"CT検査" のような最先端の技術環境を駆使しながら、これを活かし切れていない昨今の医療現場の現状が嘆かわしい。 まさか、高額であることが想像される最新技術環境のランニングコストを賄うことだけに関心が集中しているワケではあるまいに......。
◆ 参照 当誌過去の "CT検査" 関連記事
(1) "CT検査"の結果を院内で共有せず、"がんで男性死亡"! 横浜市立大付属病院/当誌 2018.06.27
(2) CT画像でのがん報告を担当医が見落とし、"2人死亡"ほか治療1~4年遅れ!(千葉大病院)/当誌 2018.06.10
今回注目する下記引用サイト記事 : がんの見落とし 画像診断の「価値」共有を/産経ニュース/2018.07.02 - 05:00 は、 <がんの画像診断の情報が病院内で共有されず、治療が手遅れになるミスが相次いでいる。 救えるはずの命が救えなかったことを、関係者は猛省すべきだ。他の医療機関でも、同様の事態が起きていないか検証してもらいたい> と報じている。
<......千葉大病院では、患者9人のコンピューター断層撮影装置(CT)の画像診断でがんの所見などが見落とされた。主治医が自身の専門領域に集中し、画像診断で指摘された専門外の所見の確認が不十分だった。 >横浜市大の病院では、心臓治療のためのCT検査で、画像診断医が腎臓のがんを発見し、報告書に記載した。だが、主治医には連絡せず、主治医も報告書の存在に気づかなかったという。 命をあずかる仕事である。連絡を取り、声を掛け合う慣行が医療現場にはないというのだろうか。これでは、報告書は紙切れになってしまう。 予期せぬ重大な結果が見つかったら、画像診断医が主治医に直接連絡し、注意喚起するのが基本である。最近は、主治医が画像を未読にしていると、警告が出るシステムもある。積極的に利用してもらいたい。 画像診断の現場では検査件数も1件当たりの読むべき画像数も増えたという。一方で画像診断の専門医らの態勢は十分ではない。 生命にかかわる画像診断の価値を、いかに医療現場で共有するかが根本的な問題といえよう。 医療事故情報を収集する「日本医療機能評価機構」によると、類似のミスは昨年までの3年間で47件に上った。見落とされた所見の大半が、当初の検査目的以外の場所で見つかっていた。 画像診断医がいない病院もある。各専門診療科の医師には「専門分野の画像診断は、自分でできる」との自負もあろう。 だが画像の専門医と協力することで、見えなかったものが見えることがある。それを今回の事故は示している。 医療技術の進歩に見合う質の高い医療が提供できているか、顧みてもらいたい。 がん治療はチーム医療だ。進行の度合いによって治療法が違う。薬剤の副作用に対する管理も必要で、臓器別のアプローチでは対応できない。画像の診断の情報共有に加え、診療科や専門職を超えた治療の連携を再点検すべきだ> とある。
がんの見落とし 画像診断の「価値」共有を/産経ニュース/2018.07.02 - 05:00
がんの画像診断の情報が病院内で共有されず、治療が手遅れになるミススが相次いでいる。
救えるはずの命が救えなかったことを、関係者は猛省すべきだ。他の医療機関でも、同様の事態が起きていないか検証してもらいたい。
千葉大病院では、患者9人のコンピューター断層撮影装置(CT)の画像診断でがんの所見などが見落とされた。主治医が自身の専門領域に集中し、画像診断で指摘された専門外の所見の確認が不十分だった。
横浜市大の病院では、心臓治療のためのCT検査で、画像診断医が腎臓のがんを発見し、報告書に記載した。だが、主治医には連絡せず、主治医も報告書の存在に気づかなかったという。
命をあずかる仕事である。連絡を取り、声を掛け合う慣行が医療現場にはないというのだろうか。これでは、報告書は紙切れになってしまう。
予期せぬ重大な結果が見つかったら、画像診断医が主治医に直接連絡し、注意喚起するのが基本である。最近は、主治医が画像を未読にしていると、警告が出るシステムもある。積極的に利用してもらいたい。
画像診断の現場では検査件数も1件当たりの読むべき画像数も増えたという。一方で画像診断の専門医らの態勢は十分ではない。
生命にかかわる画像診断の価値を、いかに医療現場で共有するかが根本的な問題といえよう。
医療事故情報を収集する「日本医療機能評価機構」によると、類似のミスは昨年までの3年間で47件に上った。見落とされた所見の大半が、当初の検査目的以外の場所で見つかっていた。
画像診断医がいない病院もある。各専門診療科の医師には「専門分野の画像診断は、自分でできる」との自負もあろう。
だが画像の専門医と協力することで、見えなかったものが見えることがある。それを今回の事故は示している。
医療技術の進歩に見合う質の高い医療が提供できているか、顧みてもらいたい。
がん治療はチーム医療だ。進行の度合いによって治療法が違う。薬剤の副作用に対する管理も必要で、臓器別のアプローチでは対応できない。画像の診断の情報共有に加え、診療科や専門職を超えた治療の連携を再点検すべきだ。
<生命にかかわる画像診断の価値を、いかに医療現場で共有するかが根本的な問題> とあるのだが、<医療現場での情報共有> こそが、根本的な課題だと言えよう。 <がん治療はチーム医療だ。......画像の診断の情報共有に加え、診療科や専門職を超えた治療の連携> が "喫緊のテーマ" となっているかに見える...... (2018.07.03)
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