何よりも重視すべきは、自身の "まともな実感" 以外ではない ......

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 常にそうだと言えばそうなのだが、書こうと意図していることを、的を射る矢のごとく小気味よく書き表すということができないでいる。
 実は。昨日も "まともなセンス" というキーワードで展開したかったことがあったのだが、どうもその "的" にあたる部分を書き損ねていた気配がありそうだと感じているのである。
 文章を綴るという行為は、隔靴掻痒(かっかそうよう)的なまどろっこしいところがあるもので、頭の内部で見え隠れしている微妙な何かを書こうとする場合には、それを的確に表現しし尽くすことはむしろまれなのではないかと思う。大抵は、その周囲でまごついている間に、文章化作業に伴う独自の流れに左右されてしまい、無縁ではないにせよ今ひとつ違うと感じざるを得ない結果に行き着いてしまいがちなのである。
  "文章化作業に伴う独自の流れ" というのは、より説明的になろうとしたり、言葉を選んだりすること、そしてそのために若干の時間を掛けたり、迂回したりをせざるを得ないということである。それはそれでいいのだが、こうした事情により、書こうと意図していること、大体それは自分の場合、頭の内部で見え隠れしている微妙な何かでしかない場合が多いのだが、それが時間経過や、他のことに注意を向けている間に、 "埋没" して行かないとも限らないのである。
 この推移は、ひょっとしたら他人の家を訪問するシチュエーションなぞと似たところがあったりするかもしれない。訪問の動機が一目瞭然の明瞭さがあれば別であるが、顔でも出してみるか、という程度の漠然としたものであった場合なぞ、挨拶をしてみたり、旧交を温めるべく他愛無い世間話をせざるを得なかったりして、いわば "必要経費" 的なクッションを挟んでいる間に、一体、自分は何を話しに来たのだかがますます不明瞭になってしまう、というような事情のことである。
 こうして書いていながら、またまた、横道に逸れていきそうな雰囲気を感じているのだから、何とも文章化作業というものは厄介なものだ。

 昨日、 "まともなセンス" というキーワードで注意を向けようとしたのもこの辺の事情と関係していた気配がある。
  "まともなセンス" という言葉を使ったのだが、ひょっとすれば "単刀直入な思い" と言った方がよかったかもしれない。もっと言えば、 "生活実感的な思い" とでも言うべきか......。あるいは、 "直感" でもいいのかもしれない。
 昨日は、 "腑に落ちない" という感触についても書いたはずだが、そもそも、この "腑に落ちる/落ちない" という "腑" というのが、この "直感" であったり、 "生活実感的な思い" であったり、 "単刀直入な思い" など、つまり "まともなセンス" のことではなかったかと感じている。こうしたものとしっくり馴染むところに、"腑に落ちる" という実感が立ち上がってくるのであろう。
 で、こうした "実感的なもの" をこそ大事にして、これに基づいて人は時代を生きるしかないと考えているのである。特に、膨大な情報が溢れ、新しさを看板とした事象が次から次へと勃発している現代にあっては、 "客観的とされる知識情報" を後生大事にすることも尊重はするものの、何よりも重視すべきは、自身の "まともな実感" 以外ではないだろうと決め込もうとしているのである。

  "客観的とされる知識情報" をあまり妄信すべきではなかろうと考えている。そもそも、 "客観的とされる" その "され方" に問題はないのかという点にも関心が向くし、 "客観性" 万能の風潮に乗り、その周辺に、 "偽装" さえまかり通らせている "不透明な" 人間わざが否定できない現状にあっては、 "客観性" なるものをもそこそこ "割り引いて" 向かい合っていいのではなかろうか。
 また、 "客観性" 万能の風潮のもとで、処理し切れないほど膨大になった情報に振り回されて、一向に "自分なりの考え" というものを立ち上がらせようとしない現状の風潮も大いに気になるのである。これは、 "思考停止" と同値ではないのかと訝しく思わざるを得ない。
 そして、その代わり、 "実感的なもの" を大いに再評価していいのではないかと思うとともに、これを "基点" とした思考法を練磨し、復権させるべきではなかろうかと思うのである。
 これは決して容易いことではなさそうだが、そういうことでもして行かないかぎり、この "時代環境の愚劣な風向き" は変わりようがないのではなかろうかと感じているのである...... (2008.02.01)













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