"ePub editor=Sigil" との "自分なりの付き合い方" について書いている。そんなものがあるのかどうかは知らないが、もし "オーソドックス" な付き合い方に関心をお持ちの方は、次のサイトを参照してください。
◆ <グーグル翻訳による「Sigil 基本的なチュートリアル」>
自分の場合、ゼロスタートで一から "Sigil" に頼りながら "ePub 電子書籍" を作るというアプローチはとっていない。
大抵は、自分なりの "Web ページ"("XHTML & CSS")を用意して、これを "Sigil" で読み込み、修正・改造しながら "ePub 変換" をするといったアプローチをとる。
その理由は以下のとおりなのである。
< 自分の場合、ほぼ固定しかかっている工程はというと、最終工程での編集が、"Sigil" を活用する点だということになろうか。固定化しつつある理由は、最終的に "自由度" を伴ってさまざまな編集が可能であるからなのかもしれない。その "自由度" の中には、まさに「デバイスにあわせたレイアウト」の変更という局面さえ含まれるわけである。
そうなってくると、逆算的に考えて、"Sigil" に入力可能なファイル形式を前段階で作成するというアプローチに的が絞られてくるわけである。
"Sigil" に入力可能なフォーマットは、① "テキスト"、② "Web スクリプト"、③ "ePub" なのであるが、自分の場合は、② "Web スクリプト" を選択することが多い。
その理由は、やはり「デバイスにあわせたレイアウト」とその変更時での対応という観点からだと言えそうだ。
いろいろなアプローチは、それぞれ持ち味があるものの、最終的には「デバイスにあわせたレイアウト」という点から、画面 "幅" のサイズをはじめとしたスタイル( "CSS" )調整を不可避としているはずだ。
だとすれば、多少、手間が掛かっても作業工程のスタート時に、この "CSS" 要素を持ち込んで設定しておいた方が、結局はスムーズに作業が進捗すると実感しているからなのかもしれない。
つまり、"XHTML & CSS" を採用した "基礎工事" から始めるというアプローチなのである。>(<ePub電子書籍制作/「デバイスにあわせたレイアウト」の観点でやはり"XHTML&CSS"か(当日誌 2010.11.29)>)
こうしたアプローチをとるから、昨日も書いたように、ウインドウの左側にある<Book Browser>、そしてその中身である<Text><Styles><Images><Fonts><Misc>というフォルダが気になるわけなのである。これらのフォルダに、"~.html" 以外の関連ファイルがどう読み込まれるかに目が向くのである。
もし、ゼロスタートであれば、<Text>フォルダに "空" の<Section0001.xhtml>が一つ表示されているだけで、他はすべて "空" なのである。(ゼロスタートからの "Sigil" 活用についてはまた機会を改めて書きたいと思う)
さて、既存の "Web ページ"("XHTML & CSS")を素材として始める "Sigil" 活用というアプローチでは、ざっと以下の点に留意すべきなのではなかろうか。
(1) 既存の "Web ページ"("XHTML & CSS")を、いかに適切に "Sigil" で読み込むか。
(2) スクリプトの修正・改造をどう適切に進めるか。
(3) "表紙" の挿入をどう適切に進めるか。
(4) "本文" の改ページをどう適切に行うか。
(5) その他
(1) 既存の "Web ページ"("XHTML & CSS")を、いかに適切に "Sigil" で読み込むか。
基本的には、メニューバーから<File> → <Open>で、既存の "Web ページ" の "~.html" をセレクトして開けば、同時に、元の "CSS" や "使用画像" が<CSS><Images>などに読み込まれるはずだ。但しここで、昨日末尾で書いた若干の "行き違い" が生じたりする点を思い起こしさなければならない。
また、もちろん、既存の "Web ページ"("XHTML & CSS")の "文字コード" が "UTF-8" ではなく "shift-JIS" で書かれていると "文字化け" が発生する点にも注意する。
ついでに言い添えておくと、読み込むファイルが、"~.html" ファイルではなくて "~.txt" ファイルという場合には、"文字化け" が無かったとしても、"改行" のなされ方がかなり崩れてしまいがちである。
この不具合は、短い文章であれば、<Book View>モードに表示された文章に、直に "改行" を施すのもいい。が、長文の場合は結構煩わしいものだ。
これへの対処法としては、メニューバーからの<File>読み込みではなくて、<Book View>モードでのワークエリアに、元の文章を "コピー&ペースト" してしまうのである。これだと正確に読み込ませることが可能となる。
なお、ここで<Cord View>モードでスクリプトに目を向けて、修正を施しておかなければならない箇所がある。
それは、"日本語表示" に関するスクリプトであり、ここで修正をしておかないと、完成した "ePub" ファイルを、"Adobe Digital Editions" などのブックリーダーで表示させた際、 "文字化け" が発生するからである。一刻も早く、作成した "ePub" ファイルをチェックしたいのが人情だが、"文字化け" があるとそれができない。
そこで、スクリプトの上部、数行目ほどにある以下の行に修正を加えておくわけだ。
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml">
↓
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja">
また、重ねて注意したい点は、これで万事OKなのではなくて、後ほど、<Chapter Break>機能でスクリプトを分割した場合には、出来上がった複数の<Section 000*.xhtml>の個々に対してこの処理をなければならない点なのである。スクリプトが分割された場合、この修正部分は継承されないからである。
取りあえず、今回はここまでとし、続きは次回に回すことにする...... (2010.12.15)
コメントする