"こうした歴史的事実" に接すると、何やら、"心が和む思い" がする。
しかも、現状、とげとげしく敵対視している "日韓" が、その文化起源を共通にしていた一例という事実は、尚のことそうした思いとさせる。
ところで、"日本語のカタカナ" については、<カタカナは専門家の間で、平安時代に日本で作り出され、日本だけで使われてきたと考えられています>( 下記引用サイト記事:カタカナの起源は朝鮮半島にあったか/NHK NEWS WEB/2013.09.02 - 04:23 ) というのが "定説" であることは既に知られている。
<......漢字の一部を使いその文字の代わりとして用いることは8世紀初めから見られるが、片仮名の起源は9世紀初めの奈良の古宗派の学僧たちの間で漢文を和読するために、訓点として借字(万葉仮名)の一部の字画を省略し付記したものに始まると考えられている。この借字は当初、経典の行間の余白などにヲコト点とともに使われていた。それが小さく素早く記す必要から字形の省略・簡化が進んだ結果、現在見る片仮名の原型となり、ヲコト点に成り代わって盛んに訓読に利用されるようになった。片仮名はその発生の由来から、僧侶や博士家などによって漢字の音や和訓を注記するために使われることが多く、ごく初期から漢字仮名交り文に用いた例も見られる。......平安時代中期に成立した『うつほ物語』の「国譲上」の巻において「書の手本」の中に片仮名があげられており、これにより平安時代中期には、片仮名がひとつの文字体系であると認識されていたことがわかる。......>( ウィキペディア/片仮名 )
ところが、下記引用サイト記事によれば、<カタカナの起源が当時の朝鮮半島にあった可能性> が考えられるというのである。
<奈良時代に朝鮮半島から伝わったとされる仏教の経典に、漢字を省略した多くの文字が特殊な方法で記されているのが見つかりました。調査した専門家は、「漢字を省略して作る日本語のカタカナの起源が当時の朝鮮半島にあった可能性が考えられる」としています>
その "経典" とは、<奈良市の東大寺が所蔵し、国の重要文化財に指定されている「大方廣佛華厳経」で、西暦740年ごろ朝鮮半島の新羅で書かれたあと奈良時代に伝わった> ものだそうである。
前記、ウィキペディアからの引用の<片仮名の起源は9世紀初めの奈良の古宗派の学僧たちの間で漢文を和読するために、訓点として借字(万葉仮名)の一部の字画を省略し付記したものに始まると考えられている> という経緯からしても、今回の "調査" に基づく推定には、少なからぬ妥当性があると思われる......。
カタカナの起源は朝鮮半島にあったか/NHK NEWS WEB/2013.09.02 - 04:23
奈良時代に朝鮮半島から伝わったとされる仏教の経典に、漢字を省略した多くの文字が特殊な方法で記されているのが見つかりました。調査した専門家は、「漢字を省略して作る日本語のカタカナの起源が当時の朝鮮半島にあった可能性が考えられる」としています。
この経典は、奈良市の東大寺が所蔵し、国の重要文化財に指定されている「大方廣佛華厳経」で、西暦740年ごろ朝鮮半島の新羅で書かれたあと奈良時代に伝わったとされています。
広島大学の小林芳規名誉教授と韓国の研究グループが、この中の1つの巻物を調査したところ、墨で書かれた漢字の横に、棒の先をとがらせた「角筆」という筆記具で紙をくぼませて文字が書かれているのが確認されました。
文字は1100行余りの全編にわたって360か所に書き添えられ、中には、「伊勢」の「伊」のつくりの部分など漢字を省略した文字も多くあったということです。
小林名誉教授によりますと、これらの文字は漢文を読み下すために使われたとみられ、漢字の横に添えられた読みがなとみられる文字は、新羅の言語だということです。このため小林名誉教授は、「漢字を省略して作るカタカナの起源が当時の朝鮮半島にあった可能性が考えられる」と話しています。
カタカナは専門家の間で、平安時代に日本で作り出され、日本だけで使われてきたと考えられていますが、今回の発見は、カタカナの起源を探る研究成果として注目されそうです。
とにかく、"歴史的事実" が物語る"静かな語り口"に傾聴! することが、何事によらず、文化的人間にとっての第一歩であり、同時にすべてでもあるはずだ...... (2013.09.03)
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