5月3日の "憲法記念日" は、戦後の日本が、"戦前の愚かしい過ち" と決別するための一里塚的な意味が託されているはずだ。
ただでさえ、"憲法" を蔑ろにするかのような政治的現象(「一票の格差」問題、軍備問題、基本的人権問題......)が目につく中、"千載一遇" の好機とばかりに "改憲" へと勇み足となる現政権が、国民の眼からは、不安感と疑心暗鬼の対象として目に映る。
自民党政権は、とにかく "急いでいる" かに見える。"巧遅拙速" という言葉があるが、"経済政策"(アベノミクス)は措くとしても、"憲法" までそうした "イケイケ" のスタンスで対処してもらいたくはないものだ。
先日の「4.28 主権回復の日」にしてからが、いかにも "巧遅拙速のプロモート" だとしか受けとめられない。本来、"主権" と言うからには、"国民主権" の意味でしかないはずであり、それなのに "沖縄" の国民からは "総スカン" を喰らっている。"沖縄を切り捨てている!" という主旨だ。
挙句の果てに、<「主権回復の日」政府式典であった「天皇陛下万歳」の三唱は、....../ 一方、政府配信の動画は「天皇陛下」の音が消え、一部「なかったこと」になっている。>( 4・28式典:「陛下万歳」尾を引く違和感/沖縄タイムス/2013.05.01 )とあるから、"改憲" のホンネ、馬脚を現し、現政府の "姑息さ" が透けて見えるとしか言いようがない。
しかし、下記引用サイト記事:改憲手続き緩和 賛成38%、反対54% 世論調査/朝日新聞/2013.05.02 の "世論調査" によれば、国民は、"より慎重となることを求めている!" と読みとれる。
<憲法記念日を前に朝日新聞社は全国郵送世論調査を行い、憲法に関する有権者の意識を探った。それによると、憲法96条を変え、改憲の提案に必要な衆参各院の議員の賛成を3分の2以上から過半数に緩める自民党の主張について、反対の54%が賛成の38%を上回った。9条についても「変えない方がよい」が52%で、「変える方がよい」の39%より多かった>
米国の論調でさえ、<アメリカの新聞「ワシントン・ポスト」は、安倍総理大臣の歴史認識を巡る発言を取り上げ、「歴史を直視していない」と批判するとともに、中国と韓国の憤りは理解できるとする社説を掲載>( 米紙 首相の歴史認識巡る発言を批判/NHK NEWS WEB/2013.04.27 ) とあり、日本国民の聡明な判断が求められていそうである......。
改憲手続き緩和 賛成38%、反対54% 世論調査/朝日新聞/2013.05.02
憲法記念日を前に朝日新聞社は全国郵送世論調査を行い、憲法に関する有権者の意識を探った。それによると、憲法96条を変え、改憲の提案に必要な衆参各院の議員の賛成を3分の2以上から過半数に緩める自民党の主張について、反対の54%が賛成の38%を上回った。9条についても「変えない方がよい」が52%で、「変える方がよい」の39%より多かった。
96条の改正要件緩和については、自民党が昨年作った憲法改正草案で主張。最近は安倍政権も唱えているが、有権者は慎重であることが浮かび上がった。
衆院と参院の一票の格差が是正されない状態で選ばれた議員が改憲の提案をすることについて尋ねると、「問題だ」が54%、「問題ではない」が38%。改憲手続き緩和の自民党の主張に賛成の層でも、44%が「問題だ」と答えた。 ......
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
どうも、安直に "フレーム" を替えれば "中身" が変わる、という発想が、"安倍政権"(官僚主導政権?)の最大の特徴なのであろうか? その陰で、自民党は、恐らく何も変わっていないという印象が拭い切れない...... (2013.05.03)
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