"何か不吉なもの" がヒタヒタと忍び寄っている気配 ......

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 昨日、現時点での経済状況が "きな臭い" と書いた以上、それにも増して "酷い状況" の今日の事態を書かないわけには行かない。何せ、日経平均が<前日比468円12銭(3.35%)安>というのだから "サプライズ・メニュー" 以外ではなかろう。

<日経平均大幅続落、終値468円安の1万3504円
 16日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に4日続落。終値は前日比468円12銭(3.35%)安の1万3504円51銭で、連日で昨年来安値を更新した。2005年10月28日(1万3346円)以来、約2年3カ月ぶりの安い水準を付けた。海外株式相場の下落や円相場の上昇など外部環境が一段と悪化する中、リスク許容度の低下した外国人売りなどが膨らみ、終日軟調な展開だった。後場中ごろからは下げに拍車がかかり、ほぼ安値引けとなった。東証株価指数(TOPIX)も大幅に4日続落し、連日で昨年来安値を更新した。
 前日15日の米株式相場は、シティグループによる巨額の追加損失計上や昨年12月の小売売上高の不振などを受けて大幅に下落。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題に起因した景気減速懸念が一段と強まった。午後はアジア株式相場の全面安や、円相場が一時1ドル=105円台後半まで上昇したことも重しになり、主力のハイテクや自動車、大手銀行など主力株は軒並み安となった。>( NIKKEI NET 2008/01/16 )

 こんなに "下げ幅" を拡大している理由は、先ず、<外国人売りなどが膨らみ>という点にありそうな気がする。このところ、日本の株式市場は、外国人投資家たちからはめっきり人気をなくしているとの観測が強く、いわゆる "ジャパン・パッシング(無視!)" の傾向が表面化してきたというのだ。そう言われれば、中国やインドなどの新興国の市場に対しての、日本の株式市場の魅力薄状況は否定できないのかもしれない。
 今ひとつの、 "下げ幅" 拡大の原因は、やはり<105円台後半まで上昇>という破格の "円高" 現象であるに違いない。もちろん、 "円が強くなった" なぞと勘違いしている人はいないだろう。要するに、米国経済危機への危惧から "ドル" のリスクが高まり、その "一時避難" とばかりに円が受け皿となっているだけのことなのであろう。
 しかし、そのような "庇(ひさし)を貸す" 事態が、日本の輸出企業群の為替状況や財務状況の悪化に直結し、まるで "庇を貸して母屋を取られる" かのごとくに、国内株価の総崩れ状態をもたらしているわけだ。

<2年7カ月ぶり106円台 東京市場でも円高進む
 16日の東京外国為替市場の円相場は、米経済の先行き不透明感から、円買いドル売りの動きが強まり続伸した。円は2005年6月上旬以来、約2年7カ月ぶりの高値水準となる1ドル=106円台後半を中心に取引された。対ユーロでも大幅高となった。
 午前10時現在は、前日比92銭円高ドル安の1ドル=106円66-69銭。ユーロは2円12銭円高ユーロ安の1ユーロ=157円84-89銭。
 米サブプライム住宅ローン問題による金融機関の損失拡大が続いていることや、12月の米小売売上高が低調だったことで、市場では米経済の後退懸念が再燃。前日の大幅な米株安もあり、ドルは軟調に推移した。>( 共同通信 2008/01/16 )

 さらに、この日本国内でも "サブプライムローン" 問題が予想外に大きな直接的被害を及ぼしている事態が次第に明らかになってきたようである。この問題は、単に "対岸の火事" の構図から、より切迫した "此岸の火事" の状況へと急速に移行しているかのようである。

<損失が500億円規模に拡大 金融市場悪化で三菱UFJ
 三菱UFJフィナンシャル・グループは、米国の信用力の低い人向け住宅ローン(サブプライムローン)問題に絡み、昨年12月末時点で、関連の損失が500億円規模に拡大していることが16日、分かった。金融市場の悪化が原因で、今月末に発表する2007年4-12月期連結決算で計上する方針。
 三菱UFJは昨年11月下旬に発表した07年9月中間連結決算では、サブプライム関連の損失は40億円にとどまり、サブプライムに絡む投資残高は10月末時点で約2600億円。含み損は約230億円としていた。......
 三菱UFJ、みずほ、三井住友の大手銀行3グループは中間決算の発表時点で、米住宅ローン関連の損失が08年3月期決算で計2000億円を超す見込みとしたが、損失は拡大するとみられる。>( 共同通信 2008/01/16 )

 これらの動向と呼応して以下のような報道も気になるところだ。

<金融相、サブプライムで「邦銀の損失増えている」
 渡辺喜美金融担当相は16日、新潟県三条市内で記者会見し、米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)関連の邦銀の損失に関し、「一般的な傾向として減っていることはあり得ない。増えていると思う」と述べた。その上で「現時点で日本の金融システムに大きなダメージを与える状況ではないが、油断は大敵だ」と指摘した。
 金融庁は昨年12月、全国の金融機関が保有するサブプライム関連の証券化商品の残高が同9月末時点で1兆4070億円に上り、損失額は約2760億円に達したと公表していた。金融相はこの損失額がさらに膨らむ可能性があるとの見通しを示した。......>( NIKKEI NET 2008/01/16 )

 今日は、報道各誌の内容を確認するだけとなったが、 "何か不吉なもの" がヒタヒタと忍び寄っている気配だけは確実なようだ...... (2008.01.16)













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