ADHOCRAT

　粗製乱造(?)でお茶を濁している業者たちの "PDF ファイル化" 水準であれば、裁断機＆オートフィーダー付高速スキャナーでの物理的作業だけで済むわけだが、そこでアウトプットされるものは、デジタル・ファイルではあっても、決して "PDF 電子書籍" なんぞであるわけがない。
　"ペーパレス化" の謳い文句に乗って、社内文書をスキャニング方法での "PDF ファイル化" を実施したところが、「これって、"キーワード検索" も "テキスト" のコピーもできないじゃないの。これじゃ、閲覧だけで大した利用価値がないじゃない！」と不平をもらしているのが聞こえてきそうでもある......。

　テキストから作成した "PDF 文書" ではないところの、スキャニング方法での "PDF ファイル化"（= "自炊" ）では、"Text起こし"（"透明テキスト付PDF"化！）という作業をしなければ、マンガ本・写真集以外については用をなさないわけである。
　そんな "画像文字" だけのビジネス文書ならば意味はないだろう。"書籍" としても中途半端であり、通常の電子書籍（ "ePub eBook" 水準 ）と比べれば、とても "電子書籍" でござい、と言える代物ではない。
　もし、まともな "PDF 電子書籍" を作ろうとするならば、手間ひまが掛かっても "透明テキスト付PDF" 化作業を加える以外にない。

　そんなワケで、一年前のエントリーを再登場させたのである。

―――― ＜　昨日書いた＜"読んde!!ココ"×"Adobe Acrobat"で、"紙"書籍からの厳密な"Text 文書起こし"！＞の詳細をついでに書いておきたい。
　まあ、この辺まで来ると、手順が幾分煩雑になるので、よほどこの種のテーマに関心を持っている方とか、いわゆる "マニア" 的な方にしか響かないような気もしている。
　しかし、逆に、ここまで "凝る" のでなければ、"透明テキスト付PDF" の真価であるところの＜正確な "読み上げ" = "全文検索" ＞という可能性を丸ごと享受することはできないのではないかと思っている。
　 "舌足らず" の説明に終わっている懸念がありそうだが、"凝り性" なあなた向けに下記のとおり記述します。前提となるアプリケーション・ソフトは、"読んde!!ココ" と "Adobe Acrobat" となります。どうぞ参考にしていただくとともに、もしほかに良い方法があれば教えていただきたいと思います......。＞（ 下記の (4) 正確な"読み上げ"="全文検索"が可能な､自分なりの"透明テキスト付PDF"作成方法!（ AdhocBlog 2010.09.19 ） ）

　なお、以下の関連する過去エントリーについても参考にしていただきたい。

■参照 (0) キーワード "PDF" による "AdhocBlog" の検索結果！（ AdhocBlog ）

◆〃 (1) ｢青空キンドル｣が出力する"フォント埋め込み"済み"PDF"は､"iPodなど"でもＯＫ！（ AdhocBlog 2010.09.22 ）
◆〃 (2) "Kindle(キンドル)"が照らし出す､PDFと"フォント埋め込み"問題／｢青空キンドル｣ （ AdhocBlog 2010.09.21 ）
◆〃 (3) 厳密に"読み上げ"可能な"PDF 電子書籍"作りの隘路は､やはり"Text 文書起こし"！（ AdhocBlog 2010.09.20 ）
◆〃 (4) 正確な"読み上げ"="全文検索"が可能な､自分なりの"透明テキスト付PDF"作成方法! （ AdhocBlog 2010.09.19 ）
◆〃 (5) "読んde!!ココ"×"Adobe Acrobat"で、"紙"書籍からの厳密な"Text 文書起こし"！（ AdhocBlog 2010.09.18 ）
◆〃 (6) "PDF電子書籍"化／蔵書のような"自身と密着した書籍"の"読み上げ"こそが妙味！（ AdhocBlog 2010.09.17 ）
◆〃 (7) "紙"書籍の"PDF電子書籍"化での"OCR"機能の優劣は,"読み上げ"機能の質に直結!（ AdhocBlog 2010.09.15 ）
◆〃 (8) PDF電子書籍化で"全文検索"や"読み上げ"を望む場合は,Scan解像度設定に要注意!（ AdhocBlog 2011.09.11 ）
◆〃 (9) 自前"Webページ(スクリプト)"の "PDF 電子書籍" 化／この種の作業は"職人仕事"! （ AdhocBlog 2010.09.01 ）
◆〃 (10) "Text 文書"のスマートな"PDF変換"方法!／"iBooks"の"本棚/PDF"でも実に快適に! （ AdhocBlog 2010.08.28 ）

　「悪貨は良貨を駆逐する」ということわざがあるが、 "PDF 電子書籍" に限らず、"ePub 電子書籍" についても、 "高水準" の "良貨" で "悪貨" を蹴散らしたいものである......　(2011.07.04）