"ePub editor=Sigil"との付き合い方/Sigilは"CSS"では自動的にコードを書き込む ......

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 世の中では、"代行" 屋が大流行りである。"代行" 屋は、"ユーザの意向" に沿って恙無(つつがな)く結果を出すことが使命だ。過不足なく対応するのがプロなのであろう。水準が下回る結果だと手抜きだと言われかねない。また逆に、やり過ぎると、「余計なことをした! そこまで頼んだ覚えはない」と非難されかねない。その辺のさじ加減が難しいのだろう。
 ソフトでも同じことかもしれない。"ユーザの意向" さえ決まれば、その達成方法がほぼ均一であるケースでは、ソフト側が自動処理で結果を導き出す方式のことである。
 "見た目" の簡単なスタイルとこれを数式やコードで置き換えるというジャンルでは、この方式は採用され易い。"WYSIWYG" 方式のソフトはここに立脚していると言える。

 "Sigil" はまさに "WYSIWYG" 方式のソフトである。<Cord View>モードにおいてスクリプト・コードが書かれれば、即座に<Book View>モードにおいて結果としての表示画面を再表示する。
 また、その逆も同じ理屈で実行される。つまり、<Book View>モードにおいて「これは、こういうスタイルで......」と手を加えると、その結果、<Cord View>モードにおけるスクリプト・コードが自動的に書き込まれるわけだ。

 さらに、<Cord View>モードにおいて変則的なコード書き込みをすると、同モード画面を更新してみると、"Sigil" 流のコード表現に置き換えている場合もある。
 最初の頃は、その "やり方" に "カチン" と来たこともあった。まさに、「余計なことをした! そこまで頼んだ覚えはない」という反応に似ていた。
 簡単な例を出してみよう。たとえば、あるフレイズを "センタリング" しようとして、イージーに <center> フレイズ </center> というタグで囲んだりした時のことなのだ。
 自分の書いたイージーな修正部分は、

<p class="sgc-1"> フレイズ </p>

と書き直され、

<style type="text/css">
  p.sgc-1 {text-align: center;}
</style>

という "CSS" 設定部分の行まで書き加えられていたのである。

 これは、"CSS" におけるいわば一つの "常識" なのであり、 "センタリング"・"右寄せ"・"左寄せ" などは頻繁に使われる書式であるため、"class" 指定で設定しておき、他の箇所で再び使用する場合には、"class"名の "sgc-1" を指定すべし、ということなのである。
 "sgc-1" という名称(多分、SiGil Cord から来ている?)は任意なのだが、"Sigil" は、新たな別のケース( "位置" の指定に限らない、全般のプロパティ[状態・性質]指定に目が向けられているようだ)に対しては次々に "sgc-1"、"sgc-2"、"sgc-3"、"sgc-4" と増産していくのであった。

 今日書いているのは、昨日列挙した中の<(2) スクリプトの修正・改造をどう適切に進めるか。>についてなのである。
 "Sigil" を用いて、"Web スクリプト" の修正・改造を進める時、こうしたかたちでの "Sigil" による "自主的" な "介入=支援" が行われるのである。
 "XHTML & CSS" という "Web スクリプト" のスタイルに慣れていないと、こうした "Sigil" の作法をうまく活用できないかもしれないが、"XHTML & CSS" に慣れると、"Sigil" による "自主的" な "介入=支援" は、文字通りの "支援" として受けとめられるはずなのである。
 大体、"Web スクリプト" の各所は似たり寄ったりのプロパティ指定で埋め尽くされているものであり、これらをいかに "わかり易く"、"効率的" に書くかが重要なポイントとなる。そうした点では "Sigil" の作法には耳を傾けつつ、その作法を採用して行った方が妥当かと思われる。
 なお、付け足して言えば、

<style type="text/css">
  p.sgc-1 {text-align: center;}
</style>

の部分については、<Book Browser>の<Styles>に収めて共通に利用する "CSS" ファイルとしてまとめた方が良い。さもないと、 "XHTML" ファイルを分割して<Section000*.xhtml>が増えてゆくたびに、スタイル定義部分をそれぞれに "転記" し続けなければならなくて非常に煩わしくなるからだ。
 その際には、 "任意名称.css" を<Styles>フォルダ内に作成し、それへと "リンク" するという下記の設定行を、"XHTML" ファイルの <head> </head> の範囲に書き込む必要がある。

<link href="../Styles/任意名称.css" rel="stylesheet" type="text/css" />

 こうして、"Web スクリプト" の修正・改造を進めてみると、"ePub 電子書籍" の制作とは、"ePub 変換" が問題であるよりもそのプロセスにおける "Web スクリプト" 自体の "XHTML & CSS" 書式化こそが実質的な課題であることが、じわじわと了解されてくるはずなのである...... (2010.12.16)













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