この間、"Android SDK エミュレータ" でトライして来た案件は、結局、「自分のWebサイトから "ePub電子書籍の配布" を可能とする"サーバ設定"の方法」という問題に収斂(しゅうれん)しそうである。
"Mozilla Firefox" を常用ブラウザとして使って来たところから、"ePub ファイル" をダウンロード配布するということを、若干イージーに受け止めていたようだ。
確かに、"ePub リーダー" の役割まで果たす "Mozilla Firefox" は、"ePub ファイル" に対して的確な対応をしてくれる。アドオンソフトの "ePub リーダー" ではブラウザ上で "ePub電子書籍" をほぼ問題なく閲覧させるし、また、ダウンロード保存に関しても小気味良くウィザード画面を出して "開く or 保存" のお伺いをしてくれたりもする。
そんなものだから、自分のWebサイトにリンク形式で "ePub ファイル" を並べておきさえすれば、ユーザは直ちにダウンロードできるものと思い込んでいたわけだ。
しかし、今回、"Android SDK エミュレータ" をダウンロードのデバイスとして試用してみたことで、"ePub ファイル" をそれとして扱い、ダウンロードさせるという手順が、これはこれとして一つの "ジョブ" なのだということに気づかされた。
ちなみに、"Android SDK エミュレータ" でのこの点の途中経過としては、"Mozilla Firefox" のブラウザでは、しっかりと "ePub ファイル" としてダウンロードされるものが、"エミュレータ" ではダウンロードはなされるものの、何と "text ファイル" として扱われてしまうという珍事に見舞われたりしている......。
また、ブラウザはブラウザでも "InternetExplorer7" はというと、Webサイト上の "ePub ファイル" のダウンロードという場面では、「ファイルのダウンロード」ウィザード画面を立ち上げたりはするが、"ePub ファイル" を "zip ファイル" と読み換えていて、"zip ファイル" としてダウンロードさせたりしている。
まあ、"ePub ファイル" = "zip ファイル" なのであるから、間違いではないとしても、ユーザに手間を掛けさせることには違いない。
この辺りに、"専用デバイス" から離れると、まだまだ "ePub ファイル" がまともな "市民権" を得ていないような実情が垣間見えたりする。
ところで、"Firefox" のような先行的なブラウザを起点にして考えるから、"ePub ファイル" ダウンロードについては、閲覧者であるユーザサイドの問題とも見なされがちだが、この問題は当然、"ePub ファイル"、"ePub電子書籍" を配布する側の課題として考えられなければならないはずであろう。
PCのブラウザからであろうが、"iPod / iPhone / iPad" をはじめとするさまざまなデバイスから、ユーザが思いのままにダウンロードできなくてはならないはずだ。そのために、"ePub電子書籍" ベンダー側は可能な限りのお膳立てをすべきかと......。
今回、"Android SDK エミュレータ" を使って "ePub電子書籍" をダウンロードさせようとした試みは、何よりもその点を照らし出してくれたように受けとめている。
つまり、"電子書籍" 閲覧者が、自分のデバイスと読みたい "ePub電子書籍" とのややこしい関係の事情なぞを懸念することなく、タップなりクリックなりすればそれで速やかにダウンロードされるような環境設定を、"ePub電子書籍" のベンダーサイドは腐心すべきだということなのである。
詳細は日を改めることになるが、今、目を向けている対象は、"サーバ" サイドの設定、つまり「.htaccess」ファイル設定によって、ダウンロード対象の "ePub ファイル" をそれとしてオーソライズしておく手順辺りの作業なのである。
この辺の作業は、"CGI" の知識が必要となる。一時期には "リナックス" だ、"サーバ構築" だと自分も熱を入れた覚えはあるのだが、その知識も今ではかなり風化しているようなので再立ち上げが必要となっている......。
こんなわけで、"ePub電子書籍" への思い入れは、"Android SDK エミュレータ" を教材としながら、新たな局面を迎えつつありそうだ......。"iPod / iPhone / iPad" に慣れ親しみ始めただけでは済まないという、そんな性分なのだろう...... (2011.04.09)
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