今や最も難しく、そしてそれゆえに価値もある "経験" ......

| | コメント(0) | トラックバック(0)
 陽射しが強くとも、湿度が高くなければ過ごしやすい。今日の天候はそんな感じであった。昨夕の強い雨以降、やはりこの時期の涼しさが訪れた感があり、いよいよ秋間近という気配のようだ。
 相変わらずの右肩の痛み以外は先ず先ずの体調なので、この秋はじっくりと仕事に根を詰めたいと考えている。

 落ち着いて仕事に精を出すこと、落ち着いた気分で習熟したジャンルを深めること、そんなことの重要さを、こんな荒れた時期だからこそ痛感している。慣れ(習熟)を極めて積み上げた経験より打ち出す成果こそが、やはり価値を持つのであろう。
 まさに "職人" 的な構えであるような気がするが、何によらず仕事の原点はここにあると思える。
 知識と情報とを "小利口に処理" するだけでは大したものは生み出せない。現代では、そうした知識や情報が機能することは不可欠ではあるが、それらに息吹を吹き込むのは、それらへと昇華し切れずに "下積み" 的な位置にある寡黙なレイヤーの存在、たとえば "経験" などではないかと考えている。それを最も典型的に具現しているのが "職人" だと思われるわけだ。
 こう書いていると、 "キャリア" と "ノンキャリア" との関係を思い起こしたりもする。実務の叩き上げ組が "ノンキャリア" と呼ばれ、知識と情報の操作力の優劣で選別されるのが "キャリア" 組である。
 確かに、実務の叩き上げの "ノンキャリア" 組だけでは、経験主義の悪癖に陥り大局を見誤るという弊害が懸念される。特に、環境変化が著しい時代にあっては、この懸念は小さくなかろう。
 しかし、 "キャリア" 組による仕事は、 "ノンキャリア" 組の泥臭く貴重な経験のレイヤーによってしか活性化されないのもまた事実だと言うべきであろう。環境変化は "上から" 天下る場合もあるはずだが、 "下から" 、 "現場から" ボトムアップして波及していくと想定されるからである。

 時代環境は、狭隘な経験主義を排する余り、今や、場合によっては最も難しく、そしてそれゆえに価値もある "経験" 、慣れ(習熟)を極めて積み上げる経験を不当に軽視しがちのような気がする。
 自身の内側に静かに、確実に積もって形成される "経験" というレイヤーを再度見つめ直していいのではなかろうか。きっと、心が鎮まり、存外の成果を導き出せるようになるのではなかろうか...... (2009.08.25)












【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 今や最も難しく、そしてそれゆえに価値もある "経験" ......

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://adhocrat.net/mt/mt-tb.cgi/865

コメントする

2020年11月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          














関連サイトへのリンク


  • 電子書籍(eBooks)制作にフォーカスしたサイト
  • 明けない夜はないことを確信するサイト
  • Green(地球環境改善)にフォーカスしたサイト
  • ソフトウェア技術者やSEのための評価と育成、人事考課制度を考えるサイト
  • さまざまな業種・業態でご利用可能なモバイル活用の予約システム!
  • 創作小説『海念と保兵衛』のサイト
  • 創作小説『かもめたちの行方』のサイト
  • 当ブログ推奨の商品を展示したAmazon ストアー!
  • 当AdhocBlogブログの過去のエントリー
  • 株式会社アドホクラット当時のサイト

★売れ筋! No.1!
家庭用"放射線測定器"

日本通信 bモバイルWiFi ルータ+1 ヶ月定額SIM BM-U300W-1M
価格:¥ 20,208
国内配送料無料 Amazon





このブログ記事について

このページは、yasuo hiroseが2009年8月25日 19:23に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は、
 「<稼ぎがなくて尊敬の対象に......>なんぞと言ったのでは<難しいのではないか> ......
です。

次のブログ記事は、
 「どっちもどっちの "緊急地震速報誤報" 騒動 ......
です。

最近のコンテンツは、
 インデックスページ
で見られます。

過去に書かれたものは、
 アーカイブのページ
で見られます。

年月別アーカイブ

最近のトラックバック