若干工夫を要する箇所を積み残していたことと、ビジネス・スタイルの詰めの作業を残していたために、とあるウェブ関連のシステムを一年以上も "寝かし" 続けてしまった。やや手が空きはじめたこともあり、再度レビューを手掛けはじめている。
通常、自分としてはこんな悠長なことはしないのであるが、どういうものか、このシステムについてはのんびりとしてしまった。
詳しいことはこんな場で公表すべくもないので控えるが、ウェブ上で少なからず役立つと思われるある種のビジネス情報処理システムなのである。しかも、自営業者や小規模サービス業にとっては、喉から手が出るほど欲しいと思える便利なものであろう。
思うに、一年以上も "寝かし" 続けた理由は、未だに定め切れない "ビジネス・スタイル" にあるのかもしれない。
もしこのシステムをリリースした場合、 "アフター・フォロー" の負荷が結構大きなものとなりそうだと予想せざるを得なかった。また、採算面を睨む場合、そこそこの数のユーザを "スケール・メリット" 的に確保しなければなるまい、とも思われた。となれば、なおのこと "アフター・フォロー" の負荷は膨れ上がることになるに違いない。
自然に推測されるこの辺の事情に思いを巡らせるならば、技術的には気の利いたシステムであると評価しつつも、今ひとつ "二の足を踏む" 思いが避けられなかったというわけなのである。
臆する姿勢がないとは言えないのは自覚する。しかし、ビジネス・メリットやデメリットというものを冷静に掌握して掛かることは必須だと思われる。
簡単に言うならば、もし "アフター・フォロー" などが十分に予想されるならば、ビジネスの間口はあまり広くすることは間違いであり、 "アフター・フォロー" が苦にならないような価格水準にもしなければならないだろう。
また、最初から "スケール・メリット" を志向するのであれば、そもそも "アフター・フォロー" などが極少化するような、そんな "手離れの良い" 製品を構築すべきだということになるはずなのである。
こうした不都合な問題点が潜んでいたことにより、冒頭の "とあるウェブ関連のシステム" はリリース直前にまで完成度を高めたのだったが、 "寝かす" というか "お蔵入り" の扱いを続けてきたのであった。
さてさて何かいい手はないものかと、思案を始めているのだが...... (2008.03.10)
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