異常なシグナルが伝わり、細胞が死にやすくなることが分かった。
研究グループは現在、この糖鎖を作用しないようにするための化合物を探している。新たな化合物が見つかれば、抗がん剤として使われる「血管新生阻害剤」の開発につながるという。
血管新生阻害剤は既に使われているものがあるが、期待したほどの効果が得られないケースが多いという。
北爪教授は「既存の薬で用いられているものとは異なるメカニズムを発見した。血管新生阻害剤として新しい効果が期待できる」と話している。
研究グループには理化学研究所の研究者のほか、福島医大看護学部の本多たかし教授が加わった。
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
<腫瘍内の糖鎖「α2、6―シアル酸」がなくなると腫瘍の血管部分の細胞が死にやすくなるメカニズムを発見> という部分が重要な点! がん細胞と糖質との不可分な関係を踏まえると、注目すべきメカニズム以外ではないが、だからこそ、なぜ? という面での追求も欲しいところだ...... (2018.05.11)
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