以前から "日の出" の時刻にはどういうものか関心を寄せているが、今が "遅い夜明け" のピークであり、一分一分と確実に "日の出" 時刻は早まっている。
調べてみると、冬至が過ぎて以降、東京では、１月１日から１月13日までが "６時５１分" で "遅い夜明け" のピークをなし、その後は次第に早くなるということである。
だからどうしたと問われても困るし、むしろ寒さはこれからなのだろうから、手放しで喜ぶこともできない。
ただ、季節の "基本" は、冬から春への "折り返し" を確実に始めつつあるというのが実情のようである。
ということでもないが、このところ "日の出" とともに起床している。この調子で、次第に早まっていく "日の出" に随伴して目覚めるのも一興かと思ったりしている。
幸い、このところは明るい冬晴れの日が続いてくれて、まぶしいほどの朝日が実に気持ち良い。
了見の狭い "市場主義経済" の貫徹で、何でも市場が価値を独断する時代にあっても、とにかく現在は "日の出" や清々しい "陽射し" でカネを取ろうとすることにはなっていない。まあ間接的には "日当たりの良い南向き宅地......" というような事実もないではないが。
昨日であったか、 "入会地(いりあいち)" が崩壊した社会、 "市場" に任せるべきではないものまで "市場" に任せる "行き過ぎた市場主義経済社会" というようなフレーズを、とあるラジオ番組で耳にした。
なるほどその通りだと感じたわけだが、ふと考えると、今回の世界的な "金融危機" が発生するまでは、 "そんな言及" すら誰もすることのない異常な空気が支配していたはずである。
"市場主義経済" どころではなかったわけだ。やれ "構造改革" だ、 "グローバリズム" だという、まるで幕末に狂乱した庶民たちが口にしたという "ええじゃないか、ええじゃないか" という掛け声にも似た、荒っぽく杜撰な空気が満ち満ちていたものだった。そして、 "もの作り" に象徴される "実経済" が蹴散らされ、 "金融" の魔力はいつしか真っ当な生き方や努力するという振る舞いを退け、 "ラクして大きく儲ける" のが正解だという空気を蔓延させた。そして、その空気の層を踏まえて聳え立っていた "バベルの塔" があっという間に瓦解したというわけなのであろう。
ただ、まだまだそれは過去のものとなったと言うには早過ぎるのかもしれない。多分、しばらくはその余波も残るであろうし、あるいは "巻き返し" のリバウンドもまた続くのだと見るべきかもしれない。
現時点の状況は、 "危機" の波及を食い止め、応急措置を施すという段階でしかないのは誰もが知っている。この対応さえ首尾よく進むかどうかが危ぶまれているのだろう。
しかし、何と言っても、欲しいものは "ネクスト・ビジョン" なのであろう。資本主義経済に異議申し立てを行った社会主義諸国が崩壊した後、資本主義経済は独走を続け、グローバルな広がりで展開し切った。その結果が、今回の "金融危機・経済危機" であり、世界中の人間の生活破壊であった。
望むべくは、ここで世界は大きな "折り返し" の進路を模索するほかないと考えられるが、果たしてその初年となる今年はどう展開して行くのであろうか。決して現状復帰の回復ではなく "リセット、リスタート" のように思えるのだが...... (2009.01.03）
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