微細sizeの文字を正確に再現する"PDF"、"outline font"、"PostScript"の三位一体 ......

| | コメント(0) | トラックバック(0)

 "iPhone、iPad、および iPod touch" (および "Kindle[キンドル]")などの "端末" で "PDF 電子書籍" を読もうとする動機は、言わずと知れた "ポータブル" だからという点があろう。分厚い "紙" の書籍やバインダーを持ち歩かずとも、携帯型の "端末" には "紙" 書籍何冊分もの "電子書籍(eBook)" を収めておくことができるからだ。
 しかし、"PDF 電子書籍" の見過ごしてはならない魅力のもうひとつは、比較的軽量な容量でありながら、文字をはじめとしたコンテンツが "自由に拡大" 可能でかつ "輪郭が崩れない" という点ではなかろうか。

 自分は、 "Mindjet MindManager Lite 7" という "知的作業支援" 型のアプリソフトを活用する時がある。
 <マップを利用してアイデア、目標、行動、コミュニケーションを明確に連携させて整理し、日常業務の生産性と効率を向上します。>(「Mindjet Mindjet MindManager Lite 7」
と謳われるソフトであり、使い慣れると結構 "考えの整理" に役立つものである。
 とにかく、考えやアイディアを "ブレーン・ストーミング" ふうに次々と画面に打ち込んで行く。それらを後で、ラインを引いたり、移動させたりしながら相互関連付けをして行くのである。
 次々と打ち込む考えやアイディアのブロックはどんどん増えて、まるで細胞分裂のように広がって行くことになる。
 それは良しとして、一つ懸念する点は、最終的に出来上がった "マップ" (相互関連図)を印刷したり、他人に見せようとする時なのである。
 一応、保存ファイルの形式は "PDF ファイル" となっており、この点は助かるのだが、 "紙の印刷物" にしてしまうと、 "文字サイズ" がとんでもなく "微細" なものになりかねないのである。
  "マップ" (相互関連図)方式の良さは、とにかく全体の構図や関連が一目瞭然となることに違いないが、それにしても個々の項目部分の文字が判読し難くなるのが厄介なのである。
 こんなときにこそ、一目瞭然の全体も表示できれば、個々の部分の "拡大表示" も思いのままで、しかもどんなに拡大しても "文字や画像の輪郭が崩れない" という点は有難いに違いない。これぞまさしく "PDF ファイル" のメリットだと思われる。
 そして、今や、この "PDF ファイル" は、PCだけではなく "携帯端末" でも十分に閲覧可能だから、適用範囲は広がったはずである。

 このように、 "微細な文字サイズ" のコンテンツの閲覧において "PDF ファイル" 形式は非常に "有効" なのであるが、振り返ってみると一体 "PDF" 形式の何がそれを可能にさせているのかが気になるところだろう。
 "PDF 電子書籍" 作りにとって、一度は目を向けておいて損はない事だと思われるので、ちょっと理屈を勉強しておきたい。
 要点は、"PDF" 形式が踏まえている "アウトラインフォント(outline font)" 方式であり、さらに "PostScript(ポストスクリプト)" 方式などに秘密が横たわっているわけだ。そこで、これらに関して「IT用語辞典バイナリ」サイトからの引用をさせていただくことにした。

<PDF/フルスペル:Portable Document Format/読み方:ピーディーエフ/別名:PDF形式,Adobe PDF

 PDFとは、Adobe Systemsが開発した、テキストや画像を含む電子文書を扱う技術、およびファイル形式のことである。ファイルには拡張子として「.pdf」が付く。

 PDFでは、テキスト、画像、ハイパーテキストといったマルチメディアを、同じ文書内で扱い、所定のレイアウトで再現することができる。WindowsやMac OS、UNIX、各種のモバイル端末など、あらゆるプラットフォームをサポートしている(マルチプラットフォームである)ため、コンピュータの環境に依存せず、どんな環境で閲覧しても、意図した通りの配置やフォントで文章を再現できるという特徴がある。

 PDFはページ記述言語の一種であるPostScriptのスーパーセット(上位セット)となっている。フォントの情報もPDFファイルの中に含んでいるため、コンピュータにインストールされていないフォントでも再現できる。また、拡大・縮小や印刷などによってレイアウトや可読性が損なわれないという利点もある。

 PDFは独自のレンダリング技術によってファイルを再現する必要があるため、閲覧するためには専用のアプリケーションソフトを必要とする。Adobe Systemsでは、閲覧専用のソフトウェア「Adobe Reader」を無償で配布しているため、閲覧は非常に容易である。

 閲覧環境に依存しない文書形式という観点などから、PDFは電子文書の配布形式として非常に広く普及している。官公庁や企業の発表する文書のファイル形式としても多く利用されている。2008年7月には、ISO 32000として国際標準化もされている。

 PDF形式の文書を作成するには、一般的にはAdobe Acrobatなどのソフトウェアが用いられる。PDFの技術仕様は公開されているため、アプリケーションの印刷機能を利用してPDF形式で出力するツールなども多数配布されている。OpenOffice.orgはデフォルトでPDF出力の機能を備えており、MicrosoftのOffice 2007もアドインをインストールすることでPDF形式で出力が可能となる。

 ちなみに、PDFと同種の電子文書技術としては、MicrosoftのXPS(コードネーム「Metro」)などを挙げることができる。>(「IT用語辞典バイナリ」

<アウトラインフォント/【英】outline font

 アウトラインフォントとは、フォントのうち、文字の輪郭線(アウトライン)を描き出すことにより表現するタイプのフォントのことである。

 アウトラインフォントの輪郭は、座標データを基にしたベクタグラフィックスとして作成される。スプライン曲線やベジェ曲線などが用いられ、動的に出力することが可能である。文字の輪郭を最初に出力してから、ラスタライゼーションにより輪郭内部を塗り潰すことで、最終的にはビットマップ画像の文字が出力される。

 アウトラインフォントに対して、最初からビットマップ画像としてデータが用意されているタイプのフォントはビットマップフォントなどと呼ばれる。ビットマップフォントは、文字サイズを変更する際、ドットの補完によってジャギが発生し、品質が劣化するという困難がある。アウトラインフォントにおいては、サイズに応じて曲線が出力し直されるので、サイズを変更しても曲線が滑らかで高品質なフォントを得ることができる。

 アウトラインフォントは、フォントの拡大縮小に対応するスケーラブルフォントに該当する。同じくスケーラブルフォントの種類としては、他にストロークフォントがある。

 アウトラインフォントの代表的な規格として、PostScript、TrueTypeフォントなどを挙げることができる。>(「IT用語辞典バイナリ」

<PostScript/読み方:ポストスクリプト/別名:PS,Adobe PostScript

 PostScriptとは、Adobe Systemsによって開発された、プリンタの描画を制御するためのプログラミング言語(ページ記述言語)の名称である。

 PostScriptでは3次ベジェ曲線と呼ばれる曲線の描画方式が用いられており、文字や図形などのすべての要素のアウトライン(輪郭)が、始点、終点、コントロールポイントとそれらの座標値から算出して描画される。プリンタに対して文字の種類や印字位置をきめ細かく指定することが可能であり、また、プリンタごとの個別の機能や性能に依存しない出力が期待できるという利点がある。これによって、ドットインパクトプリンタなどに比べてはるかに高品質な印刷が可能となり、また、手元のプリンタで仕上がりを確認した後に印刷業者の高解像度の出力機で大量印刷に回すといった流れが可能となる。

 PostScriptは1984年に開発され、Apple Computerが開発したレーザープリンタであるLaserWriterにおいて1985年に初めて採用された。それからPostScriptはMacintoshとともにDTPの分野におけるデファクトスタンダードとして利用されるようになった。2008年現在もPostScriptはページ記述言語の標準仕様となっており、Adobe Systemsによれば、欧米の商業印刷物の75%がAdobe PostScript技術を搭載した装置によって制作されているとされる。

 PostScriptは、初登場以来いくつかの主要なバージョンが発表されている。1985年から提供された最初のバージョンは「PostScript Level 1」と呼ばれている。1990年に発表された「PostScript Level 2」では、カラー印刷や、日本語をはじめとする2バイト文字へ対応された。1996年に発表された「PostScript 3」では、MacintoshやWindowsが標準で搭載する書体136種をあらかじめ含んでおり、フォントを置き換えずに出力できるようになっている他、グラデーションの表現や画像ファイルの出力に関する品質や速度を向上させている。グラデーションの表現は、イメージセッタなどの高解像度機器では4096階調のグレースケールが表現でき、画像については、JPEG、GIF、PNG、あるいはPDFなどの各ファイル形式のファイルを、PostScriptへ変換することなく出力できるようにしている。>(「IT用語辞典バイナリ」













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 微細sizeの文字を正確に再現する"PDF"、"outline font"、"PostScript"の三位一体 ......

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://adhocrat.net/mt/mt-tb.cgi/1270

コメントする

2020年11月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          














関連サイトへのリンク


  • 電子書籍(eBooks)制作にフォーカスしたサイト
  • 明けない夜はないことを確信するサイト
  • Green(地球環境改善)にフォーカスしたサイト
  • ソフトウェア技術者やSEのための評価と育成、人事考課制度を考えるサイト
  • さまざまな業種・業態でご利用可能なモバイル活用の予約システム!
  • 創作小説『海念と保兵衛』のサイト
  • 創作小説『かもめたちの行方』のサイト
  • 当ブログ推奨の商品を展示したAmazon ストアー!
  • 当AdhocBlogブログの過去のエントリー
  • 株式会社アドホクラット当時のサイト

★売れ筋! No.1!
家庭用"放射線測定器"

日本通信 bモバイルWiFi ルータ+1 ヶ月定額SIM BM-U300W-1M
価格:¥ 20,208
国内配送料無料 Amazon





このブログ記事について

このページは、yasuo hiroseが2010年10月 2日 00:01に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は、
 「"Text文書"からの"PDF 電子書籍"作成で、"ファイル・サイズ"を小さく抑える留意点 ......
です。

次のブログ記事は、
 「"秀丸エディタ(Ver8)×秀丸パブリッシャー"では、"縦書き"の編集・印刷も可能! ......
です。

最近のコンテンツは、
 インデックスページ
で見られます。

過去に書かれたものは、
 アーカイブのページ
で見られます。

年月別アーカイブ

最近のトラックバック