昨今の "CG(コンピューターグラフィックス)" の発展は目を見張るものがある。 今日、ふと以下のような記事を見つけ何ということもなく好奇心が惹かれた。 ちなみに、ネットを閲覧していて楽しいのは、時々、えっ、と思わされるちょっとした技術的なサプライズに遭遇することだ。こういう場合は、バカにしたり見過ごさずにとりあえず閲覧してみることにしている。 もちろん、そうしたいという衝動が立ち上がるからしかたないのだが、こうした対象に反応していくことが日常的な思考に刺激になるとも考えている。
<バーチャル看板 博報堂DYメディアパートナーズ(DYMP、東京・港、佐藤孝社長)は12日、愛媛県域のテレビ局と組み、スポーツの生中継番組で競技場の看板広告をCG(コンピューターグラフィックス)に置き換える「仮想看板」を導入する。画面に映った看板の位置を検出して、内容をCGで精密に描き直すもの。視聴者には実在する看板と見分けがつかないという。>(日経産業新聞 online 2009.07.10 )
他のサイトの紹介では<「バーチャル看板企画」は、バーチャルグラフィックス技術を使い、ピッチャーがボールを投げてボールがミットに収まるとバックネットフェンス上のバーチャル映像が球速を表示する仕組みになっている。>とあった。 実在のバックネットフェンス上に "無地の看板" を設えておき、その看板の位置をTV画面上でリアルタイムに検出しながら、TV画面上にバーチャルな看板を描き出すというものらしい。
勉強不足の自分は、へぇー、と思ってしまったが、何と "この手法" は既にわれわれは何気なく観ていたようなのである。
<みんな気になるWBC中継のバックネット広告は「ヴァーチャル広告」 バッターボックスの後ろにある球場の壁には、ちょうどカメラに映るように広告がペイントしてあるのが普通ですが、海外の球場でもしっかり日本の広告が表示されているのを見て、不思議に思った人も多いはず。実はあの広告のスペースは現地では無地となっており、位置検出技術を使ってCGの広告を合成して各国へ映像として配信しているもので、いわばヴァーチャル広告というわけです。 WBCだけでなく、世界各国の人が視聴するスポーツ中継では、広告だけでなく、さまざまなCG表現にお目にかかることができます。たとえば、競泳の中継で表示される世界記録を示すラインもそのひとつ。こういうCG合成は、アメリカンフットボールの中継で、攻撃の目標となる地点を表わすためにフィールド上にラインを表示したのが始まりといわれています。フィールド全体を見渡せない小さなテレビの画面では、こうした工夫によってゲームの状況把握が格段にアップします。......>( MarkeZineニュース 2009/03/21 10:00 )
時代劇の大河ドラマの城下町光景なんぞを観ながら、ほほー、昨今のコンピューターグラフィックスは見事なものだなぁ......、なんぞと感心している場合ではなさそうである。リアルタイムのTV画像に、スルリとバーチャル画像が忍び込まされているのだ。 こうした仕掛けの元になっている<位置検出技術>は<もとをたどると軍事技術といわれています。>(同上)とあるから、まるで "CG戦争" のようであったイラク戦争での ピンポイント爆撃の技術と低通しているのであろうか。 いずれにしても、こうした技術があるというから、新たなビジネス・チャンスを思い描くのもありだろうし、それよりも何よりも、TV視聴者は、CGの城下町光景なんぞで感心しているバヤイじゃないわけだ...... (2009.09.15)
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