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男の子、14歳前後から始まる「悪夢の10年」は、"親を嫌いになるホルモン"のせい?

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 今回注目する下記引用サイト記事自慢の息子が突然「このクソババァ!」...14歳前後から始まる「悪夢の10年」は、親を嫌いになるホルモンのせい?/yomiDr.ヨミドクター/2019.01.22 は、  <......「適応障害」の診断書を提出し、職場を替えてもらった。イヤな上司の顔も見なくてすむ。もうこれで体調も戻るはず。ホッとしたはずなのに、症状はおさまらなかった。「どうして?」とE代さんは考えた。そして思い当たったのが、高校に入ったばかりの息子のことだった。   「ボクがお母さんを守ってあげる」と言った優しい子   「子どもが産めない体じゃないの?」と、姑に嫌みを言われながら、ようやく授かった大切な一人息子。夫が単身赴任となり、浮気が発覚してひと騒動あった時も、子どもに苦労をさせてはいけないと、必死になって育ててきた彼女の宝物だ。そのかいあって、息子は頭が良いだけでなく、心優しい男の子に育ってくれた。  夫婦げんかに疲れ果てた夜、「ボクがお母さんを守ってあげる」と言われたときは、不覚にも涙がこぼれた> と報じている。

 <...... 「うるさいっ!」と壁に拳で穴を開け   しかし、そんな自慢の息子は、中学2年頃から急に無口になった。何でも話してくれていた息子は、心配そうな彼女の話しかけにも、うざったそうな目をするばかり。中学3年になると成績が落ちて、第一志望の高校は難しいと先生から言われた。それでも息子は黙っているだけだ。  「どうしたの? どうして何も話してくれないの?」と問いかけるE代さんに息子の一言が飛んだ。  「うっせいな。黙れよ、このクソババァ!」  E代さんは驚愕した。  そこにいるのは、これまでの「かわいいボクちゃん」ではなく、見知らぬ男性のようだった。  高校に入る頃から息子の態度はさらに悪化した。試験の結果を尋ねようとしたときは、「うるさいっ!」と罵声が飛び、本を投げつけられた。さらに怒りがおさまらないのか、息子は拳をたたきつけて、壁に大きな穴を開けてしまったのである。  「あの時はホントに怖かった。私の父が暴力的な人だったので、その場面がよみがえり、一瞬で凍りついてしまいました」  E代さんはつらそうに、そう語る。   性ホルモンが親元を離れる行動を導く   「『親を嫌いになるホルモン』って知ってます?」  私はそう尋ねてみた。  「えっ? そんなものがあるんですか?」とE代さん。  「実は『性ホルモン』のこと。私はひそかにそう呼んでます。思春期になると、性ホルモンが出てくる。特に男の子の場合は、男性ホルモンの影響で、ひとりを好むようになり、あまり親と話をしなくなる。わけもなくイライラしたり、八つ当たりをしたり......。そしてなぜか『親を嫌い』になるんです。その理由が自分でもわからないので、『小さいとき、お母さんにこんなことを言われた。ひどい仕打ちをされた』と昔の話をし始める。確かにひどい親もいるけど、そうでないこともある。言われた親はびっくりしてしまいますよね」  「確かに。思い当たることは多いですね」  「生物学的に言えば、生殖が可能な年齢になって、次の世代を産み出すために親元を離れる。そのための行動を導くのが性ホルモンなんですね。人間で言えば、その年齢が14歳前後。昔なら、そのころに『元服』して成人になる。でも現代社会では、まだ一人前とは言えない。だから社会に出るまでの10年間くらいが、親子の軋轢の一番激しい時期じゃないでしょうか。『悪夢の10年』と呼ぶ人もいるくらいなんですよ」   親に「子を嫌いになるホルモン」はない   「うちの息子が病気だというわけじゃないんですね?」  「あなたの息子さんは、正常な発育をしていると思います。きっと自分でも苦しんでいるんじゃないかな。でも、子どもが親の『無償の愛情』に気づいて感謝するのは、自分が子どもを育てる立場になったとき。いや、一生気づかずに過ごす人だって多い。だから『親』って、本当に大変な仕事だと思うんです。親に『子どもを嫌いになるホルモン』は出ないですからね。子どもから嫌われて、憎まれて、つらい思いに耐えながら、社会に出て困らないように、子どもを育てあげる。それができてはじめて、『親』としても一人前になるんでしょうね」  「私一人がつらいわけではないんですね。私の子育てが間違っていたんじゃない。それを聞いてホッとしました。子どものためなら、私、まだまだ頑張れます!」  E代さんはすがすがしい表情でそう語ったのだった。(梅谷薫 心療内科医)> とある。

 自慢の息子が突然「このクソババァ!」... 14歳前後から始まる「悪夢の10年」は、親を嫌いになるホルモンのせい?/yomiDr.ヨミドクター/2019.01.22

  「先生、『親』ってこんなに大変な仕事だったんですね!」

 E代さんは心療内科の外来で、ため息をつきながらそうこぼした。

 彼女は現在、48歳。診断は「抑うつ状態」。3年前に初めて来院したときは、職場のストレスからくる「適応障害」の診断だった。会社の上司が高圧的な人で、まだ仕事に慣れないE代さんに、次々無理難題をふっかけてくる。毎日のように繰り返されるいじめとイヤがらせで、E代さんはすっかり体調を崩してしまった。胃が痛くて、眠りが浅い。朝起きられなくて、会社に行くのも大儀になってきた。心療内科を受診する気になったのは、それがきっかけだったのだ。

 「適応障害」の診断書を提出し、職場を替えてもらった。イヤな上司の顔も見なくてすむ。もうこれで体調も戻るはず。ホッとしたはずなのに、症状はおさまらなかった。「どうして?」とE代さんは考えた。そして思い当たったのが、高校に入ったばかりの息子のことだった。

 「ボクがお母さんを守ってあげる」と言った優しい子 

 「子どもが産めない体じゃないの?」と、姑に嫌みを言われながら、ようやく授かった大切な一人息子。夫が単身赴任となり、浮気が発覚してひと騒動あった時も、子どもに苦労をさせてはいけないと、必死になって育ててきた彼女の宝物だ。そのかいあって、息子は頭が良いだけでなく、心優しい男の子に育ってくれた。

 夫婦げんかに疲れ果てた夜、「ボクがお母さんを守ってあげる」と言われたときは、不覚にも涙がこぼれた。

 「うるさいっ!」と壁に拳で穴を開け 

 しかし、そんな自慢の息子は、中学2年頃から急に無口になった。何でも話してくれていた息子は、心配そうな彼女の話しかけにも、うざったそうな目をするばかり。中学3年になると成績が落ちて、第一志望の高校は難しいと先生から言われた。それでも息子は黙っているだけだ。

 「どうしたの? どうして何も話してくれないの?」と問いかけるE代さんに息子の一言が飛んだ。

 「うっせいな。黙れよ、このクソババァ!

 E代さんは驚愕した。

 そこにいるのは、これまでの「かわいいボクちゃん」ではなく、見知らぬ男性のようだった。

 高校に入る頃から息子の態度はさらに悪化した。試験の結果を尋ねようとしたときは、「うるさいっ!」と罵声が飛び、本を投げつけられた。さらに怒りがおさまらないのか、息子は拳をたたきつけて、壁に大きな穴を開けてしまったのである。

 「あの時はホントに怖かった。私の父が暴力的な人だったので、その場面がよみがえり、一瞬で凍りついてしまいました」

 E代さんはつらそうに、そう語る。

 性ホルモンが親元を離れる行動を導く 

 「『親を嫌いになるホルモン』って知ってます?」

 私はそう尋ねてみた。

 「えっ? そんなものがあるんですか?」とE代さん。

 「実は『性ホルモン』のこと。私はひそかにそう呼んでます。思春期になると、性ホルモンが出てくる。特に男の子の場合は、男性ホルモンの影響で、ひとりを好むようになり、あまり親と話をしなくなる。わけもなくイライラしたり、八つ当たりをしたり......。そしてなぜか『親を嫌い』になるんです。その理由が自分でもわからないので、『小さいとき、お母さんにこんなことを言われた。ひどい仕打ちをされた』と昔の話をし始める。確かにひどい親もいるけど、そうでないこともある。言われた親はびっくりしてしまいますよね」

 「確かに。思い当たることは多いですね」

 「生物学的に言えば、生殖が可能な年齢になって、次の世代を産み出すために親元を離れる。そのための行動を導くのが性ホルモンなんですね。人間で言えば、その年齢が14歳前後。昔なら、そのころに『元服』して成人になる。でも現代社会では、まだ一人前とは言えない。だから社会に出るまでの10年間くらいが、親子の軋轢の一番激しい時期じゃないでしょうか。『悪夢の10年』と呼ぶ人もいるくらいなんですよ

 親に「子を嫌いになるホルモン」はない 

 「うちの息子が病気だというわけじゃないんですね?」

 「あなたの息子さんは、正常な発育をしていると思います。きっと自分でも苦しんでいるんじゃないかな。でも、子どもが親の『無償の愛情』に気づいて感謝するのは、自分が子どもを育てる立場になったとき。いや、一生気づかずに過ごす人だって多い。だから『親』って、本当に大変な仕事だと思うんです。親に『子どもを嫌いになるホルモン』は出ないですからね。子どもから嫌われて、憎まれて、つらい思いに耐えながら、社会に出て困らないように、子どもを育てあげる。それができてはじめて、『親』としても一人前になるんでしょうね

 「私一人がつらいわけではないんですね。私の子育てが間違っていたんじゃない。それを聞いてホッとしました。子どものためなら、私、まだまだ頑張れます!」

 E代さんはすがすがしい表情でそう語ったのだった。(梅谷薫 心療内科医)

 *本文中の事例は、プライバシーに配慮して改変しています。

自慢の息子が突然「このクソババァ!」...14歳前後から始まる「悪夢の10年」は、親を嫌いになるホルモンのせい?/yomiDr.ヨミドクター/2019.01.22

 生物学的に言えば、生殖が可能な年齢になって、次の世代を産み出すために親元を離れる。そのための行動を導くのが性ホルモンなんですね。人間で言えば、その年齢が14歳前後。......だから社会に出るまでの10年間くらいが、親子の軋轢の一番激しい時期じゃないでしょうか。『悪夢の10年』と呼ぶ人もいるくらいなんですよ> とは言いえて妙であだ。 しかし、この推移を想定できないのが現代の家族なのかもしれない...... (2019.04.14)

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