"臓器移植" 手術の大前提は、もちろん、ドナーから提供された当該の "臓器" が備わることだ。
ただし、貴重なその "臓器" であっても、種々の機能低下が理由で活用できない場合が無きにしも非ずなのだという。臓器提供が少ない日本の現状にあっては、如何にも残念なケースと言わざるを得ない。
この残念さを克服しようとする試みに関する "国内初!" の挑戦について報じているのが、下記引用サイト記事:脳死肺移植:体外装置で機能回復 岡山大病院で成功/毎日新聞/2013.10.24 - 11:52 である。
移植手術を望む患者が待つ "臓器" は、"肺" であり、"脳死したドナー" から摘出された<『宝の肺』> が備わることは備わった。
が、その "摘出肺" の状態は、<機能が低下し「移植しても働かない」と判断されていた> のだという。
ここで役立てられたのが、<国内初導入の装置「体外臓器リカバリーシステム」> だったという。
<装置は、人工呼吸器や血液に似た循環液を使い、移植する肺の状態確認や低下した肺機能を回復・強化できる。そのため、医学的理由で患者に適合せずに移植できなかった肺を、別の患者へ移植することも可能。スウェーデンで開発され、海外では多くの使用例がある> のだそうだ。
執刀医の岡山大病院呼吸器外科/大藤剛宏(おおとう・たかひろ)・肺移植チーフは、<臓器提供の少ない日本で、移植のチャンスを逃さないように、今後も技術を高めたい> と話しているという......。
脳死肺移植:体外装置で機能回復 岡山大病院で成功/毎日新聞/2013.10.24 - 11:52
岡山大病院(岡山市北区)は23日夜、国内初導入の装置「体外臓器リカバリーシステム」を使い、医学的に移植を一度断念した摘出肺を回復させ、患者への移植が成功したと発表した。執刀後、記者会見した同病院呼吸器外科の大藤剛宏(おおとう・たかひろ)・肺移植チーフは「脳死したドナー(臓器提供者)の『宝の肺』を無駄にすることなく、命が救われた」と話した。
装置は、人工呼吸器や血液に似た循環液を使い、移植する肺の状態確認や低下した肺機能を回復・強化できる。そのため、医学的理由で患者に適合せずに移植できなかった肺を、別の患者へ移植することも可能。スウェーデンで開発され、海外では多くの使用例があるという。
大藤チーフによると、移植手術を受けたのは四国地方の30代女性で、症状が進行すると呼吸不全になる特定疾患「リンパ脈管筋腫症」の患者。今回移植した肺は摘出後、機能が低下し「移植しても働かない」と判断されていたという。大藤チーフは「ドナーやご家族の尊い意思に報いることができた。臓器提供の少ない日本で、移植のチャンスを逃さないように、今後も技術を高めたい」と話した。【前本麻有】
「必要は発明の母」ということわざがあるが、<臓器提供の少ない日本> の環境では、前述のような "装置" を活用することで、"希少価値のある提供臓器" を最大限活かすアプローチが追及されていくのであろう...... (2013.10.25)
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