"縦書き" 仕様の "PDF 電子書籍" 作りにおいては、"縦書き" 対応の無い通常の "Text エディタ" では不可能であり、"縦書き" 対応が可能な "MS Word" が適している、と以前に書いた。
<ところが、たとえば "秀丸" などの "Text エディタ" ( Windows の"メモ帳" も同様)には、 "縦書き" というオプションがない。......だが、比較的簡単に "縦書き" 仕様に変換できるのである。それは、昨日の方法をベースにしながら、 "MS Word" を使う方法なのである。
"MS Word" では、オプションで "縦書き" 仕様を選択(メニューバーから「ファイル」⇒「ページ設定」で「文字方向」の「縦書き」にチェックを入れる)しさえすれば、文書はたちまち "縦書き" 仕様に変換される。>(<"Word"を使った"Text文書のPDF変換"/メリットは①縦書き可②ページ単位編集可!( 当日誌 2010.09.28 )>)
"MS Word" は "縦書き" 仕様が選べるだけではなく、ページ単位での編集が<WYSIWYG(ウィジウィグ。モニタ上で見たものとアウトプットされるものが一致するという意味)>方式で可能である点を考えると、やはり適しているに違いないとは思う。
だが、< "秀丸" などの "Text エディタ" ( Windows の"メモ帳" も同様)には、 "縦書き" というオプションがない。>という点は "事実誤認" であった。
そこで、 "お詫びと訂正" を兼ねて、最新 version の "秀丸エディタ" が、"縦書き" の編集と印刷にしっかりと対応している点を紹介しておこうと思う。
先ず、"縦書き" の表示・編集については以下のとおりである。
<秀丸エディタの紹介(Ver8.00対応版)(縦書き・段組)
秀丸エディタ は、Ver5.00 から、縦書き編集と段組み編集も可能になっています。
縦書き編集では、横書き、縦書きをメニューの選択で簡単に切り替えることができます。
ファイルタイプ別の設定で詳細を設定できるため縦書き編集が必要なファイルに専用の拡張子をつけて管理すればその拡張子のファイルを開けば自動的に縦書き編集で秀丸エディタが起動します。>(秀まるおのホームページ(サイトー企画))
自分の場合、 "秀丸エディタ version 8.02 Bata 11" をインストールしているが、確かに、メニューバーから「表示」⇒「縦書きモード」を選択すると、現行のページが素早く "縦書き" 表示に転じる。
また、メニューバーから「その他」⇒「ファイルタイプ別の設定」のウィザード画面で、「体裁」⇒「縦書き」のチェックボックスにチェックを入れて「詳細」に入ると、「文字の回転」設定などもあり、"横書き⇒縦書き" の変換に伴う不具合が解消できるようにもなっている。
ただし、ここまでは "縦書き表示・編集" についての話であり、このまま "印刷" へと進んでも "縦書き仕様出力" はなされない。
ここで、<秀丸パブリッシャー>という "アドイン" ソフトの出番となるわけだ。
<秀丸パブリッシャーの紹介(Ver4.00対応版)(概要)
秀丸パブリッシャーは、秀丸エディタの印刷機能を拡張するアドインアプリケーションです。
秀丸エディタに印刷プレビュー機能や、秀丸エディタの標準印刷機能ではサポートされないカラー印刷などの機能を提供しています。
秀丸パブリッシャーをインストールし、秀丸エディタで秀丸パブリッシャーを使用する設定を行うと、秀丸エディタの印刷ダイアログが秀丸エディタ標準のダイアログから秀丸パブリッシャーのダイアログに変わります。
秀丸パブリッシャーでは、印刷時のプレビューや縦書き印刷なども利用できるようになります。>(秀まるおのホームページ(サイトー企画))
つまり、<縦書き印刷>を実行するためには、この<アドインアプリケーション>ソフトをインストールする必要があるわけだ。
インストールすると、メニューバーから「その他」⇒「動作環境」のウィザード画面の「印刷ダイアログ」で「秀丸パブリッシャー」のチェックボックスに自動的にチェックが入る。これで「秀丸パブリッシャー」と連動することになる。
この段階で、メニューバーから「ファイル」⇒「印刷」へと進むと、「秀丸パブリッシャー」のウィザード画面へと導かれる。
ここで印刷に関する一連のオプション設定をするわけだが、先ずは「設定の一覧」から「本文BOX」のにある「縦書き」をクリックして「縦書きモード」の中の「縦書き」にチェックを入れる。
これで基本設定は完了となり、同ウィザード画面の最下段の「プレビュー」ボタンをクリックすると、"縦書き" 仕様のページの「プレビュー」が表示される。同じ場所の「印刷」ボタンをクリックすれば「プレビュー」画面どおりの "縦書き" 仕様の文書が出力されることになる。
"Adobe PDF" なり "PrimoPDF" なりの "仮想プリンタ" で打ち出すならば、 "縦書き" 仕様の "PDF 文書" が出来上がる、というわけだ。
自分は、まだ "詳細な調整" を試行錯誤していないために、どこにどう手を加えれば望みどおりの出力がなされるかは了解できていない。多分、「プレビュー」画面での表示状態を起点とながら調整してゆけば何とかなるはずである。
"ページ単位での編集" という点では、<WYSIWYG(ウィジウィグ)>方式を持つ "MS Word" のようにスンナリとは行かないだろうが、それでも「プレビュー」画面での表示状態を参考として行けば、結構工夫して使って行けるのかもれない...... (2010.10.03)
コメントする