"クラウド" について目を向ける時、自分の場合、実感的には<ウイルスバスター2011 クラウド>における処理の "軽快さ" のことを想起する。
長年 "ウイルスバスター" のユーザーであったが、年々、"ウイルス検出" での確度が上がるのは良しとして、処理が "重い" という印象が拭えず閉口していた。"ウイルス検出" のための "パターンファイル" (ウイルスを検出するための指名手配写真?)が、ウイルスの拡大に伴って急速に増大していたからのようだ。
ところが、ウイルス検出に必要な最小限のデータだけをパソコンに残し、約80%を "クラウド" 上のデータベースに移行させたという<ウイルスバスター2011 クラウド>からは、信じられないほどに "軽快な操作感" に変わったのである。
ということで、自分の場合、やや単純な発想ではあるが、この実感が "クラウド" というシステム・アーキテクチャーへの印象とオーバーラップするのである。
ということで、今日のキーワードは "クラウド" となる。そして、"クラウド" と言えば "アンドロイド" 。で、"アンドロイド" と言えば "グーグル" の戦略ということになりそうだ。
この辺に関して、次のような最新報道が目に留まった。
<グーグル「ウィンドウズ牙城」切り崩し MSの反撃策は.../msn 産経ニュース/2011.5.13 12:17
グーグルは2007年11月、スマートフォン(多機能携帯電話)向けの無償基本ソフト(OS)「アンドロイド」を開発したと発表し、2008年10月、米で携帯電話事業を展開する独のT-モバイル社がこのOSを搭載したスマートフォン「T-モバイルG1」を世界で初めて発売した。(SANKEI EXPRESS)
この時点で既に、米のIT(情報通信)業界や事情通の間では、グーグルがパソコンのOSの開発にも乗り出すのではないかとの噂が出ていた。
予想通り、グーグルは2009年7月、パソコン向けの無償OS「クローム」の開発に着手したと発表。それから約2年後となる今年6月、韓国のサムスン電子と台湾のエイサーが「クロームブック」を発売することになった。
グーグルの「クローム」開発の発表を受け、マイクロソフトの首脳は当時、米メディアに対し「われわれは、さまざまな異なる場所から厳しい競争にさらされている」などと述べ、ウィンドウズの巨大な市場に危機が迫っていることを暗に認めた。そしてその予想はいよいよ現実のものになろうとしている。
「クロームブック」の最大の強みは、米アップルのスマートフォン、iPhone(アイフォーン)にゲームや簡易楽器のようなアプリケーション(コンピューター・ソフトの一種)をダウンロードするように、インターネットを経由してさまざまなソフトを簡単に搭載できることだ。「ウィンドウズ」搭載のパソコンにはない便利さだ。
さらに米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は、「『クラウド・コンピューティング』技術の採用により、高額の大容量サーバーといったIT(情報通信)関連の投資を減らしたい法人需要の取り込みにも有利」などと報じた。
グーグルは10日、クラウド技術を用いた音楽サービスを米国内で始めたと発表したが、こうした音楽をはじめとする娯楽系のサービスで個人の需要を取り込みつつ、企業や政府機関といった大口の法人需要にもしっかり食い込むソツのなさはいかにもグーグルらしい。
無論、グーグルの本業である検索サービスでも有利だ。「クロームブック」はグーグルのブラウザ(ウェブ閲覧ソフト)を搭載しているため、グーグルのネット広告事業にも大きく寄与する可能性が高い。
一方、マイクロソフトは先ごろ、低迷する自社OS搭載のスマートフォンで巻き返しを図ろうと、ネット電話サービスのスカイプ(本社・ルクセンブルク)を85億ドル(約6885億円)で買収した。だがロイター通信は10日、「投資としてまったく理にかなっていない。マイクロソフトが投資に見合う売り上げと利益をスカイプから得られるはずがない」とするアナリストの分析を紹介した。マイクロソフトが反撃にでるにはしばらく時間がかかりそうだ。 (岡田敏一)>(<グーグル「ウィンドウズ牙城」切り崩し MSの反撃策は.../msn 産経ニュース/2011.5.13 12:17>)
"クラウド" に軸足を置くグーグルの路線上で、パソコン向けの無償OS "クローム" を搭載した "クロームブック" (韓国のサムスン電子、台湾のエイサー)が発売されるという。今、"クラウド・コンピューティング" の裾野が確実に広がりつつある...... (2011.05.14)
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